2017年08月03日

健康法|「塩浴法」 肌本来の力で汚れを落とす!

天然素材を使って、お肌本来の健やかな美しさを引き出す美容法として注目されている「塩浴法」。塩を溶かしたお湯だけで全身を洗う方法で、自然と汗が出やすい肌質になり、新陳代謝のサイクルも整うとされています。今回はこの「塩浴法」の働きと、その手順をご紹介します。


 

天然素材を使って、お肌本来の健やかな美しさを引き出す美容法として注目されている「塩浴法」。塩を溶かしたお湯だけで全身を洗う方法で、自然と汗が出やすい肌質になり、新陳代謝のサイクルも整うとされています。今回はこの「塩浴法」の働きと、その手順をご紹介します。

汗の働きを助ける「塩浴法」

汗には、体内の老廃物を外に出すのに加えて、表皮の古い角質を流し、新しい角質の増殖を促す働きがあります。また、皮脂膜を作って肌を守る働きも助けてくれます。
塩を溶かした塩湯をお肌に塗る「塩浴法」は、体内の老廃物を塩の浸透圧で排出する方法です。“汗の働きをサポートして、肌本来の力に近い形で肌をきれいにする”、と考えるとイメージしやすいはず。
シャンプーやせっけんは種類や使い方によって、汚れを落とすだけでなく皮脂を落とし過ぎてしまうこともあるのに対し、「塩浴法」はより自然な仕組みで肌をきれいにしてくれるのです。
それでは続いて、具体的な塩浴法の手順をご紹介します。

塩と容器だけあれば大丈夫!「塩浴法」の手順

 

塩浴法に使う塩湯は、入浴剤のように浴槽に塩を溶かすのではなく、比較的少量のお湯で、体や髪に塗る分だけを作ります。というのも、塩湯はお湯に溶けきれなくなる(飽和する)まで塩を溶かして作るため、浴槽いっぱいのお湯で作るとなると、何十キロもの塩が必要になってしまうのです。

1.塩湯を作る

塩浴の前に、手が楽に入るほどの口の広い容器に500mlほどのお湯を用意し、食用の天然塩をよく混ぜて溶かします。塩を加えても溶けきれずに底に溜まってきたら、塩湯のできあがりです。500mlのお湯に対して、塩160gほど溶けるとされています。最初はこの、一番濃い塩湯を試してみて、徐々に自分に合った濃さを見つけていくといいでしょう。

※塩湯は作り置きしても傷まないので、蓋のできる容器であれば浴室に保存しておくこともできます。また、パーマ液を入れる鶴首スポイトのような容器に小分けしておくと、頭皮や背中を洗う際に便利です。

2.湯船につかる

塩浴の際は、まず湯船につかって体を温め、皮脂や汚れを柔らかくします。半身浴などでもOKです。

3.塩湯を全身に塗る

塩湯を手に取り、傷などしみる部分を避けながら全身にやさしく塗っていきます。髪だけでなく頭皮にもいきわたるように意識しましょう。肌がヌルヌルしてきたら、皮脂や汚れが出てきたサインです。

4.温かいシャワーで塩湯と汚れを洗い流す

塩浴は、パックやトリートメントのように時間を置く必要はありません。5~10分かけて全身に塩湯を塗ったら、すぐに温かいシャワーでよく洗い流しましょう。

5.再び湯船につかる

湯冷めしないようにもう一度体を温めておきましょう。

6.水またはぬるま湯を浴びる

これが、塩浴の大事な仕上げの工程。ここで新しく分泌された皮脂を冷やして固めておくと、湯上がりに体温で溶けた皮脂が、保湿のはたらきをしてくれるのです。

塩浴は、体が本来持っている洗浄作用を活かすために、普段の入浴に代えて毎日続けるもの。シャンプーやせっけん、洗顔料は塩浴を続けている間は使わないようにします。また塩浴後は、新しい皮脂が自然にお肌を守ってくれるので、基礎化粧品でのお手入れはしなくても構いません。引き締めた皮脂を溶かさないよう、ドライヤーの温風も避けて、自然乾燥か冷風を当てるようにしましょう。

塩浴をはじめると、人によってはこれまで溜まっていた皮脂や汚れが一気に排出され、匂いやべたつきなどが出ることもあるそう。ただ個人差はあるものの、数日塩浴を続けることで、皮脂や汚れが落ちて気にならなくなるのだとか。まずは外出の予定がない連休前などに塩浴をはじめてみるのがよさそうですね。