2021年08月18日
“美容や健康に酵素が大切”という話を耳にしたり、酵素を配合したサプリメントを目にしたりしたことはないでしょうか。酵素は人間の生命活動に欠かせないもので、食べ物を消化して栄養分を吸収するほか、新陳代謝を助ける働きをします。しかし、ストレスや偏った食生活によって、体内の酵素が不足してしまうことも。今回は、毎日の食事から効率よく酵素を摂る方法についてご紹介します。
“美容や健康に酵素が大切”という話を耳にしたり、酵素を配合したサプリメントを目にしたりしたことはないでしょうか。酵素は人間の生命活動に欠かせないもので、食べ物を消化して栄養分を吸収するほか、新陳代謝を助ける働きをします。しかし、ストレスや偏った食生活によって、体内の酵素が不足してしまうことも。今回は、毎日の食事から効率よく酵素を摂る方法についてご紹介します。
人間の体内ではさまざまな化学反応が起きています。酵素とは、その化学反応を引き起こす触媒として機能するたんぱく質由来の物質のことをいいます。酵素は大きく分けると「体内酵素」と「体外酵素」の2種類があります。
体内酵素は、その働きによってさらに2つに分類され、食べ物を消化・分解し、吸収する時に使われる「消化酵素」と、吸収された栄養素から生み出されたエネルギーを体内で働かせる役割をする「代謝酵素」があります。
消化酵素の代表的なものには、でんぷんをブドウ糖に分解する「アミラーゼ」、たんぱく質をアミノ酸に分解する「プロテアーゼ」、脂肪を脂肪酸とグリセロールに分解する「リパーゼ」があります。また、代謝酵素は、運動や呼吸、肌の新陳代謝や老廃物の排出など、さまざまな生命活動に関わっています。
人体以外の生物に存在する酵素を体外酵素といいます。生の野菜や果物、発酵食品などに含まれている酵素は「食物酵素」と呼ばれ、体内酵素の働きをサポートすると考えられています。
体内酵素は体内で絶えず作られていますが、体内での消費が激しいと酵素が不足し、代謝が悪くなってしまいます。体内の酵素不足を防ぐには、食物酵素を積極的に取り入れるのがおすすめ。酵素をたくさん含む新鮮な食品を意識して摂り、体内酵素を生み出す腸内細菌が活発に働く腸内環境を作りましょう。
食物酵素は、生の野菜やフルーツのほか、発酵食品にも多く含まれています。酵素は熱に弱いため、できるだけ加熱や加工をせずに食べるのがポイント。では、具体的にはどのような食品を摂ればよいのか見ていきましょう。
野菜のなかでも特に手軽に酵素を摂りやすいのが大根。大根は、すりおろして食べることで細胞膜が壊れ、より効果的に酵素を摂取できるといわれています。ほかに、キャベツやレタス、たまねぎやセロリなども、酵素が豊富な野菜。サラダでたっぷり味わいましょう。
酵素が多く含まれている果物は、パイナップル、キウイ、バナナ、グレープフルーツなど。パイナップルとキウイにはプロアテーゼ、バナナにはアミラーゼ、グレープフルーツにはリパーゼが多く含まれるといわれています。フルーツは、そのまま味わうのはもちろん、ジュースやスムージーにして摂るのがおすすめです。
発酵食品は、微生物が生み出す酵素の力を活かして作られています。そのため、ヨーグルトやチーズ、キムチのほか、醤油や味噌、納豆といった、日本の食卓に欠かせない食品にも酵素が豊富です。毎日の食事に上手に取り入れたいものです。
簡単に酵素を摂るのにおすすめなのが、フルーツを発酵させて作る「酵素シロップ」です。使うフルーツはお好みで選んでかまいませんが、その時季に旬のものがよいでしょう。できあがった酵素シロップは、水や炭酸水で割るほか、牛乳や豆乳に加えてもおいしく味わえます。
酵素シロップは冷蔵庫で1年以上保存できますが、なるべく3ヵ月程度で飲み切るとよいでしょう。濾したあとのフルーツもおいしくいただけますよ。
酵素は身体のさまざまな働きをサポートしてくれるもの。毎日の食生活で酵素が豊富な食品を摂ることを意識してみてくださいね。