安来節で有名な安来市(やすぎし)は、出雲の国・島根県にある、神聖とされている土地。古くは出雲風土記(いずもふどき)に登場し、須佐之男命(スサノオノミコト)が統治していたとされ、「安来」は須佐之男命の命名と伝えられています。(画像は清水寺)
2016年04月21日
安来節で有名な安来市(やすぎし)は、出雲の国・島根県にある、神聖とされている土地。古くは出雲風土記(いずもふどき)に登場し、須佐之男命(スサノオノミコト)が統治していたとされ、「安来」は須佐之男命の命名と伝えられています。レンタサイクルで行ける、安来の歴史ある3寺社をめぐるコースをご紹介。
安来節で有名な安来市(やすぎし)は、出雲の国・島根県にある、神聖とされている土地。古くは出雲風土記(いずもふどき)に登場し、須佐之男命(スサノオノミコト)が統治していたとされ、「安来」は須佐之男命の命名と伝えられています。(画像は清水寺)
今回は点在する3つの古社をレンタサイクルでめぐるコースをご紹介。自転車でスイスイ、景色を眺めながらまわれます。
JR安来駅に隣接する観光交流プラザ「アラエッサ♪YASUGI」は、安来市観光の玄関口。観光案内や特産品の販売、市民交流の場として活用されています。
まずは館内のサイクルステーションで、26インチの前カゴ付き自転車を調達。こちらでは安来市内のサイクリングマップも配布しています。
安来神社(やすぎじんじゃ)は旧名を八雲神社(やくもじんじゃ)といい、地元では「安来の祇園さん」の名で親しまれています。御祭神は須佐之男命。境内には拝殿と本殿、小規模な神社(摂末社「せつまつしゃ」)も多く、立派で由緒ある神社なのですが、史料や旅案内ではあまり取り上げられていません。
7月14・15日には祇園祭、通称ヤッホー祭りが行われます。子どもたちがハッピ姿で「ヤッホー」「ヤッホー」と言いながら町内を練り歩き、15日の夜には大人たちが神輿を担いで町内の厄災を追い払います。夜の神輿は安来神社を出発し、若い衆にリレーのように担がれます。高齢化で担ぎ手のいない町内では、安来神社のある町内の若い衆が担ぎ、最後には安来神社へ帰ります。京都の祇園祭と同様に、お祭りの日はキュウリを食べないという習わしも。
境内3万坪といわれる広さをもつ清水寺(きよみずでら)は、十一面観音をご本尊とした厄払いで有名なお寺。清い水がいつもたたえられていたことから、この名がついたとされています。山陰道屈指の天台密教の道場でもあります。
清水寺のシンボル的な存在「三重塔」は登閣ができるのが特徴。しかし……はしごのような狭くて急な階段で、しかも手すりやすべり止めがありません。怖さに打ち勝って登りきることができれば、安来市内を一望するパノラマに出会えます。スリル満点なので、体力に自信のある方はぜひチャレンジしてみてください。
また、清水寺には羊羹(ようかん)を製造する4軒のお店があります。「なぜお寺で羊羹?」と不思議に思うかもしれませんが、実は羊羹は精進料理。羊羹のルーツは慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)が中国で食した「羊の肝」の料理にあるのです。サイコロ状の羊羹が入ったご当地アイス「きよみずようかんアイスクリーム」がおすすめです!
雲樹寺(うんじゅじ)は出雲地方最古の禅寺のひとつ。1300年代に建てられたままの姿の四脚門(よつあしもん※)が参拝者を迎え、「酒断ち地蔵」の祠(ほこら)や、「子授け・子育て観音」が祀られた観音堂を見ることができ、仏殿のご本尊は家内和楽のご利益があります。
枯山水の庭園は約1万坪で、禅寺らしい凛とした景観をもちますが、4月~6月には斜面に植えられた数百株のツツジが咲き誇り、その表情をガラリと変えます。
※四脚門:重要文化財として残る日本の門のなかで、最も多い建築様式のひとつ。門柱の前後に控柱を2本、左右合わせて4本立てたもの。
レンタサイクルを使えば、車では見られない素晴らしい景色を堪能できます。また、徒歩ではちょっと足を伸ばしにくい名所もラクラクまわれますよ。さらに広範囲を観光したくなったら、安来市広域生活バス(イエローバス)もおすすめ。観光客のために、観光スポットをめぐるルートも用意されています。
※掲載されている情報は平成28年3月現在のものです。