2016年01月18日

冷え性対策|身体を温める野菜 「にんにく」

日常的に食べている野菜の中には、身体を温める効果を持つものが意外に多くあります。とくに身体の冷えが気になるこの季節は、食材に少しだけ気を配ることで身体を温めることができます。今回は、そんな温め効果を持つ「にんにく」について、ご紹介します。


日常的に食べている野菜の中には、身体を温める効果を持つものが意外に多くあります。とくに身体の冷えが気になるこの季節は、食材に少しだけ気を配ることで身体を温めることができます。今回は、そんな温め効果を持つ「にんにく」について、ご紹介します。

 

冷え性にも効果あり!にんにくパワーのすごさ

にんにくが独特の強い香りを持ち、滋養強壮にいいスタミナ食材であることは多くの方がご存じでしょう。このにんにく、実は冷え性にも効果を発揮する万能食材なのです。にんにくを食べることで活力が湧き、その結果身体が温まるようなイメージを持つかもしれませんが、にんにくの冷え性効果はそれだけではないのです。

にんにくには、香り成分である「アリシン」が含まれています。これは長ねぎにも含まれる成分です。アリシン自体には新陳代謝をアップさせて血行をよくする効果があるといわれています。にんにくを加熱すると、そのアリシンが「アホエン」と「スコルジニン」という物質に変化します。アホエンには血液をサラサラにする効果があり、ほかにも美肌効果や抗菌作用など、さまざまな効用を持っています。さらに、スコルジニンは末梢血管を拡張し、血液の循環をよくしてくれます。にんにくを加熱調理して摂取すれば、アホエン、スコルジニン二つの成分の効果によって血の巡りをよくすることができ、冷え性改善が期待できるというわけです。

冷え性に効く成分を効果的に摂取できる「アホエンオイル」

 

アホエンを摂取するには、にんにくを加熱する必要があります。しかし、100℃以上の温度で加熱するとアホエンは壊れてしまうので、摂取が困難でした。ところが、そんな成分を効果的に摂取できるという「アホエンオイル」が話題になっています。

その作り方は意外に簡単。湯せんであたためたエクストラバージンオリーブオイルに、細かく刻んですりつぶした4片ほどの生にんにくを加えます。お湯が沸騰したらすぐに火を止めてオイルを冷ました後、にんにくを濾せば完成です。密閉容器に入れれば約1ヶ月は保存可能なこのアホエンオイル。1日小さじ1杯程度、ドレッシングや調理時にオリーブオイルと同じように使用すれば、効率よく摂取できます。

スコルジニンもアホエン同様、にんにくを加熱することによって生まれる成分なので、調理したにんにくで摂取するのがおススメ。フライパンでオリーブオイルを熱し、薄切りにしたにんにくを入れカリカリになるまで火を通します。ここに塩こしょうで下味をつけた豚ロース肉を入れて両面を焼きます。肉とにんにくを一旦取り出し、フライパンにしょうゆとバルサミコ酢、粗挽き黒こしょうを追加。とろみが出るまで煮詰めて肉にかければ、にんにくの栄養と風味を活かした豚ロース肉のソテーの完成です。

にんにくのにおいが気になるときは

にんにくに含まれる成分「アホエン」は、1984年に発見された、まだ比較的新しい成分です。この名前は、スペイン語でにんにくを意味する「ajo(アホ)」に由来しています。 にんにくを食べる時に一番気になるのは、やはりにおい。食べた後のにおいが気になる時には、カテキンを含む緑茶や青汁のほか、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品を摂りましょう。においの元であるアリシンがアホエンと結合して、気になるにおいが抑えられます。

にんにくは、加熱すればにおいを抑えることもできます。体調を崩しやすいこの時期、栄養たっぷりの美味しいにんにく料理で寒さを乗り越えましょう。