2020年10月26日

健康法|3分間からはじめよう、お試しマインドフルネス

マインドフルネスは、自分では感じにくかった心身の気づきを得ることで、ストレスの軽減や、心を穏やかにする効果があると証明されたメンタルケア手法のひとつです。今回はマインドフルネスとは何か、また、短い時間で気軽にはじめられる「マインドフルネス3分間呼吸空間法」をご紹介します。不安やイライラを感じている方は、ぜひ試してみてください。


 

マインドフルネスは、自分では感じにくかった心身の気づきを得ることで、ストレスの軽減や、心を穏やかにする効果があると証明されたメンタルケア手法のひとつです。今回はマインドフルネスとは何か、また、短い時間で気軽にはじめられる「マインドフルネス3分間呼吸空間法」をご紹介します。不安やイライラを感じている方は、ぜひ試してみてください。

マインドフルネスってなんだろう

マインドフルネスとは、瞑想によって「意図的に、今この瞬間に、価値判断をすることなく注意を向けること」と定義されています。自分では捉えきれていなかった心身の状態に気づいて受け入れることで、ストレスや抑うつの症状を軽減するメンタルケア手法のひとつです。

仏教の瞑想をルーツに持ち、近年ではさまざまな研究がされていて、マインドフルネスは医療分野でもその有効性が認められています。今では医療やスポーツ、社員研修、刑務所など、多くの分野で導入されています。繰り返すことで心のコントロールが上手くなるので、以下のような傾向のある方のストレス軽減にも役立ちます。

<こんな方におすすめ>
・怒りの感情や悲観的な考えにとらわれがち
・暗い気持ちをひきずる
・心に余裕がないと感じる
・心穏やかに過ごしたい
・就寝時にさまざまなことが思い浮かんで眠れない など。

お試しにぴったり、マインドフルネス3分間呼吸空間法

瞑想と聞くと、座禅を組んで目を閉じて何十分もじっとしている……といったイメージですが、マインドフルネス3分間呼吸空間法は、その名の通り3分間で完了します。3分間ならがんばってみようかと思えますね。

マインドフルネス3分間呼吸空間法は、1分ごとにステップを進めて、3ステップで完了します。まずは練習のつもりで、気軽にチャレンジしてください。いかに普段、気忙しく過ごしているか気づかされるかもしれません。

続けるコツは、完璧にやろうと思わないこと。「やらなければ」と義務感を持つと、瞑想そのものがストレスになってしまいます。無理そうであれば瞑想を中断しても構いませんし、きっちり3分計らなくても大丈夫です。気が向いた時に「ちょっとやってみようか」ぐらいの気持ちではじめてみましょう。続けていれば、いずれは3分間できるようになります。

次の項では、具体的な方法を解説してきます。

マインドフルネス3分間呼吸空間法のステップ

 

マインドフルネス3分間呼吸空間法は、3つのステップに分かれています。1ステップ1分が目安ですが、きっちり計らなくても問題ありませんから、おおよその感覚で進めていきましょう。あいまいさが気になる方は、もちろん1分ごとにタイマーをかけてもOKです。

ステップ1:心に浮かぶ考えや感情に気づく

リラックスして姿勢を整えましょう。立っていても座っていても構いません。目を閉じて、呼吸は気にせず、心に浮かぶことに注意を向けましょう。「考えている」ことに気がついたら、その考えごとについてくる感情にも目を向けます。不安や怒りがあっても振り払おうとせずに、「不安があるなあ」「嫌な気持ちがあるなあ」と、ただ気づいて認めます。心に浮かぶさまざまなことを観察するようなイメージです。

ステップ2:呼吸に意識を集中する

次は呼吸に集中しましょう。ステップ1の観察する状態から離れて、今この瞬間に戻ってくるイメージです。空気が鼻から出たり入ったりする感じや、おなかが膨らんだり縮んだりする感じに集中して、呼吸の感覚を捉えます。

ステップ3:呼吸に意識を向けながら、体の感覚にも注意を向ける

ステップ2で捉えた呼吸への意識を保ちながら、最後に体全体へ注意を広げていきます。顔の表情、首、肩、背中……と広げていきましょう。どこかで緊張や不快感(だるさや痛みなど)に気づいたら、その部位に狙いを定めて、そこから息を吸って吐くようなイメージをします。

自分だけでストレスや悩みを乗り越えるというのは、なかなか難しいことです。しかし幸いなことに、現代では多くの方にとって効果的だといわれる方法が証明されています。自分をねぎらって過ごす手段として、選択肢は多いに越したことはありません。まずは3分間を目標に、気軽にはじめてみましょう。