2023年04月04日

健康習慣|花冷え 春なのに急に訪れる寒さ

春になり気温が上昇し、桜も咲いたのに急に寒さが戻ることがあります。これは、「花冷え(はなびえ)」と呼ばれる春特有の気候です。今回は、花冷えの意味や、寒暖差が激しいこの時期を乗り切るための健康法などをご紹介します。


春になり気温が上昇し、桜も咲いたのに急に寒さが戻ることがあります。これは、「花冷え(はなびえ)」と呼ばれる春特有の気候です。今回は、花冷えの意味や、寒暖差が激しいこの時期を乗り切るための健康法などをご紹介します。

「花冷え」とは?

 

季節が春に移り変わり、桜のつぼみがほころび始める頃。ポカポカした陽気が一転、急に冷え込むことがあります。このような、冷え冷えした寒さが戻ることを「花冷え」といいます。花冷えの「花」とは桜のこと。立春が過ぎ、春めいたのに急に冬に戻ったかのように寒さがぶり返すことを「寒の戻り」といいますが、花冷えは、桜の時期の短い間にだけ使われる言葉です。

花冷えは、日本の風土のなかで生まれた大和言葉のひとつ。俳句の季語や時候のあいさつなどに用いられています。日本列島は南北に長いので、桜の開花時期もその土地によって違いがありますが、主に3月下旬~4月上旬に使われることが多い言葉です。

「花冷えの日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか」などと、お手紙やメールの書き出しにさりげなく使ってみてはいかがでしょうか。

ほかにもある、桜が咲く頃を表す言葉

 

花冷えのほかにも、桜の頃や春を繊細に表現した言葉があります。時候のあいさつにぜひ取り入れてみてください。

花曇り(はなぐもり)

桜の時期、空一面が薄ぼんやりと曇り、景色が煙っているように見えること。明るい曇り空を指すことが多く、3月下旬~4月上旬に用いられます。

菜種梅雨(なたねつゆ)

菜の花の咲く頃、季節の変わり目に降り続く、梅雨のような長雨のことを「菜種梅雨」といいます。3月下旬~4月上旬に使われます。

鳥曇り(とりぐもり)

秋に日本に渡って来た雁や鴨などの渡り鳥は、春になると北方へと帰っていきます。その鳥の群れが去った後、曇り空だけが残っている様子を表現した言葉です。晩春を意味する季語として使われます。

惜春(せきしゅん)

春が過ぎ去っていくのを惜しむ気持ちを表し、4月中旬から下旬に用いられます。青春の日々を惜しむといった意味も持ちます。

リラ冷え

春の訪れが本州よりも遅い、北海道ならではの言葉です。北海道でリラ(ライラック)が咲く頃、5月下旬頃に寒さが戻る時期を示します。

「花冷え」の寒さを乗り切る対策

 

桜の季節は、花冷えで体を冷やしてしまい体調を崩しやすい時期です。寒暖差が激しいと体温調節にエネルギーを使い、自律神経が疲弊したり、免疫力が落ちてしまったりすることも……。油断せずに対策をしてみてください。

耳ツボマッサージや温冷交互浴で自律神経を整える

暖かくなってきているとはいえ、朝晩の寒暖差が激しい春。気圧の変動も大きいため、自律神経のバランスが崩れやすくなるといわれています。自律神経が乱れると、メンタルの不調につながりがち。耳ツボマッサージや温冷交互浴がおすすめです。

メンタル不調の改善方法については、下記の記事を参考にしてみてください。

良質な睡眠と体をあたためる食事で「だるさ」対策

春の激しい寒暖差は、体温調節にエネルギーを使います。体温調節が追いつかなくなると、体を「だるさ」が襲います。だるさ対策には、良質な睡眠や冷え性を改善する食生活を心がけることが効果的です。

だるさの改善方法については、下記の記事を参考にしてみてください。

冷えを防ぐ春の服装選びのポイント

花冷えの頃は、雨風の影響で体感温度が変わり、服装選びに悩むことが多いのではないでしょうか。体を冷やさないための服装が大切です。

寒暖差の大きい時期の服装については、下記の記事を参考にしてみてください。

寒暖差アレルギーの予防を

原因不明のくしゃみや鼻水などアレルギー症状が続いたら、寒暖差アレルギーの可能性があります。対策や予防のポイントになるのが、自律神経を整えるための生活習慣です。

寒暖差アレルギーの概要や対策については、下記の記事を参考にしてみてください。

桜の頃はポカポカと暖かくなり、お花見や春のイベントなどで心躍る反面、花冷えや寒暖差で体調を崩しがちです。しっかり冷え対策をして自律神経のバランスを整え、健やかに春を過ごしましょう。