2018年09月17日

健康習慣│現役の医師に聞く、いつまでも健康で長生きする秘訣とは?その3「食事法」

「若い頃は脂っこい食事でも平気で食べられたのに、今ではすぐに胃がもたれてしまう…それに体重も気になる…」おいしい食事を摂るのは楽しいですが、健康との兼ね合いが気にかかります。しかし、厳しい食事制限は難しそうですよね。そこで今回は、健康長寿のための食事法や食習慣について、現役の医師、菊池先生にお話を伺ってきました。


「若い頃は脂っこい食事でも平気で食べられたのに、今ではすぐに胃がもたれてしまう…それに体重も気になる…」おいしい食事を摂るのは楽しいですが、健康との兼ね合いが気にかかります。しかし、厳しい食事制限は難しそうですよね。そこで今回は、健康長寿のための食事法や食習慣について、現役の医師、菊池先生にお話を伺ってきました。

一杯のおみそ汁が健康の秘訣?

 
「1日のカロリーは◯◯まで」「タンパク質は控えめに」
老化を避けるための食生活には、細かい制限がありますよね。では、老化を招いてしまう食事とはいったいどのようなものなのでしょうか?
それは「食べる時間」と「食べる内容(メニュー)」に尽きます。例えば「深夜」に「ラーメン」といった食事は、多くの方が「その時間にそんなものを食べる?」と思うはず。その1「老化とは」でもお伝えしたように、「今日なにを食べたか」をしっかり意識することが大切です。

では、老化を防ぐ食事法とはどのようなものなのでしょうか。
菊池先生のおすすめは、ずばり「日本食」。健康・体力づくり事業財団が実施した調査によると、健康的に100歳を迎えている方は、男女ともに約9割が1日3食、主食、汁、主菜、副菜をきちんと食べる習慣があるのだそう。それらをバランスよく食べられる日本食は健康維持に効果的のようです。
日本食の特徴は、食材の豊かさにあります。魚、大豆、海藻、新鮮な野菜といった食材は、健康長寿に大切な成分を多く含んでいて、私たちの食生活に欠かせないものであり、健康を維持するための要因のひとつであるといわれているそうです。
なかでもおすすめのメニューは「おみそ汁」。主原料が大豆であり、タンパク質やビタミン、ミネラルが含まれていて、体調を整える要素が盛りだくさんなのだそう。日本人にとってホッとする存在であるおみそ汁が、健康にもよいとは驚きですね。
また、おみそ汁は様々な具材を入れられることも魅力。今後は健康のためにも栄養満点のおみそ汁を食卓に用意したいですね。ただし、塩分の摂りすぎにはお気をつけください。

果物が骨を強くする?

 

おみそ汁のほかに健康によい食事・食習慣として、菊池先生がおすすめするのが「果物」です。こちらも健康・体力づくり事業財団の調査によると、健康的に100歳を迎えている方の6割近くが、毎日なにかしらの果物を食べている、という結果があります。

実は、果物は骨にもよいということをご存じでしたか。骨といえばカルシウム、カルシウムを摂取するためには牛乳や小魚などを思い浮かべる方が多いと思います。しかし、果物に含まれるクエン酸やリンゴ酸は、カルシウムの吸収を促進させる作用があることから、丈夫な骨づくりに役立つそうです。牛乳だけでなく、フルーツも意識して摂るようにしてみるのもおすすめです。
また、柑橘系果物に多く含まれるビタミンCには、疲労回復、抗酸化作用、免疫力の強化などの効果があり、病気になりにくい体をつくります。また、肌の張りのもとになるコラーゲン生成などの効果もありますので、美容の観点からもよいでしょう。
果物は見た目も中身も若々しくしてくれるようですね。

菊池先生から今週の一言

食事法と聞くと難しく聞こえてしまいますが、実は日本人の生活の中に健康な生活のヒントが隠れています。まずは自分が食べているものを意識して、おいしく健康的な食生活を目指してみてくださいね。

次回は、今回までのまとめと、菊池先生ご自身が気をつけている健康習慣についてご紹介します。

菊池祐二郎 先生
山王メディカルセンター血管病センターにて診療に従事。東京医科大学病院在籍中は主に心臓手術・血管外科を担当し、さらにその関連施設では人工透析管理に従事。心臓や血管に疾患のある患者様に元気な日常生活を送っていただけるよう、患者様お一人おひとりに最も適した治療法を考え、行っている。