2017年12月18日

健康メニュー|ホットワインで冬の身体を守る 芯から身体を温めて風邪や冷えを防ぐ

スパイスやフルーツ、甘味料などを加えて温める「ホットワイン」。ドイツではグリューワイン、イギリスではモルドワイン、フランスではヴァン・ショー、北欧の国々ではグロッグと呼ばれ、クリスマスシーズンを中心に愛飲されています。単に温かい飲み物というだけでなく、冬の身体にとってうれしい特徴も。 今回は、身体の芯から温めて、冷えや風邪から身体を守ってくれるホットワインの働きと、おすすめの飲み方をご紹介します。


 

スパイスやフルーツ、甘味料などを加えて温める「ホットワイン」。ドイツではグリューワイン、イギリスではモルドワイン、フランスではヴァン・ショー、北欧の国々ではグロッグと呼ばれ、クリスマスシーズンを中心に愛飲されています。単に温かい飲み物というだけでなく、冬の身体にとってうれしい特徴も。
今回は、冷えや風邪から身体を守ってくれるホットワインの働きと、おすすめの飲み方をご紹介します。

ワインにはいくつもの健康効果が

ホットワインの定番である赤ワイン。その色素成分であるポリフェノールには強い抗酸化作用があり、動脈硬化や心疾患を防ぐといわれています。ほかにも、血圧を下げる、認知症を予防するなど、赤ワインによるさまざまな健康効果が報告されています。

ちなみに、ワインの原料であるブドウを含むフルーツ果汁は、糖質を豊富に含む物が多く、糖質を気にする方には避けられがちです。しかし、一般的なワインはアルコール発酵の過程で糖質が分解されるため、ブドウ果汁よりもずっと低糖質なのです。他の醸造酒と比べた場合でも、ワインはビールや日本酒より低糖質であることがわかっています。

スパイスやフルーツでさらに栄養豊富に

 

ホットワインが普通のワインと違う点は、まずはワイン自体を「温めて飲む」こと。その際に、シナモンやクローブ(写真)をはじめとするスパイス、柑橘系のフルーツやその果汁、ドライフルーツ、はちみつまたは黒砂糖などの甘味料を加えるのも特徴です。

ワイン自体が温かく、飲むことで血流を促すのに加えて、シナモンやクローブには身体を芯から温める作用があるとされています。また、柑橘系のフルーツ果汁やドライフルーツにはビタミンCをはじめとするビタミン・ミネラル類が豊富に含まれています。レモン果汁を加えたり、はちみつで甘みをつけたりする場合は、これらの抗菌作用も期待できます。

ホットワインにはほかにも、ローリエ(ローレル)やナツメグ、ローズマリー、バニラ、スターアニス(八角)などさまざまなスパイスが使われ、フルーツもドライイチジクやレーズンなどが加えられることがあります。定番のシナモンやクローブ、柑橘系だけでなく、自分好みの組み合わせを探してみるのもいいかもしれません。

沸騰させないようにゆっくりと温める

ホットワインは、赤ワインと先に紹介した材料を鍋に入れて火にかけるだけで作ることができます。特にワインの銘柄などにこだわる必要はなく、飲み残してしまったワインでもおいしくできますよ。

ホットワインを作る際のポイントは、鍋にかけたワインを「沸騰させない」ことと、「ゆっくり時間をかけて温める」こと。こうすることでアルコール分を飛ばし、余分な酸味を和らげることができます。
目安としては、80℃程度の温度で、20分~1時間程度温めるとよいでしょう。飲みきれなかった場合は粗熱を取って冷蔵庫で保存し、電子レンジで温めればまたおいしくいただけます。
ちなみに、アルコール分が飛ぶといっても完全になくなるわけではないので、飲み過ぎは禁物。個人差はありますが、普通の赤ワインではグラス1~2杯が適量といわれていますので、ホットワインも同じくらいの量を上限の目安にするとよいでしょう。

身体にうれしいだけでなく、香りや温かさによるリラックス効果も高いホットワイン。ヨーロッパのレストランなどでは、食後酒として出されることも多いようです。
寒さの厳しい夜には、お気に入りのスパイスやフルーツと一緒にじっくり温めたワインで、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。