2023年06月16日

野菜の豆知識|野菜の切れ端を再生 育てて楽しい「リボベジ」のはじめ方

野菜の根などの切れ端を、捨てずに育てる「リボベジ(リボーンベジタブル)」。土も肥料も不要で、家のなかで気軽に園芸が楽しめます。毎日ちょっとずつ芽を伸ばす姿は愛らしく、もちろん収穫して食べることもできます。リボベジの魅力やはじめ方、初めてでも育てやすい野菜をご紹介します。


野菜の根などの切れ端を、捨てずに育てる「リボベジ(リボーンベジタブル)」。土も肥料も不要で、家のなかで気軽に園芸が楽しめます。毎日ちょっとずつ芽を伸ばす姿は愛らしく、もちろん収穫して食べることもできます。リボベジの魅力やはじめ方、初めてでも育てやすい野菜をご紹介します。

 

最小限の準備でOK、再生野菜「リボベジ」をはじめよう

リボベジは手軽にはじめられるのが魅力。野菜の切れ端と、水やりのための受け皿があればスタートできます。受け皿はペットボトルをカットしたものでもよいですし、かわいらしいお皿を選んでもOK。籐かごや木製の小型プランターカバー(鉢カバー)と合わせると、グリーンインテリアになりますよ。

リボベジは基本的にお水を換えるだけで、すくすくと育ちます。昨日はなかった葉っぱが今日はちょっぴり出ているなど、毎日ちょっとずつ見られる変化が楽しく、観察が日課のひとつになるはずです。育ったら収穫もでき、ささやかな量ですが、自分で育てたものをいただくうれしさもあります。

ここからは、リボベジ初心者におすすめの、育てやすい野菜をご紹介します。また、記事の最後には失敗しにくい育て方のポイントをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

リボベジおすすめ野菜その1 王道の「豆苗」

 

まずおすすめしたいのは、リボベジの王道といえる「豆苗」。栄養価が高く、年間通して100円前後で購入できるありがたい野菜です。リボベジとして育てやすく、収穫量も豊富で、10日前後で買った時と同じくらいの量を収穫できます。収穫した豆苗は加熱調理していただきましょう。

豆苗をリボベジにする際には芽が出やすくなるように、根を張っているスポンジから最も近い葉っぱ(根から3~4センチ上辺り)を残してカットします。おおよそで構いません。その後、スポンジごと容器に移して、スポンジがひたひたにならないくらいの水を入れます。それ以上入れると傷みやすくなるため注意しましょう。1日1回、容器の水を全て捨てて、容器とスポンジを流水ですすいでから水換えします。

日当たりがなくても育ちますが、その場合は茎が細く、淡い色になります。時々でも窓辺など日の当たる場所におくと、緑が鮮やかな豆苗に育ちます。

リボベジおすすめ野菜その2 少量でも使いみちが多い「ネギ」

 

次におすすめしたいリボベジ野菜は、ちょっとだけ欲しい時に便利な「ネギ」。育ったネギはキッチンバサミでカットして、スープの彩りや冷ややっこの薬味、朝食の卵焼きに混ぜていただきましょう。長ネギでも小ネギでも育ちます。

ネギの根元から4~5センチほど残し、リボベジに利用します。根元ギリギリで切ってしまうとうまく育ちません。ネギが立てられるコップ状の容器に入れて、根元から2~3センチ辺りを目安に水を入れます。小ネギなど、立ててもバラバラになってしまう場合には、輪ゴムか糸で緩くまとめても構いません。しばらくすると葉っぱも根っこもぐんぐん伸びてきます。1日1回、水を全て捨てて、流水と指を使って、容器と根をすすいでから水換えします。

リボベジおすすめ野菜その3 根菜なら「にんじん」

 

にんじんもリボベジにできる野菜で、再生するのは葉っぱの部分です。細かくてかわいらしい葉っぱは、スープやおみそ汁の彩りに使えますし、グリーンインテリアにもぴったり。

にんじんの頭(葉がついていたほう)から1.5センチくらいを使います。浅めの皿を用意し、にんじんと、頭半分くらいの高さまで水を入れ、日光の入る室内や窓辺におきます。1日1回、水を全て捨てて、流水と指を使って、容器とにんじんの頭をすすいでから水換えします。同じ要領で、ダイコンもリボベジできます。

初めてでも失敗しない、リボベジのポイント

リボベジは失敗しにくく園芸初心者向けですが、ぐんぐん育ってくれるように、いくつかのポイントをおさえておきましょう。

水の量に注意する

容器になみなみと水を入れると、根や葉が呼吸できず成長しません。

毎日水を換える/ぬめりを洗う

容器や根の部分は、ぬめりがつきやすい場所です。そのままにしていると傷んでしまうので、水換えのタイミングでチェックして、ぬめりがあれば指でこすり落としましょう。

芽に水をかけない

特に豆苗など、密集して育つ野菜の芽や葉に水がかからないように注意しましょう。傷みの原因になります。

野菜のヘタや根を楽しく再利用できるリボベジは、育てる・飾る・食べる、3つの魅力を備えています。普段当たり前に捨てている部分を使うので、エコで経済的な点も見逃せません。ここでご紹介した野菜で成功したら、ほかの野菜でもリボベジにチャレンジしてみてくださいね。