2018年07月04日

健康メニュー|チェック!ナスの栄養素 夏の疲労回復にはもってこい! 

アレンジの幅が広く、和食、洋食、中華とさまざまな料理で食べられているナス。一方、他の夏野菜、秋野菜と比べて、ナスが含んでいる栄養素については、あまり耳にしたことがない方も多いかもしれませんが、夏の疲労回復にはもってこいの野菜なのです。今回は、ナスに含まれている栄養素と、栄養を逃さない食べ方についてご紹介します。


 

アレンジの幅が広く、和食、洋食、中華とさまざまな料理で食べられているナス。一方、他の夏野菜、秋野菜と比べて、ナスが含んでいる栄養素については、あまり耳にしたことがない方も多いかもしれません。今回は、ナスに含まれている栄養素と、栄養を逃さない食べ方についてご紹介します。

水分が多くを占めるナス

ナスはトマト、レタス、キュウリといった夏野菜の仲間同様、水分が90%以上を占める野菜です。その分栄養素も少ないかと思いきや、実は皮にも実にもさまざまな成分が含まれています。それでは、ナスに含まれる主な栄養素を見ていきましょう。

カリウムや葉酸で夏バテ防止!

ナスには、夏、汗をかくことによって体内から失われやすいカリウムや、赤血球・DNAの合成に関わり、貧血を防ぐ働きのある葉酸が多く含まれ、夏バテ予防に効果的といわれています。ちなみに、よく聞く「秋ナスは嫁に食わすな」ということわざですが、諸説ある中には「秋で気温が低くなっている上に、カリウムの利尿作用で(お嫁さんの)体が冷えるのを心配した」という説もあるようです。

βカロテン、食物繊維なども豊富

ナスにはまた、体内でビタミンAとなって体の成長を促したり、視力や目の角膜を健やかに保ったり、免疫力を高めるなどの働きをするβカロテンも豊富に含まれています。また、食物繊維も腸内環境を整える水溶性食物繊維、お通じを整える不溶性食物繊維の両方が含まれていて、お肌を健やかにする働きも期待できます。

紫色の皮にはポリフェノールの一種「ナスニン」が

ナスの皮には、ポリフェノールの一種である「ナスニン」が多く含まれています。ナスニンはブルーベリーや赤シソに含まれるアントシアニンの仲間で、眼の疲労回復や、活性酸素を抑える抗酸化作用に優れた注目の成分なのです。民間療法「ナスの黒焼き(ヘタを焼いたもの)の歯磨き粉」が歯ぐきを健やかに保つとされるのも、このナスニンの効果によるものだといわれています。

皮ごと食べ、切ったら水にさらさない

炒める、焼く、煮る、揚げるなどさまざまな調理法にマッチするナスですが、栄養面から見た食べ方のポイントは、まずナスニンの栄養を逃さないよう「皮ごと食べる」ことにあります。そういった意味では、残念ながら夏の野菜料理の定番「焼きナス」は今ひとつ。冷たくして食べるなら、煮びたしや漬物などがおすすめです。

また、ナスは切り口から変色してしまいますが、アク抜きなどで「切ってから水にさらす」のは避けましょう。ナスニンやカリウムといった栄養素は水溶性ですし、実はこのアクの正体も、ポリフェノールの一種クロロゲン酸なので、抗酸化作用などが期待できるのです。味や食感のためにアク抜きをしたい場合は、塩を振ってしばらく置き、出てきた水分を拭き取るようにしましょう。煮る場合は煮汁ごと食べると、栄養を逃しません。

ぬか漬けで夏バテ予防効果アップ!

 

ナスを皮ごとアク抜きせずに食べられるといえば、ぬか漬けが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。実はこれも、おすすめのナスの食べ方のひとつなのです。ぬか漬けにすることで、ぬかのビタミンB1がナスに染み込み、効率よく摂ることができます。鰻や豚肉にも豊富に含まれるビタミンB1は、糖質の代謝を促してエネルギーに変える働きがあり、疲労回復に優れた成分。カリウムや葉酸など、ナスの夏バテ予防成分とも相乗効果が期待できます。

揚げびたしや漬物でサッパリといただくのも、麻婆ナスや天ぷら、トマト煮などボリューム満点のメニューでいただくのもおいしいナス。今回ご紹介した調理のポイントを押さえて、栄養も逃さずたっぷり味わってみてくださいね。