2024年01月10日
冬の寒い時期に可憐な姿で華を添えてくれるスイートピー。色も香りもバリエーション豊かで、楽しみ方が幅広い花でもあります。今回はスイートピーの概要や、主な産地についてご紹介します。
冬の寒い時期に可憐な姿で華を添えてくれるスイートピー。色も香りもバリエーション豊かで、楽しみ方が幅広い花でもあります。今回はスイートピーの概要や、主な産地についてご紹介します。
スイートピーはマメ科のつる性一年草で、イタリアのシチリア島が原産とされています。ヨーロッパ原産の花ですが、日本に伝わったのは意外と古く、文久年間(1861~64年)にはすでに渡来していたといわれます。
スイートピーは品種によって夏咲き、春咲き、冬咲きなど花の時期が違いますが、日本でスイートピーといえば、温室で栽培される「冬咲き種」が一般的です。
1月の誕生花でもあるスイートピー。1月21日は「スイートピーの日」として登録されています。旬であることに加え、花が旗弁(きべん)1枚、翼弁(よくべん)2枚、舟弁(ふなべん)1枚で構成されていることから、1・2・1で1月21日になったのだとか。
香りがよいことで知られるスイートピー。現在主に流通している品種は柑橘とグリーンが混ざった爽やかな香りが特徴です。他にも、原産品種に由来する濃厚な甘い香りのスイートピー、ほんのりフルーティな香りのスイートピーとバリエーション豊富で、どれも華やかな香りです。花色も、桃・青・紫・白色など実にさまざまなバリエーションがあります。
スイートピーの色といえば有名なのが、1982年にさる女性歌手が大ヒットさせた、タイトルや歌詞に赤のスイートピーが登場する歌謡曲です。「あなたについて行きたい」というかわいらしい女性と、奥手だけれど「素敵な人だから」と歌われる男性のストーリーが多くの人に愛され、長らくウエディングソングの定番にもなりました。
実は、赤のスイートピーは古い記録こそ残っているものの一般的ではなく、この曲のリリース当時には市場に出回っていませんでした。大ヒットを受けて品種改良が行われ、真っ赤なスイートピーが身近で見られるようになったのです。ちなみに、赤は1月の誕生色でもあります。
スイートピーの花言葉はいくつもあり、なかにはまったく雰囲気や意味合いが異なるものも見られます。例えば「優しい思い出」、「ほのかな喜び」といった花言葉は、かわいらしいスイートピーの花の姿に似た、素朴な雰囲気をイメージさせてくれます。
一方、かわいらしさからは想像もつかない花言葉が「門出」。これは、スイートピーの花びらの形が蝶の姿に似ていることから、蝶の羽化をイメージした花言葉だといわれます。また、「別離」という花言葉もあります。一見悲しげな言葉ですが、「優しい思い出」や「門出」といった他の花言葉を踏まえると、門出のためのお別れなど、前向きな「別離」と考えてよさそうです。
国内有数のスイートピー産地として知られているのが、岡山県や大分県、愛知県、そして宮崎県です。なかでも宮崎県は県としての出荷量日本一といわれています。温暖で冬でも日照時間が長い気候を活かし、宮崎県オリジナル品種のスイートピーも多数生産しています。