2016年08月04日

健康習慣|「熱中症対策」〜正しい知識と対策法〜 暑さに負けない身体作りを!

近年特に、予防の呼びかけが盛んになってきた「熱中症」。実は、「昼間は暑くて外に出ないから関係ないわ」という方にこそ、ぜひ正しい知識と対策を身につけてほしい症状なのです。


近年特に、予防の呼びかけが盛んになってきた「熱中症」。実は、「昼間は暑くて外に出ないから関係ないわ」という方にこそ、ぜひ正しい知識と対策を身につけてほしい症状なのです。

屋内にいても発症する「熱中症」とは

 

「“熱中症”とよく聞くけれど、一昔前によく聞いた“日射病”みたいなもの?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。実は「熱中症」とは、暑い環境で起きるめまい、失神、吐き気、異常な発汗・体温上昇などの健康障害の総称。このうち強い直射日光を浴びたことで起こる症状が「日射病」といわれていたもので、今は熱中症の一部と見なされています。ちなみに、「熱射病」は体温調節機能が失われ、意識障害などが起こる重症の熱中症のこと。このほか脱水状態で頭痛や吐き気、倦怠感が起こる中等症の熱中症に「熱疲労」、めまいやけいれんが起こる軽症の熱中症に「熱失神」、「熱けいれん」などがあります。
熱中症は、屋内屋外を問わず高温・多湿の環境が原因で発症します。特に65歳以上の方は、自宅で発症することが多いといわれているのです。

今日からできる!熱中症対策

毎日の生活にすぐに取り入れられる 「熱中症対策」 をいくつかご紹介します。

1. 水分・塩分をこまめにとる

のどがかわいたと感じる前に、水分をとるようにしましょう。一度にがぶ飲みするのではなく、少しずつでもこまめに飲むことが大事です。
汗をかく時は、水分と一緒に塩分も流れ出ています。塩分の不足も熱中症につながりますから、大量の汗をかくような場合は、水ではなくスポーツドリンクにする、塩飴や梅干しなどと一緒に水を飲むなど、ほどよい塩分補給も意識しましょう。かかりつけ医に水分や塩分を制限されている場合は、相談しておくと安心です。

2. 健康的な生活、快適な睡眠を心がける

睡眠不足だったり、食欲がなく体調がすぐれない時は、熱中症のリスクが高まります。栄養バランスのよい食事や質のよい睡眠を心がけ、暑い季節も健やかな身体を保ちましょう。快適な気温や通気が確保された、ぐっすり眠れる室内環境は、熱中症に負けない体力を蓄えると同時に、就寝中の熱中症予防にもつながります。
室内での熱中症の多くは、夜間に発症しています。特にお酒を飲んだ日は、睡眠の質が落ちたり、体の水分も失われやすいので要注意。毎日寝る前にコップ1杯の水を飲むようにするといいでしょう。

3. 室温・体温の調整を常に意識する

節電意識も大切ですが、室内で多くの熱中症が発生していることを考えると、冷房をつけるのを我慢しすぎるのは決して身体にいいとはいえません。扇風機やエアコンなどを上手に使って、「部屋の温度」を快適に保つようにしましょう。風通しのいい洋服を選んだり、冷却グッズを使ったりして「体温」を快適に保つのもおすすめの対策です。
また、屋外へ出る時は帽子や日傘で直射日光を防ぎ、なるべく日陰を歩くように工夫しましょう。特にご高齢の方は、体温を調節する力が落ちていることが多く、また脱水状態に気づくのも遅れがちです。「これくらいの暑さは大丈夫」と自分の感覚で決めるのではなく、早めの対策を心がけましょう。

熱中症への対策意識は年々高まっており、最近は気象情報などとともに、その日の「熱中症指数」を発表する天気予報も増えてきています。その日の気候にあった対策方法を確認し、ぜひ自宅での過ごし方や外出時の参考にしてみてください。