2018年01月18日

健康法|「空を見上げて、体も心も健やかに」 冬の澄んだ空は健康の味方にもなる

よく晴れた日、立ち止まって空を見上げる……という人は多いのではないでしょうか。何気ない習慣のようにも思えますが、実は、空を見上げるとリフレッシュできる、リラックスできるといった現象にも、体や心を健やかにする働きが関わっているのです。 今回は、空を見上げることで得られる健康効果と、その仕組みをご紹介します。


 

よく晴れた日、立ち止まって空を見上げる……という人は多いのではないでしょうか。何気ない習慣のようにも思えますが、実は、空を見上げるとリフレッシュできる、リラックスできるといった現象にも、体や心を健やかにする働きが関わっているのです。
今回は、空を見上げることで得られる健康効果と、その仕組みをご紹介します。

空を見上げると幸せホルモンやビタミンDが増える

空を見上げる時は窓の中からではなく、ぜひ外へ出て日の光を浴びながら見上げるようにしましょう。日光に当たることによって、体内で神経伝達物質「セロトニン」が生成されるためです。
セロトニンとは精神の安定に関わる物質で、別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。“幸せ”といっても、セロトニンが増えると急激にいい気分になったり、楽観的になったりするというものではありません。セロトニンが不足すると心の安定が損なわれるので、落ち込みやすくなったり、イライラしやすくなったりといった不調が現れてくるのです。

もうひとつ、日光を浴びることによって、体内で「ビタミンD」が生成されることも見逃せません。ビタミンDはカルシウムと共に骨や歯を作り、筋力も維持してくれます。免疫力の維持にも関わっているので、風邪をひきにくくするためにもぜひ補っておきたい栄養素なのです。

日光とビタミンDについては、下記の記事も参考にしてみてください。

幸せホルモンが増えると質のいい睡眠につながる

質のいい睡眠は健康の源。実は、セロトニンが増えることで、睡眠にもいい影響があるのです。
日中に分泌されるセロトニンは、夜間に分泌される神経伝達物質「メラトニン」の材料になります。メラトニンは「睡眠ホルモン」「快眠ホルモン」とも呼ばれている物質で、体を休息・回復させる「副交感神経」を活性化させ、自然な眠気を生み出す作用を持っています。
つまり、昼のうちに日光に当たり、セロトニンを増やしておくと、夜にはメラトニンがしっかり分泌されて、自然にぐっすり眠れる……というわけです。

セロトニンとメラトニンについて詳しくは、下記の記事も参考にしてみてください。

見上げることで背筋が伸び、深呼吸できる

 

疲れている時やイライラしている時は、首や肩に力が入って凝り固まったり、背筋が丸まって、姿勢が悪くなったりしがち。そんな時こそ、空を見上げることで気分転換してみましょう。
ただ上を見るだけでなくしっかり空を見上げるようにすると、背筋がスーッと伸びて、首や肩も自然と力が抜けた状態になり、リフレッシュできるはずです。
また、見上げる動作とあいまって、自然と深呼吸できることにもメリットがあります。緊張していたり、不安があったりして血圧が上がりがちな時も、深呼吸することで体に新鮮な空気が取り込まれ、血圧を下げる物質が作られます。深呼吸でリラックス効果を感じるのには、実は血圧の変化も関わっていたのです。

空の青色による鎮静効果も期待できる

色彩学では「青色には鎮静効果がある」とされます。涼やか、すっきり、静けさなど、確かに青い色には落ち着いたイメージがつきもの。しかも空の青色は自然界の色ですから、心を落ち着かせ、穏やかにする効果もより高く、目の疲れや頭痛の緩和などにつながるともいわれます。

時折空を見上げるだけでも、これだけ健康につながる効果があるとは、ちょっと意外だったかもしれませんね。
忙しい毎日の中でも、信号・踏切を待つ間や、ちょっとした休憩時間など、空を見上げて姿勢を正したり、リフレッシュしてみてはいかがでしょうか。