胃にやさしく、実はスタミナ食でもある山芋。最近では年中売り出されていますが、本来は秋から冬にかけてが旬の時期なのです。今回は、山芋に含まれる栄養素やおすすめの食べ方、組み合わせをご紹介します。
2018年11月07日
胃にやさしく、実はスタミナ食でもある山芋。最近では年中売り出されていますが、本来は秋から冬にかけてが旬の時期なのです。山芋はすりおろす、切り分けるなどして生でもよく食べられていますが、「生で食べられるイモ類」は世界的にも珍しいそうです。今回は、山芋に含まれる栄養素やおすすめの食べ方、組み合わせをご紹介します。
胃にやさしく、実はスタミナ食でもある山芋。最近では年中売り出されていますが、本来は秋から冬にかけてが旬の時期なのです。今回は、山芋に含まれる栄養素やおすすめの食べ方、組み合わせをご紹介します。
山芋、長芋、大和芋、自然薯(じねんじょ)などと呼ばれるイモ類の違いをご存じでしょうか。
「山芋」は、ヤマノイモ科に属するイモ類の総称で、品種の違いによって長芋、大和芋、自然薯などと呼び分けられます。つまり、長芋も、大和芋も、自然薯も「山芋」なのです。
山芋は、すりおろす、切り分けるなどして生でもよく食べられています。しかし、この「生で食べられるイモ類」、世界では珍しいそうです。ちなみに、イモ類にはでんぷんが多く含まれていますが、山芋にも、でんぷんの一部を分解する消化酵素という成分が含まれています。つまり、他のイモ類よりも胃にもたれにくいのです。
また山芋には「山のウナギ」といわれるほどの滋養強壮作用があり、その源は、この消化酵素や、ねばり成分にあるといわれます。
山芋には他にも、白髪や抜け毛を防ぎ、お肌を健やかにするビタミンや、むくみを取る働きのあるミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。意外ですが、骨を健やかにするカルシウムが多いんです。
山芋といえば、すりおろしたとろろをさまざまな料理にかける食べ方が定着している一方、生のまま食べたり、天ぷらにしたりと単体で食べられることが多い食材でもあります。続いては、味だけでなく栄養面からも、山芋と組み合わせたい食材のバリエーションをご紹介しましょう。
すりおろした山芋を蕎麦にかける「とろろ蕎麦」は定番の味ですが、栄養面でもおすすめの食べ方。山芋には余分な塩分を体の外に出すミネラルが含まれていますし、蕎麦特有の天然色素には、血管を健やかにして高血圧を改善する働きがあるのです。
「マグロの山かけ」などで定番のこの組み合わせも、ぜひ食べたいところ。山芋のねばり成分には血液中のコレステロール値を下げて、動脈硬化を防ぐ働きがあります。また、マグロの油に含まれる脂肪にも、血液を健やかにして動脈硬化を防ぐ効果が期待できるのです。
豚肉には、ストレスを和らげる働きのあるビタミンが含まれています。また、山芋に多いカルシウムにも、ストレスを和らげる成分が含まれているのです。炒め物や肉巻き焼きなども良いですし、豚肉を使ったお好み焼きの生地にたっぷり山芋を入れるのもおすすめですよ。
でんぷんを分解し、エネルギー源にする消化酵素の働きは、山芋をすりおろすことでより活発になります。そこで、すりおろした山芋をパスタなどでんぷん質の食材と組み合わせると、でんぷんが効率よくエネルギー化され、疲労回復につながるのです。
いろいろな食べ方が楽しめる山芋ですが、酢と合わせると酵素の働きが妨げられてしまいます。楽しく食べて、栄養も無駄なく取り入れられるよう調理法や味付けを工夫しながら、毎日の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。