2018年06月04日

健康メニュー|入梅イワシ 梅雨はイワシの旬!

春や夏に比べて“梅雨の時期に旬を迎える”食材は、それほど知られていないかもしれません。実は、そんな梅雨に旬を迎えるのが、栄養満点の青魚「イワシ」です。今回は梅雨時のイワシの別称「入梅イワシ」と、イワシの栄養についてご紹介します。


 

春や夏に比べて“梅雨の時期に旬を迎える”食材は、それほど知られていないかもしれません。実は、そんな梅雨に旬を迎えるのが、栄養満点の青魚「イワシ」です。今回は梅雨時のイワシの別称「入梅イワシ」と、イワシの栄養についてご紹介します。

よく食べられているのはマイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシ

イワシでよく食べられているのは、大きく分けて3種類。中でも多いのがマイワシで、10㎝~18㎝程のものはイワシとして、3㎝以下の稚魚はシラスとして食卓にあがります。
カタクチイワシはちりめんじゃこ、タタミイワシ、煮干しなど、比較的小さいうちに食べられることが多い種類です。ウルメイワシは、小さいものだと目刺しでよく食べられます。また、成長したものはかつお節やサバ節の仲間である節類のひとつ「うるめ節(イワシ節)」に加工されます。

「入梅イワシ」は梅雨の時期に水揚げされるマイワシ

入梅イワシは特に種類の違うイワシというわけではなく、梅雨の時期(入梅)に水揚げされる、マイワシの別称です。
この時期のマイワシは脂がのって特においしいので、このような名前がついたといわれています。季節の味として、多くの人を楽しませてきたからこその、名前といえるでしょう。

たんぱく質、ビタミン、DHA&EPA、イワシペプチド…と栄養豊富

そもそもイワシには、体を作る良質の動物性たんぱく質や、骨を健やかにするカルシウム、カルシウムの働きを助けるビタミンB6、といった栄養素があります。さらには、体の成長を促す、視力や目の角膜を健やかに保つ、免疫力を高めるなどの働きがあるビタミンAなど、おなじみの栄養素がたっぷり含まれています。
また脳の働きを活性化するDHA、血中コレステロール値を下げるEPAといった不飽和脂肪酸や、血圧上昇を抑えるといわれているイワシペプチドも豊富。旬の食材は栄養価も高まりますから、入梅イワシは健康のためにもぜひ食べておきたい魚なのです。

栄養重視なら煮物で。梅や酢と合わせるのもおすすめ

 

焼き魚、フライ、つみれなどの食べ方に加え、鮮度を保ちやすくなった最近では、刺し身などで食べることも多くなってきたイワシ。ただ、栄養を逃さずに食べるという観点からは、骨ごとじっくり煮物にするのがおすすめです。入“梅”イワシとかけて、イワシの梅煮などにするのはいかがでしょうか?
イワシの梅煮は、梅の風味が青魚特有の臭みを消してくれるという点でも、おすすめのメニュー。また、梅に含まれるクエン酸が、疲労の素となる乳酸を抑え、イワシのたんぱく質が体のエネルギー源となるので、疲労回復も期待できる組み合わせです。

 

梅と同じく臭み消しに役立ち、クエン酸も豊富なのが酢です。イワシの酢〆や南蛮漬けなど、定番メニューも多い組み合わせなので、こちらもぜひ取り入れたいところです。

缶詰でもっと手軽にイワシを取り入れても

「魚は調理に手間がかかるから」と、敬遠しがちな方におすすめなのが、イワシの缶詰です。入梅イワシというわけにはいかなくなりますが、それでもメリットが多く、今まさに注目されている食材なのです。
イワシのみそ煮など煮物の缶詰は、あらかじめ骨ごと柔らかくなるまで煮られていてそのまま食べられるので、栄養面でも優秀。味付けがしっかりしているので、ほぐして野菜とあえたり、卵でとじるなどのアレンジにも向いています。
マイワシをオリーブオイルに漬け込んだオイルサーディンは、洋風缶詰の定番ですし、最近ではトマト煮やカレー煮など、味付けのバリエーションも豊富になってきました。こちらもパスタの具にしたり、サンドイッチの具にするなど幅広く楽しめます。
ただし、カタクチイワシを塩漬けにしたアンチョビなど塩分が多い缶詰もあるので、食べ方や量には気をつけたいところです。

漢字では「魚に弱い」と書くイワシ(鰯)ですが、お伝えしてきた通り栄養面ではとてもパワフルな魚のひとつ。旬の食材のパワーもあわせて取り込める「入梅イワシ」で、スッキリしない梅雨の時期も元気に過ごしたいですね。