2016年01月14日

冷え性対策|身体を温める野菜「しょうが」 “温健”のススメ~身体を温めて健康に

日頃からよく食べている野菜たち。実は、冷え性改善に効果的な成分が多く含まれているものがあるのをご存じでしょうか。今回は、「しょうが」と「根菜」の身体を温める成分と、栄養をたっぷりとれて身体がぽかぽか温まる、おすすめの食べ方をご紹介します。


日頃からよく食べている野菜たち。実は、冷え性改善に効果的な成分が多く含まれているものがあるのをご存じでしょうか。今回は、「しょうが」と「根菜」の身体を温める成分と、栄養をたっぷりとれて身体がぽかぽか温まる、おすすめの食べ方をご紹介します。

 

冷え性改善に効果抜群のしょうがの成分

身体を温める食材として、女性に人気のしょうが。口にすると次第に身体がぽかぽかしてくるその秘密は、しょうがに含まれている「ショウガオール」という成分にあります。しょうがを加熱または乾燥させると、生のしょうがに含まれているもうひとつの辛味成分「ジンゲロール」の一部がショウガオールへ変化します。ショウガオールには血流をよくしてくれたり、新陳代謝をアップさせたりして、発汗作用を高めてくれる効果があります。 ちなみに、「ショウガオール」の名は、日本語の「しょうが」からきています。この成分を発見したのが日本人であることから、日本語の「しょうが」が成分名になったのだそうです。

身体がぽかぽか温まる!しょうがの食べ方

身体を温めたい時にぴったりなしょうが料理。ただ、しょうがは食べ方によって、逆に身体を冷やしてしまう場合があるので、調理方法に一工夫が必要です。 前述のとおり、生のしょうがを食べると「ジンゲロール」のみを摂取することになります。このジンゲロールは指先やつま先などの末端部分を温めてくれますが、その熱は身体の中心部の体温である「深部体温」から送り込まれたもの。つまり、身体の中心の熱が末端へ移動するだけということになります。
ただ熱を移動させるだけでなく、正しく身体を温めるためには、しょうがを乾燥または加熱させて「ショウガオール」を摂取することがポイントです。薄くスライスしたしょうがを乾燥させ、塩やしょうゆ、スープの素を入れた水でひと煮立ちさせましょう。これだけで、身体がポカポカ温まるしょうがスープの完成です。すりおろしたしょうがとハチミツを一緒にお湯やホットミルクに溶かすのもおすすめですよ。

 

身体を温める野菜(2)「根菜」冷え性改善に効果抜群の根菜の成分

季節を問わず食べられている、にんじんやごぼうなどの根菜類。これらは冷え性の改善に効果がある野菜といわれています。根菜は地中で育つため、ほかの野菜と比べて含まれている水分量が少ない野菜です。食べても身体に吸収される水分は少ないため、身体が冷えにくいとされています。 中でもにんじんは、血行を促進させるビタミンA、タンパク質の元となるミネラル成分を豊富に含んでいるため代謝があがり、より身体を温める効果があるといわれています。
ごぼうには、便秘の改善に効果があることで知られる食物繊維が豊富に含まれています。便秘が続くと腸は有害物質を吸収し、血液は汚れてドロドロの状態になってしまいます。ごぼうに多く含まれる食物繊維には、便秘を解消してドロドロの血液を正常に戻してくれる作用があります。「冷え」の原因のひとつ、血流の悪さが改善されるため、冷え性対策につながるというわけです。

にんじん・ごぼうの効果的な食べ方・レシピ例

にんじんとごぼうのポカポカ成分を効果的に摂取するには、味噌と一緒に調理するのがおすすめです。味噌には適度な塩分のほか、赤血球を作るタンパク質やミネラル、ビタミンなどがバランスよく含まれています。赤血球は熱を全身に運ぶ働きがあるため、赤血球を作るための栄養素を豊富に含む味噌は、冷え性対策に効果抜群の調味料なのです。
皮をむいて細切りにしたごぼうとにんじん、鶏胸肉を、味噌と砂糖、酒を混ぜた調味料で炒めれば、身体ポカポカ味噌炒めの完成です。

根菜の豆知識:ごぼうは海外では食べられない!?

ごぼうは日本では非常にポピュラーな野菜ですが、実は諸外国では馴染みがない野菜です。ごぼうを日常的に野菜として食べるのは、なんと日本と台湾くらいなんだとか。
また、にんじんの赤い色はβ(ベータ)カロテンの色だということをご存じでしょうか。この「βカロテン」という名前、実はにんじんの英語名「キャロット」が由来になっています。それほどにんじんにはβカロテンが豊富ということなのですね。

普段何気なく食べている野菜にも、想像以上の“温健”~身体を温めて健康に~効果があります。寒くなってくるこれからの季節。冷え性が気になる方は、身体を温める効果のある野菜を積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。