発音が同じで意味が異なる言葉を、同音異義語といいます。例えば「正確/性格」、「柿/牡蠣」、「製菓/生花/成果/聖火」などがあげられます。例にあげた言葉では、意味もそれぞれ違いますから使い分けは容易ですが、なかには、使い分けがちょっと難しい同音異義語もあります。今回はそうした言葉をご紹介します。
2018年10月05日
発音が同じで意味が異なる言葉を、同音異義語といいます。例えば「正確/性格」、「柿/牡蠣」、「製菓/生花/成果/聖火」などがあげられます。例にあげた言葉では、意味もそれぞれ違いますから使い分けは容易ですが、なかには、使い分けがちょっと難しい同音異義語もあります。今回はそうした「踊る/躍る」と「制作/製作」をご紹介します。
発音が同じで意味が異なる言葉を、同音異義語といいます。例えば「正確/性格」、「柿/牡蠣」、「製菓/生花/成果/聖火」などがあげられます。例にあげた言葉では、意味もそれぞれ違いますから使い分けは容易ですが、なかには、使い分けがちょっと難しい同音異義語もあります。今回はそうした言葉をご紹介します。
「躍る」と「踊る」はどちらの字も「おどる」と読みます。2つの「おどる」をどのように使い分ければいいか、わかりますか?
この2つの同音異義語、そもそも語源を同じくする言葉同士なのです。2つの言葉の語源は、「おどる(をどる)」。もともと飛んだり跳ねたりする運動、動作を「おどる」といいました。舞踊の意味で「おどる」というようになったのは中世末期からといわれますが、当時のおどりは飛び跳ねるような動きだったそうです。語源が同じなのですから、使い分けが難しいのも当然ですね。迷ったときのヒントは漢字の部首。「躍」には「羽」がついていますね。この漢字には、羽ばたく鳥のイメージが重ねられているのです。羽のついた「躍」が「jump」、もう片方の「踊」が「dance」、と覚えておくと間違えにくくなるので、おすすめです。
「制作」と「製作」。どちらも同じ読みの上に、「作る」という漢字は同じ。何を作るときに使えばいいのか、難しいものです。
では、資金の調達や、宣伝や興行全般については、どうでしょうか。実は、映画においては、制作と製作の2つを独自に使い分けしています。
シナリオを書いたり、撮影をしたり、演出をしたり、実際の作品作りをするのが「制作」、衣装や小道具などを作るのは「製作」ですが、資金調達や宣伝には「製作」を使っているのです。例えば、アニメ映画であれば、アニメーションを作る会社は「制作」となり、その資金調達や宣伝をする出版社、テレビ局などは「製作」となります。英語では「制作」はwork、「製作」はproduction、となります。
「製作」と「制作」の使い分け方を覚えておくと、テレビや映画の舞台裏までのぞきたくなりそうですね。