2018年11月14日

おみそ汁|ブリのあら汁

「寒ブリ」という言葉があるように、また、ブリ(鰤)という漢字には魚へんに師走の“師”があるように、寒い冬はブリがとてもおいしい季節。脂が乗ったブリは煮物も刺し身も味わい深いですが、冬に大型になったブリはあら汁にもぴったり。旬のブリを余すところなくいただきましょう。


「寒ブリ」という言葉があるように、また、ブリ(鰤)という漢字には魚へんに師走の“師”があるように、寒い冬はブリがとてもおいしい季節。脂が乗ったブリは煮物も刺し身も味わい深いですが、冬に大型になったブリはあら汁にもぴったり。旬のブリを余すところなくいただきましょう。

 

豪快さが魅力 「ブリのあら汁」

冬のブリは大型で脂がのっているので、三枚におろした残りの部分であるアラも大きくて旨みがあります。具材としては、大型のブリのアラと、同じく大きめに切った大根や人参、ごぼうなどの根野菜や、きのこにこんにゃく、油揚げなど。たくさんの具材をみそ仕立てでいただくブリのあら汁は、アラと言えども冬のごちそうです。体の芯からほっこり温まります。

旨み&栄養満点 ブリも野菜もたっぷりと

 

旬のブリと野菜が入ったあら汁は、一杯で野菜も魚もしっかり摂れる優秀メニュー。汁も実も全部食べるので、野菜から溶け出した水溶性ビタミンも逃しません。根菜類は栄養豊富な皮ごとお鍋へ入れても、柔らかくなるまで煮るのでおいしくいただけます。

ブリは良質な体を作るタンパク質や貧血を予防する鉄分が豊富。血液がサラサラになるといわれている、抗酸化作用のあるビタミンEも含まれています。頭や中骨など、アラの部分にはコラーゲンが多く含まれ、あら汁にすると溶け出したコラーゲンもしっかり摂ることができます。

魚の臭みが気になるなら、赤みそがおすすめ

魚のアラは、臭みを取るための下ごしらえが必要です。熱湯を回しがけ、冷水にとって、血合いを取り除きます。

もともとみそは魚の臭みを軽減してくれる大豆たんぱくが豊富なので、みそとアラを合わせるあら汁は理にかなっている調理法。その一方で、みそを煮立てると風味が落ちてしまいます。

そこでおすすめしたいのが、赤みそです。赤みそはほかのみそと同様に臭み取りになる大豆たんぱくが豊富で、煮立てても比較的風味が落ちにくいという特徴があります。「あら汁はニオイがちょっと苦手…」という方は、赤みそを使ってみてはいかがでしょうか。

ブリのあら汁は溶け出したビタミンやコラーゲンも無駄なく食べられ、冬に旬の野菜とも相性の良い、懐の深いメニューです。食材が不足する冬場に昔から作られてきた、生活の知恵の結晶ともいえるブリのあら汁を、ぜひ作ってみてください。