2017年07月11日

健康メニュー|トマト×植物性脂肪 リコピンの吸収を高めるベストパートナー

がんや老化を防ぐ効果で最近話題の、トマトなどに含まれる成分「リコピン」。そのリコピンの恩恵を受けるためにおすすめなのが、今回紹介する「トマト×植物性脂肪」の組み合わせです。今回はトマトの栄養や、「リコピン」の吸収を高める、植物性脂肪と相性のよい理由、おすすめの食材などをご紹介します。


 

がんや老化を防ぐ効果で最近話題の、トマトなどに含まれる成分「リコピン」。そのリコピンの恩恵を受けるためにおすすめなのが、今回紹介する「トマト×植物性脂肪」の組み合わせです。今回は、トマトの栄養や、植物性脂肪と相性のよい理由、おすすめの食材などをご紹介します。

トマトに含まれる「リコピン」は、美肌と若々しさの元

トマトの赤い色の元をご存じでしょうか?これは、カロテノイド色素といわれる天然色素(動植物の体内に存在する色素)の一種、「リコピン」によるものです。
リコピンは、老化やがんの原因になるとされる活性酸素を取り除く「抗酸化力」に優れています。その力は、ニンジンやホウレンソウに含まれるβカロテンの2倍ともいわれているのです。また、紫外線によって発生し、シミ・そばかすの元となる「活性酸素」を取り除いたり、日焼けの元となる「メラニン色素」の生成を抑える効果も期待できるため、美肌のためにも見逃せない成分です。

リコピンは脂質と一緒に取ると吸収されやすい

このように健康や美容に役立つ成分の多いリコピンですが、効果的な摂り方にはポイントがあります。リコピンは脂質に溶けやすいので、脂肪(油)を一緒に摂ることで、より吸収されやすくなるのです。
しかし、脂肪といっても、一般的な動物性脂肪は摂りすぎないよう注意が必要。動物性脂肪は「飽和脂肪酸」を多く含んでおり、摂りすぎると「悪玉コレステロール」と呼ばれる「LDLコレステロール」の合成を促し、動脈硬化のリスクを高めてしまうからです。そこで、よりヘルシーな植物性脂肪と、リコピンが豊富なトマトを組み合わせて摂るのが望ましいというわけです。
食べ方としては、植物性脂肪の豊富な野菜などをトマトと組み合わせてもいいですし、リコピンは熱にも強いので、トマトを植物油で炒めたりするのもおすすめです。

トマトと組み合わせたい「植物性脂肪」を含む食品

「トマトは植物性脂肪と組み合わせるのがいい」といっても、具体的にどんなものを組み合わせればいいのでしょうか。ここからは、植物性脂肪を含む食品の中から、トマトと組み合わせるのにおすすめの食品をご紹介します。

美容にうれしい成分もたっぷりの「アボカド」

植物性脂肪に富み、「森のバター」とも呼ばれるアボカドですが、実は野菜ではなく果物なのです。
アボカドに多く含まれている「不飽和脂肪酸」(オレイン酸、リノール酸など)は、動脈硬化のリスクを高める悪玉コレステロールを減少させ、なおかつ、悪玉コレステロールを排除する働きがある善玉コレステロールを減らさずにキープしてくれる働きがあります。中でもオレイン酸には、免疫力アップや抗酸化作用、整腸作用などが併せて期待できます。
さらにアボカドの食物繊維の量はバナナやレタスの約5倍といわれるほど豊富。体内の余分な塩分を排出してくれるカリウムなども含んでいるため、生活習慣病やダイエットが気になる方にはぜひおすすめしたい組み合わせです。

アレンジしやすい「オリーブオイル」

 

オリーブオイルも、不飽和脂肪酸のオレイン酸が豊富なため、動脈硬化リスクの低減や、免疫力アップといった効果が期待できます。
ドレッシングにしてトマトサラダに、加熱してトマトと炒め物に、トマトソースに加えて……と、トマトと組み合わせて食べられるアレンジレシピが豊富なのもうれしいところです。

食感の違いも楽しめる「ナッツ」

 

ナッツもまたオレイン酸が豊富な食品です。アーモンドやピーナッツ、くるみといった定番のナッツは、ビタミンEやカルシウム、亜鉛などのミネラルを豊富に含んでいます。ビタミンEは、先に紹介したリコピンと同様に、老化やがんの原因とされる活性酸素を取り除く「抗酸化力」に優れていますし、カルシウムは骨を健やかに保ちます。また、亜鉛は細胞分裂や酵素の組成など、生命維持に欠かせない役割を多く担っているのです。みずみずしく柔らかいトマトに、カリカリと香ばしいナッツという対照的な食感も楽しめる組み合わせです。

アボカドやナッツはカロリーが高いイメージもありますが、例えばアボカドなら1日に0.5個、アーモンドは1日に23粒ほどであれば適量だとされています。ちなみに、トマトは1日1個~多くても2個くらいが適量です。それを超えると酸の摂りすぎで食道や胃を傷める心配が出てきます。適量を上手に取り入れて、組み合わせを楽しみながら健康を目指してくださいね。