2016年07月25日

郷土料理|とうもろこし汁(山形県) 甘みたっぷりのとうもろこしを丸ごと!

山形県庄内地方の夏の食卓には、「とうもろこし汁」なるおみそ汁が登場。輪切りにしたとうもろこしが丸ごとドンっと入った豪快なおみそ汁です。おいしいとうもろこしの見分け方や生で食べられるとうもろこしなど、とうもろこしにまつわるお話と一緒にご紹介します。


山形県庄内地方の夏の食卓には、「とうもろこし汁」なるおみそ汁が登場。輪切りにしたとうもろこしが丸ごとドンっと入った豪快なおみそ汁です。おいしいとうもろこしの見分け方や生で食べられるとうもろこしなど、とうもろこしにまつわるお話と一緒にご紹介します。

 

エビやカニ汁の味!?山形の夏のおみそ汁

とうもろこし汁は、山形県庄内地方ではとても一般的なとうもろこしの食べ方。輪切りにしたとうもろこしを水から茹でて、茹で上がったところに味噌をといてできあがりです。とうもろこしの芯から甘い出汁が出るので、お出汁の有無はお好みで。

香ばしいとうもろこしの香りと、味噌の塩味のバランスは、和風コーンスープといったところ。不思議なことに、カニやエビなど甲殻類の出汁のような風味がします。作り方も簡単なので、旬のとうもろこしが手に入ったらぜひご家庭でも味わってみてください。

新鮮なとうもろこしの選び方

とうもろこしは「お湯をわかしてから採りにいけ」といわれるほど、鮮度落ちが早い野菜です。常温で24時間置いておくと、おいしさが半減するともいわれています。とうもろこしをおいしくいただくなら、買ったらすぐに加熱して冷蔵・冷凍保存するのがおすすめです。

それほどまでに鮮度落ちが早いとうもろこしですから、店頭での選び方にも注意したいもの。そこで、新鮮なとうもろこしの見分け方のポイントを3つご紹介します。

1.まずは皮付きであること。皮によって鮮度が保護されるからです。また、皮の緑色は時間とともに薄くなりますので、鮮やかな緑色のものを選びましょう。 2.次はヒゲの部分。先が茶色で、ふさふさ、しっとりしているものがおいしく新鮮です。ちなみに、ヒゲが緑色なのは新鮮なのではなく、未成熟なためです。 3.最後は粒の部分。粒の大きさがそろっていて、隙間なく並んでいることがおいしい証し。皮付きでないものを選ぶときは、粒を見てみましょう。持ってみてずっしりと重みがあるものは、水分量が多く新鮮です。
 

もう食べた? 生で食べられる「フルーツコーン」

品種改良により、昔よりもぐんと甘みが強いものが出回っていますが、近年は生で食べられる「フルーツコーン(フルーツとうもろこし)」が注目を集めています。フルーツコーンの糖度は15度前後。メロンより甘みが強い品種もあるのですからおどろきです。

実は「フルーツコーン」という品種はなく、「スイートコーン(一般的に食用となるとうもろこし)」のなかで特に甘みの強い品種を、特定の栽培条件で育てたものなのだそう。粒の皮が柔らかいので、生でもおいしくいただけます。

 

旬のとうもろこしは糖度が高く、特に7月~8月は実が詰まったおいしいとうもろこしがたくさん出回ります。旬のとうもろこしがお椀に丸ごとドンっと入ったとうもろこし汁は、まさに夏の汁物。ぜひ夏に味わっていただきたいおみそ汁です。