2017年12月04日
栄養豊富で、薬膳料理でも定番メニューとなっているカレー。夏は旬の野菜をたっぷり摂れる「夏野菜カレー」が定番ですが、冬はいつ、どのようにカレーを食べるのが身体のためによいのでしょうか。 今回は、風邪予防や体力回復にもつながるカレーの栄養と、冬におすすめのカレーの食べ方をご紹介します。
甘いものが食べたい、辛いものが食べたい……など「無性に何かが食べたくなる」現象は、体内に足りない栄養素を欲しがる身体からのサインだという説があります。
もちろんそれだけが原因とは限りませんが、もし、何かを無性に食べたくなる時は、体調不良や栄養の偏り、疲れがたまっているなど、思い当たることがないか調べてみてもよいかもしれません。例えば、冬にカレーが食べたくなる場合は、風邪など免疫力の低下によって招かれる不調のサインかもしれないといわれています。
では、冬にカレーを食べたくなるのは、身体からのどんなサインなのでしょうか。
カレーにはさまざまな種類のスパイスが含まれていますが、その中でも「ターメリック」(秋ウコン)には、カレーの黄褐色の素になっている「クルクミン」という色素が含まれています。
このクルクミンには、免疫力を高め、肝臓の働きを助ける特徴があるのです。確かに、お酒を嗜む方向けのドリンクなどでも、ウコンは定番の成分ですよね。
そのため、冬に身体の免疫力が低下してくると、無意識にクルクミンを求めて「カレーが食べたい」と感じる可能性がある、というわけです。
カレーをはじめとするインド料理で使われる総合スパイス「ガラムマサラ」には、クルクミンを含むターメリック以外にも、身体を温めてくれるガーリックや唐辛子、消化を助けるクローブやカルダモン、フェンネル、コリアンダー(パクチー)など、体力が低下している時にぜひ取り入れたいスパイスが含まれています。
また、カレーの具の定番である根菜はもちろん、ほうれん草やトマトなど、栄養豊富な野菜たちともカレーは相性抜群。ビタミンやミネラルを補うのにもぴったりです。
そもそも暑い地域から伝わってきたカレー。キャンプなどアウトドアの定番メニューでもあり、どちらかというと夏に汗をかきながら食べるイメージが強いかもしれません。しかし、汁もの料理やオーブン料理がおいしい冬の季節でも、カレーを使ったメニューのバリエーションは豊富にあるのです。
カレーといえば不動の人気メニューなので、突然食べたくなっても不思議はないと思いきや……まさか、そこに身体からのサインが隠れているかもしれないとは、驚いた方も多いのではないでしょうか。
何かを無性に食べたくなった時に限らず、たまにはじっくりと身体の声を聞いてみることが、健やかな生活のヒントになるかもしれません。