2017年10月17日
昔から「柿が赤くなると医者が青くなる」といわれます。これは、柿を食べることで病気にかかる人が減り、医者は商売にならなくなるという意味。つまり柿は医者いらずになるほど、ビタミンや栄養素が豊富というわけなのです。 柿が赤くなる頃といえば、季節の変わり目に差しかかり、風邪がはやり始める時期ですが、柿に含まれる栄養素は風邪予防にも役立ちます。ではさっそく、柿の持つパワーについてご紹介します。
昔から「柿が赤くなると医者が青くなる」といわれます。これは、柿を食べることで病気にかかる人が減り、医者は商売にならなくなるという意味。つまり、柿は医者いらずになるほど栄養が豊富というわけなのです。
柿が赤くなる頃といえば、季節の変わり目に差しかかり、風邪がはやり始める時期です。そしてもちろん、柿に含まれる栄養素には風邪予防に役立つものもたくさんあります。ではさっそく、柿の持つパワーについてご紹介します。
緑黄色野菜に多い栄養素として知られている天然色素のβカロテンは、果物である柿にも豊富に含まれています。βカロテンは体内でビタミンAに作りかえられ、皮膚や粘膜を強くしたり、免疫力を高めたりして、風邪を防いでくれるのです。ビタミンAは他にも、体の成長を促進したり、視力や目の角膜を健やかに保ったりといった働きをします。
柿には、こちらも天然色素のひとつであるβクリプトキサンチンが含まれています。βクリプトキサンチンもまた、体内で必要に応じてビタミンAに作りかえられるため、風邪予防に役立ちます。さらに、βクリプトキサンチン自体にも、骨粗しょう症のリスクを下げたり、肝機能障害や糖尿病などの生活習慣病リスクを下げたりする働きがあることが分かっています。
ビタミンCを多く含む食品というと、まず柑橘類やイチゴなどを思い浮かべる方が多いかもしれません。実は柿も、ビタミンCの豊富な果物なのです。中くらい~大きめの柿1個で、1日に必要な量のビタミンCが摂れるとされています。
ビタミンCはお肌や骨、筋肉などを強くする働きや、血液を健やかにする働きに加えて、免疫力も高めてくれます。さらに、ビタミンAやEと一緒に摂ることでお互いの働きを助け合うため、ビタミンAとC両方を摂れる柿は、まさに免疫力アップにぴったりの食べ物なのです。
れしい成分がたっぷり。また、柿に含まれるカタラーゼやタンニンといった酵素は、アルコールを分解してくれるので、お酒をたしなむ方にもおすすめです。酒席の前後に食べておくと、悪酔いや二日酔いを防ぐ効果が期待できます。
ただし、タンニンには鉄分の吸収を阻む働きもあるので、貧血が気になる人は食べ過ぎに気をつけましょう。
そのままで食べてもおいしい柿ですが、いつも同じ食べ方では食べ飽きてしまいがち。デザートだけでなく食事に取り入れられるよう、柿なますや白和え、サラダなどアレンジを工夫して、自然に食べ続ける習慣をつけたいところです。
熱に弱いビタミンCのことを考えると柿は生食した方がいいように思われますが、実はそうとも限らないのです。干し柿にはβカロテンが生柿の約2倍含まれており、食物繊維もより効率的に摂れます。また、柿を加熱すると、血流を促して冷えを防ぐシトルリンや、リラックス物質であるGABAなどの成分が増えるのです。加熱といっても時間をかけて焼いたり煮たりする必要はなく、電子レンジやトースターで温めるだけでOK。体を温める助けにもなるので、ぜひ試してみましょう。
もともと栄養豊富な柿ですが、旬の時期を迎えると、栄養も味もさらに豊かになってきます。この秋は、赤く色づいた柿をおいしく食べて、風邪予防をはじめとする健康づくりに役立ててみてはいかがでしょうか。