2018年11月29日

温泉|ノスタルジックな街並みに佇む渋温泉(長野県) 信州が誇る湯で癒やされる旅

長野県下高井郡山ノ内町の一帯は、「湯田中渋温泉郷」と呼ばれる温泉地。郷愁を誘う石畳の街並みと、豊かな温泉が、この温泉郷の大きな魅力です。この湯の恵みを楽しんでもらうために、「九湯めぐり(厄除巡浴外湯めぐり)」を町ぐるみて行っています。今回は湯田中渋温泉郷のなかでも、さまざまな泉質と豊富な湯量を誇る渋温泉をご紹介します。


長野県下高井郡山ノ内町の一帯は、「湯田中渋温泉郷」と呼ばれる温泉地。郷愁を誘う石畳の街並みと、豊かな温泉が、この温泉郷の大きな魅力です。そこで今回は湯田中渋温泉郷のなかでも、さまざまな泉質と豊富な湯量を誇る渋温泉についてご紹介します。

写真提供:長野県観光機構

 

長野市の北東部に位置する渋温泉まで電車で行くには、まず長野駅から長野電鉄に乗り換え、湯田中行き特急で終点まで約50分。次に湯田中駅よりタクシーで約5分か、上林行きバスに乗り、渋温泉入り口または渋温泉和合橋停留所まで約7分で到着です。

石畳を湯下駄でカランコロン 昔なつかしの温泉街

写真提供:長野県観光機構

 

今から1300年前に開湯された歴史ある渋温泉は、湯治場や宿場町として賑わってきました。幾度となく災害に遭いながらも復興し、増築と改築を繰り返してきた街は、石畳に大正~昭和の木造建築が立ち並ぶ独特の風景。まるで過去にタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。

御利益を求めて外湯めぐり

写真提供:長野県観光機構

 

温泉郷には宿泊施設以外に、地元の方が利用する共同浴場「外湯(そとゆ)」が点在しています。全部で9つある外湯は、源泉や泉質が異なるのが特徴。この湯の恵みを楽しんでもらおうと、街ぐるみで「九湯めぐり(厄除巡浴外湯めぐり)」を行っています。上の写真は、「九湯めぐり」のうちの一番湯です。

これらの外湯に入れるのは地元の方と渋温泉の宿泊の方だけなので、ぜひ宿泊してお湯めぐりをしてみたいですよね。ただし、「九湯めぐり」のなかでも、九番湯だけは日帰りでも楽しむことができます。

九湯めぐりはスタンプラリー制になっています。各宿で販売している祈願手ぬぐいを購入し、各外湯でスタンプを押したら、最後に渋高薬師へ参拝して満願成就をします。
参拝する際、渋高薬師は階段を上るため、宿の下駄ではなく靴での移動が安全でおすすめです。

九湯の御利益

小さな街ながら9種もの温泉が堪能できるのは、渋温泉ならでは。それは温泉王国・長野県でも珍しいことなんです。次に、各外湯の効能をご紹介します。

写真提供:長野県観光機構

 
一番湯(初湯)……胃腸に効く
二番湯(笹の湯)……しっしん、病み上がり時に
三番湯(綿の湯)……切り傷、皮膚病に良く、子宝に恵まれる
四番湯(竹の湯)……慢性的な痛風に効果てきめん
五番湯(松の湯)……神経痛、脊椎病、病み上がり時に
六番湯(目洗の湯 めあらいのゆ)……目の病に ※別名美人の湯
七番湯(七操の湯 ななくりのゆ)……外傷性の障害や、病気の快復期に
八番湯(神明滝の湯 しんめいだきのゆ)……婦人病に効き、子宝に恵まれる
九番湯(渋大湯)……子宝、リウマチ、神経痛などに効く

渋温泉だけではない 温泉郷の雰囲気を作り出すお祭り大好きな「渋人」

 

渋温泉郷は、昔から旅人をもてなしてきた宿場町だけあって、地元の「渋人(しぶじん)」は気さくでおおらか。訪れた観光客を温かく迎えてくれます。

また渋人は祭り好きでもあります。神社の祭礼のほか、年に2回野点のお茶会を催したり、夕涼みに縁台を出して将棋を指したりと、旅人も住民も一緒に楽しめるイベントを開催しています。

お湯で体をいたわり、人々の温もりに心潤すひととき…そんなふれ合いもこの街の魅力です。次の休みは、温泉王国・長野が誇る温泉街へ足を伸ばしてみませんか。

渋温泉
所在地:長野県下高井群山ノ内町平穏
電話番号:0269-33-2921(渋温泉旅館組合)

※掲載されている情報は平成30年10月現在のものです。