2017年08月14日

健康メニュー|冷やして食べたい食材 腸内環境を整えて体をすっきりと!

糖質(炭水化物)を控える健康法が流行したこともあり、最近は糖質の多いご飯やイモ類などを控えているという人も多いかもしれません。一方、健康が気になる方にもおすすめの糖質「レジスタントスターチ」のことはご存じでしょうか? 実は、食物繊維と同じ働きをする「レジスタントスターチ」についてと、おすすめの摂り方である「冷やして食べる」方法についてお伝えします。


 

糖質(炭水化物)を控える健康法が流行したこともあり、最近は糖質の多いご飯やイモ類などを控えているという人も多いかもしれません。一方、健康が気になる方にもおすすめの糖質「レジスタントスターチ」のことはご存じでしょうか?
今回はそのレジスタントスターチの特徴と、おすすめの摂り方である「冷やして食べる」方法についてお伝えします。

食物繊維と同じ働きをする「レジスタントスターチ」

「レジスタントスターチ」は、糖質のひとつである「でんぷん」の一種です。体内に入っても他の食品のように小腸では消化されず、大腸まで届くというのが特徴で、「難消化性でんぷん」とも呼ばれます。
このレジスタントスターチは、でんぷんでありながら食物繊維と同じような働きをします。例えば血糖値の上昇を抑えたり、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれます。また、お通じを整える、お肌を健やかにするといった働きも共通しています。
さらに最近の研究から、レジスタントスターチに“体重増加を抑制する働き”が期待できるという実験結果も発表されています。
健康志向の方には、何かと疎まれがちな糖質ですが、この通りレジスタントスターチは健康が気になる方にもうれしい糖質なのです。

レジスタントスターチは冷やすと増える

実は、レジスタントスターチには「加熱すると減るが、冷やすとまた増える」というユニークな特徴があります。これには下記の通り、いくつかの理由が挙げられています。

・加熱されていない食材ではでんぷんの分子が消化されにくいから
・米のように一度加熱され糊化したでんぷんが、冷めて冷やご飯になると、再結晶して消化されにくい構造になるから

など

ビタミンCなど、熱で壊れる栄養素を含む食品の場合、効果的に摂るためには生で食べることがすすめられています。一方、レジスタントスターチを含む食品はじゃがいもなど「加熱して食べる」ものが主流です。
ただし、レジスタントスターチの場合「加熱してもその後冷ませばまた増える」ので、結論としては「レジスタントスターチを含む食品は(加熱した後)冷やして食べる」のがおすすめというわけなのです。

ご飯、じゃがいも、とうもろこし、豆類は冷やして食べよう

 

レジスタントスターチを含む主な食品は、米、じゃがいも、かぼちゃ、とうもろこし、そしていんげんや小豆などの豆類が挙げられます。また、うどんやパスタなど小麦からできている麺類も、冷製メニューにすればレジスタントスターチが増えるとされています。冷やす温度は、一般的な冷蔵室の温度(4~5℃)が適温の目安です。

身近な弁当やおにぎり、サンドイッチなども、保存のついでに冷やしたまま食べればレジスタントスターチがより多く摂れます。宮崎県名物の「冷や汁」のように冷たい汁かけご飯や、ざるうどんなどもおすすめです。これまで、「糖質が多いから」とじゃがいもを食べないように我慢していた方も、冷蔵庫で冷やした冷製ポタージュや、ポテトサラダなどはおすすめですよ。また、ポテトサラダのマヨネーズの摂り過ぎが気になる方は、マヨネーズをヨーグルトでのばして使うと、腸内環境向上にも◎です。
甘いものがお好きな方なら、ケーキの代わりに砂糖控えめの水羊羹で、冷たい小豆を食べるのもいいですね。

今回は冷やして食べる食品をおすすめしましたが、そうはいっても毎日の食卓がキンキンに冷たいメニューばかりになるのは考えもの。
1日の中でも朝昼晩のメニューで調整したり、温かいメニューと組み合わせる献立などでバランスを取ったりして、体を冷やしすぎないよう、上手にレジスタントスターチを取り入れてくださいね。