2016年01月18日

冷え性対策|冷え性改善のための生活習慣

寒い季節はもちろんのこと、暖かい季節であっても身体が冷えて仕方がない……と感じたことはないでしょうか。その場しのぎで身体を温めたとしても、またすぐに冷えてしまうことになります。冷え性を根本から改善するには、毎日の習慣を見直してみましょう。今回は、そんな冷え性を改善するために見直したい生活習慣についてご紹介します。


寒い季節はもちろんのこと、暖かい季節であっても身体が冷えて仕方がない……と感じたことはないでしょうか。その場しのぎで身体を温めたとしても、またすぐに冷えてしまうことになります。冷え性を根本から改善するには、毎日の習慣を見直してみましょう。今回は、そんな冷え性を改善するために見直したい生活習慣についてご紹介します。

冷え性の根本的な改善のためには

冷え性は、全身の血液の流れが悪くなることで起こるといわれています。特に指先やつま先などの末端が冷えやすいのは、血流が悪く、血が身体の先々まで行き届かないことが原因。そして身体の冷えは免疫力の低下につながり、さまざまな病気の原因になることもあります。
冷え性を改善しようと単純に身体を温めたとしても、一時的に温かさを感じるだけで、根本的な改善にはなっていません。では、どうすればよいのでしょうか。それにはまず、普段の生活を見直すことから始めましょう。

冷え性へつながる自律神経の乱れ

 

冷え性、つまり血液の巡りが悪くなる原因のひとつが、自律神経の乱れです。
自律神経には2種類あり、それぞれ交感神経と副交感神経と呼ばれます。交感神経が働くのは活動をしている時や緊張・ストレスを感じている時、それに対して副交感神経は眠っている時や休息を取っている時、リラックスしている時などに働きます。この2つはシーソーのように交互に働き、交感神経は活動力を高め、副交感神経は活動している時の疲労を回復する役割を持っています。
この2つの自律神経のバランスが取れていると、シーソーがうまく働きます。しかし自律神経が乱れると、シーソーのバランスが崩れて神経が正常に作業せず、血管が収縮してしまいます。これが血液の流れを邪魔する原因なのです。さらに自律神経には体温を調整・維持する機能もあるため、体温調整もうまくできず、ますます身体の冷えてしまうというわけです。自律神経の乱れが悪化すると、身体のほてりや慢性的な疲労、めまいなど、身体にさまざまな不調が現れ、自律神経失調症へと進行してしまうこともあるのです。

自律神経の乱れを改善するには

自律神経の乱れを改善するには、規則正しい生活でメリハリをつけることが基本です。とはいえ、生活習慣を急に変えることは難しいもの。「毎日同じ時間に起きる」など、自分のライフスタイルを考えて、簡単にできそうなことから始めましょう。ただ、同じ時間といっても「深夜に寝て、昼に起きる」という習慣は意味がありません。あくまでも朝、太陽が出る時間帯に起床しましょう。実はこの「朝、太陽が出る時間帯」というのがポイント。なぜなら、自律神経の機能に関わる脳内神経物質「セロトニン」は、朝日を浴びることによって増加するといわれているからです。できるだけ毎日同じ時間に起きて朝の光を浴び、適度な刺激を得るようにしましょう。これによって「セロトニン」が増えてスッキリと目覚めることができ、自律神経のシーソーをうまく切り替えてくれます。
そして、食事は毎日3食きちんと摂ること。特に朝食は、腸を動かして腸内環境を整えてくれます。朝食には、腸の動きを活発にしてくれる発酵食品や食物繊維を多く含む食品がおすすめです。先ほどご紹介した「セロトニン」は腸管でつくられる物質ですので、朝食を抜いたり腸内環境が悪くなったりすると減ってしまいます。朝食を食べるためにいつもより早起きすれば、朝日を浴びる時間も多くとれて冷え対策としては一石二鳥です。「朝はあまり食べられない……」という方は、少量でも良いので口にするところから始めてみてはいかがでしょうか。

ストレスをためない生活を送る

ストレスも冷え性の原因のひとつとされていることをご存じでしょうか。大きなストレスは自律神経の乱れを引き起こすため、冷え性につながるというわけです。ストレスは、イライラしたり落ち込んだりといった感情面に関わるだけではなく、身体の不調に直接つながることもあるのです。
ストレスによる「冷え」の場合、身体の内部では交感神経が緊張した状態になっています。そのため、身体は冷えていると感じるのに、手のひらには汗がにじむなどの症状が出ます。また、自分自身が冷えている自覚がない方もストレスによる「冷え」が疑われます。知らず知らずのうちに「冷え」を身体にため込んでしまって、気づいた時には重度の冷え性だった、というケースは、「ストレス冷え」である可能性があります。
「ストレス冷え」を改善するためには、身体の内側から温めましょう。温め効果のある食材を摂取したり、香辛料を積極的に摂ったりすることが効果的です。そして何よりの薬は、楽しい時間を増やしてストレスを解消すること。日頃仕事などで多忙な場合は、なかなか自分の時間を持てず、たまったイライラがストレスになってしまう、ということもあるでしょう。少しずつでも自分の好きなことをする時間を増やすことで、ストレスは減ります。時間に余裕がない方も、毎日楽しいと感じられる時間をつくるよう意識してみてください。

運動不足を解消しましょう

 

適度な運動は、冷え性に効果的といわれています。理由は、筋肉量が増えることによって、身体の中で熱を発生しやすくしてくれるからです。運動不足などで筋肉が少ない場合、つくられる熱が必然的に少なくなってしまい、冷えやすい身体になってしまいます。身体を動かすことで血流が良くなるので新陳代謝が上がり、身体が温める機能を向上させることができます。
運動は、自律神経の安定にも大事なポイント。運動によって筋肉を動かすことで、呼吸器や循環器などの内臓が活発に働きます。そうすると交感神経が働くので、それに伴って運動後は副交感神経も働き、自律神経のバランスが取りやすくなります。 冬の寒い時期には特に身体を動かす機会が減ってしまうもの。そうすると、自律神経のバランスが悪い状態が続いてしまい、ますます冷え性がひどくなるという悪循環に陥ってしまうのです。とはいえ、激しい運動が必要というわけではありません。短時間でもいいので、少しずつでも身体を動かしてみましょう。
運動が苦手という方は、大がかりなストレッチやエクササイズではなく、お手玉やけん玉など、手元を少しだけ動かすようなものから始めてみてはいかがでしょうか。軽微な運動から始めることで、身体も徐々にほぐれてきます。ただし、ストレスが自律神経安定の大敵であることに変わりないので、誰かと勝負をするようなスポーツは自律神経の改善には適していません。全身を動かすことができるウォーキングなどの運動がおすすめです。ご自分に合った、日常的に無理なく筋肉を動かせる運動をチョイスしてください。

このように、普段、大きなストレスを感じていたり不規則な生活を送っていたりしていることが、「冷え」の原因になっているかもしれません。今回ご紹介したように、生活習慣は少し気を配るだけで改善できるものです。難しく考えず、冷え性改善のためにまずは試してみてはいかがでしょうか。