2017年05月22日

健康メニュー|魚×柑橘類 さっぱりとした味わいのヘルシーな組み合わせ

焼き魚や干物に付け合わせることが多い、大根おろしや柑橘類。レモン、ゆず、すだち、かぼす……など、魚にギュッと絞ってからいただくと、さっぱりとした味わいが口いっぱいに広がります。実はこの組み合わせ、味以外にもさまざまなメリットがあるのです。今回は、和食の定番「魚×柑橘類」についてご紹介します。


焼き魚や干物に付け合わせることが多い、大根おろしや柑橘類。レモン、ゆず、すだち、かぼす……など、魚にギュッと絞ってからいただくと、さっぱりとした味わいが口いっぱいに広がります。実はこの組み合わせ、味以外にもさまざまなメリットがあるのです。今回は、和食の定番「魚×柑橘類」についてご紹介します。

魚の良質なたんぱく質で生活習慣病対策

 

動物性たんぱく質を多く含む食材の中でも、魚は肉よりヘルシー。さらに、魚のたんぱく質は消化されやすいうえ、不要な塩分を体外に出してくれるので、高血圧などの生活習慣病を防ぐためにも好ましいのです。また、魚の油に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)は、血液の循環を妨げる悪玉コレステロールや脂肪を減らし、血液を健康に保つ働きをします。これによって動脈硬化や心筋梗塞、脳血栓といった血液の流れに関係する生活習慣病も予防してくれます。

柑橘類のビタミンCで免疫力を高める

柑橘類といえば、美容に欠かせない栄養素・ビタミンCを多く含んでいることはよく知られていますよね。このビタミンC、実は肌の老化を防ぐだけでなく、血管の老化を防いだり、免疫力を高めたりする効果もあるのです。柑橘類のビタミンCは熱や空気に触れることで壊れやすいので、できるだけ食べる直前にカットするようにしましょう。
また、柑橘類には疲労回復によいクエン酸も豊富に含まれています。クエン酸は、ダメージを受けた細胞を修復するエネルギーを活性化させる働きがあるのです。ちなみに、クエン酸を効果的に取り入れるには、1日の中でまとめて摂らずに、こまめに摂った方がよいと言われています。

柑橘類で魚の生臭さや脂っこさをカット!

 

EPAは背の青い魚に多く含まれていますが、背の青い魚といえば気になるのが、脂っこさや、魚特有の生臭さ。また、脂ののった魚はおいしいものですが、こってりしたメニューや魚の臭いが苦手な方だと、なかなかたくさんの量を食べられないこともありますよね。
そんな時、魚と一緒に組み合わせたいのが、レモン、ゆず、かぼす、すだちなどの柑橘類。
柑橘類は、酸味で魚の脂っこさを和らげ、生臭さを抑えるとされています。魚の生臭さのもとはトリメチルアミンというアルカリ性の物質。つまり、酸性の柑橘類がこれを中和することで、生臭さが消えるというわけです。生臭さが気になる魚料理を食べる際には、ぜひ柑橘類を用意しておくのがおすすめです。

「フルーツ魚」でさらにさっぱりおいしく

こうした魚と柑橘類の組み合わせのよさに注目して育てられたのが「フルーツ魚」(柑橘系養殖魚)です。
これは、養殖魚の餌に柑橘類を混ぜることで、調理の際に手を加えたり、食べる際に柑橘類などを組み合わせなくても生臭さが抑えられるという取り組み。これまでに「柚子鰤王」「みかんブリ」「すだちブリ」「かぼすヒラメ」「レモンはまち」などの種類が登場しています。愛媛県の「ひめ柑育ち」など、臭みを消すだけでなく柑橘の香りがするフルーツ魚も登場しているというから驚きです。
フルーツ魚は一部の食品売場や回転寿司などの飲食店で提供されているのに加え、ふるさと納税の返礼品としている自治体もあるようです。

塩味を強く感じさせるので減塩効果も

魚と柑橘類の組み合わせによる効果は、生臭さや脂っこさを和らげることだけではありません。柑橘類の酸味には、塩味を引き立てる効果があるため、同じ味付けでも柑橘類を加えた方が塩味を強く感じるのです。つまり、塩分を控えた味付けでも、柑橘類があればおいしく食べることができて、減塩につながるということ。焼き魚を食べる際には、たっぷり醤油をかける前に、まず柑橘類を絞るようにしましょう。

いかがでしょうか。これまでなにげなく組み合わせてきた魚と柑橘類も、それぞれの栄養や、組み合わせによる効果、よりよい食べ方を知ることで、意識的に毎日の食卓へ取り入れられるはず。魚を調理する際やお買い物の際に、ぜひ思い出してくださいね。