2023年07月25日

健康習慣|書く瞑想「ジャーナリング」のはじめ方

瞑想ブームの欧米を中心に「ジャーナリング」が人気です。頭に浮かぶことを整理せず、ただ思うままに書くことで、気持ちが整理され、自己理解が深まり、不安やストレスのコントロールに役立つなど、心によい影響があるとされています。ここでは、ジャーナリングが初めての方に向けて、ジャーナリングがもたらす効果や、書き方のポイントを解説します。


瞑想ブームの欧米を中心に「ジャーナリング」が人気です。頭に浮かぶことを整理せず、ただ思うままに書くことで、気持ちが整理され、自己理解が深まり、不安やストレスのコントロールに役立つなど、心によい影響があるとされています。ここでは、ジャーナリングが初めての方に向けて、ジャーナリングがもたらす効果や、書き方のポイントを解説します。

 

書く瞑想「ジャーナリング」って?

ジャーナリングとは、頭に浮かんだことを紙に書き出し、読み返して自分に向き合う手法のことで、「書く瞑想」、「書くマインドフルネス」とも呼ばれています。

家事や仕事など「やるべきこと」を中心とした生活は、自分がしたいこと・欲しいもの・望むことなどは後回しにしがちです。そうした「自分自身のこと」を、ジャーナリングによって自分に問いかけることで、自分に対する理解を深められます。

ジャーナリングはその日あったことを書く必要はなく(書いてもOK)、まとまった文章でなくても構いません。手を動かすことに集中し、思いついたことや感情をひたすら書いていくことが、日記と異なる点です。他人が見るためのものではないので、気張らず、構えず、自分をオープンにして書いていきましょう。

「ジャーナリング」の効果

 

現代人は忙しく、自分に向き合う時間など取っていられない、そもそもその必要を感じない……という方もいらっしゃいます。ジャーナリングの主な効果は、「手軽に」自分と向き合えることです。

ジャーナリングで自分を客観視する機会を得ることによって、自分がどんなことを良しとするのか、イライラや不安を感じることは何か、やりたいこと・避けたいことなどが見えてきます。自分と向き合う機会を繰り返すことで、ジャーナリングには、ストレス軽減、自己理解を高める、感情のコントロールなどが期待できるとされています。

「ジャーナリング」のはじめ方

 

紙とペンがあれば、すぐにジャーナリングをはじめられます。しかし、ジャーナリングはさまざまな手法が考案されているため、書くことに慣れていないと迷子になってしまいがち。ここでは、初心者でもとりかかりやすい、ジャーナリングのはじめ方をご紹介します。

用意するもの

手で書くことが大切なので、PCやスマホではなく、ペンとノートを用意します。ペンとノートは何でもよいのですが、ジャーナリング専用として用意するのがおすすめです。

また、ジャーナリングは自分と向き合う作業ですから、書いている最中に邪魔の入らない環境・タイミングを確保しましょう。時間を区切って書く際には、時計やアラームも用意します。視覚的に時間の流れを感じられる砂時計も雰囲気があっていいですね。

何を書くの?

基本的にジャーナリングは頭に浮かぶことを自由に書くものですが、自分に問いかけるようなテーマを立てると書きやすくなります。たとえば、「どこに引っ越してもよいとしたら、どこに住みたい?」「旅行するとしたらどこ? 一人旅、友人、パートナーと、同伴する人によって違う?」など、最初はポジティブな問いや、興味のある問いを設定するとよいでしょう。あとは3~10分間くらいの間でタイマーを設定して、思いついたことをどんどん書いていくだけです。

書いているうちに何も思い浮かばなくなったり、言葉が出てこなくなったりしたら、「思いつかない」「合う単語が出てこない」とそのまま書いてしまいましょう。焦らず、手を動かし続けることを意識します。自分が読めればよいのですから、きれいにまとまっていなくても構いませんし、誤字脱字も気にしません。

いつ書くの?

ジャーナリングは「空き時間を見つけて書く」のでも、「決まった時間に腰を据えて書く」のでも、どちらでもOKです。継続することで効果が期待できるため、取り組みやすい方法で書く時間を確保してみてください。「やらなくては」と負担に感じてしまう時は、いつもより短い時間で書いたり、1日お休みしたり、あるいは書きたくなった時だけでも大丈夫です。反対に気分がのっている時には、予定より長い時間をかけても、1日に何度書いても構いません。

振り返りの時間があると、さらに効果的

書き終わったら、一度お手洗いに行ったりお茶を入れたりして、短いインターバルをおいて、読み返してみるとより効果的です。気になる単語や繰り返し出てくる単語、感情が出ている表現などは、色ペンや蛍光ペンでマークしていきます。さらに、まとめや読み直してみた感想などを箇条書きで書くのもおすすめです。繰り返しているうちに、自分の考え方のクセや、こだわっていること、快・不快に感じることなどが分かってきます。

効果的な書き方のポイント&注意点

 

繰り返しになりますが、ジャーナリングは頭に浮かぶことをそのまま書くことが大切なので、浮かばなければ「浮かばない」と書いてもOKです。きれいでなくても、罫線に沿って書く必要もありません。日付と時間は見返しに役立つので、入れておくとよいでしょう。

不安を抱えやすい方は、ネガティブなキーワードや過去の話をテーマにするのは避けておきましょう。一般的に、書くことは不安やイライラの整理に役立ちますが、人や状況によって向き不向きがあり、人によってはネガティブな感情を呼び出しやすくなったり、増幅されたりすることがあります。その場合、まずは休息することを第一にして、落ち着いてからジャーナリングをはじめてみてください。

文章を書くのが苦手な方は「塗り絵」はいかがでしょうか。「大人の塗り絵」も瞑想法のひとつで、ストレス解消やリラックス効果が期待できます。

ジャーナリングは、自分自身への理解を深める手法です。自分のことより、周りの人や都合を優先してしまいがちな方にこそ、試していただきたいと思います。普段素通りしてしまっている自分と向き合う時間、まずは5分間からはじめてみませんか?