2019年02月05日

イベント事のマナー|余寒見舞いの役割 書き方と文例

余寒見舞いは、年賀状を送りそびれたり、年明けに忙しくしているうちに、気がつけば寒中見舞いも間に合わない……といった時にお送りしたい季節のごあいさつです。「寒中見舞い」は聞いたことがあるが、「余寒見舞い」は知らなかったという方もいらっしゃるかと思います。今回は、寒中見舞いと余寒見舞いの違いや、出す時期、書き方などをご紹介します。


余寒見舞いは、年賀状を送りそびれたり、年明けに忙しくしているうちに、気がつけば寒中見舞いも間に合わない……といった時にお送りしたい季節のごあいさつです。今回は、余寒見舞いを出す時期や、書き方をご紹介します。

 

余寒見舞いの役割

余寒見舞いは「寒さの残る時期に送るあいさつ状」のことで、主に以下のような役割をします。

・季節のあいさつ、近況の報告
・相手から年賀状や寒中見舞いをいただいたが、返事が遅れた時の返礼
・喪中などで年賀状を送れなかった場合の、年始のあいさつとして
・こちらを喪中と知らず、年賀状をくださった相手に喪中の報告とおわび

“寒中見舞い”と“余寒見舞い”の違い

寒中見舞いも余寒見舞いも、どちらも寒い時期に相手を気遣い、近況をお知らせするという目的は同じですが、出す時期が異なります。

寒中見舞いは松の内が明けてから立春までの、最も寒い時期に送ります。松の内は関東地方では1月7日、関西地方では1月15日の地域が多く、10日や15日までを松の内とする地域もあります。

余寒見舞いは立春以降、寒さが続く2月下旬ごろまでに送ります。立春を過ぎると暦の上では春となりますが、「春とはいえまだ寒いですね」という意味で「余寒」を使います。

寒中見舞いは暑中見舞いと同じく最も厳しい気候の時期に送るもの、余寒見舞いは残暑見舞いのように厳しい気候を超えたあとに送るもの、と捉えると覚えやすいでしょう。

文例で見る、余寒見舞いの書き方

 

余寒見舞いの書き方にきっちりとした決まりはありませんが、以下のような順序で書くと整ったあいさつ状になります。先方が親しいご友人やご親戚なら、文例よりも、親しみを込めた文体で書いても構いません。

1. ごあいさつの言葉
「余寒お見舞い申し上げます」「暦の上では春とはいえ…」などで始めます。「余寒見舞い」という言葉は必須ではなく、寒さが残ることを書くことで余寒見舞いとなります。
2. 先方の様子をうかがう / 自分の近況を伝える / 年賀状や寒中見舞いをいただいたお礼や、返事が遅くなったことへのおわび
3. 先方の無事を祈る / 今後のお付き合いを願う
4. 日付(○○年○月)

文例1:年賀状などをいただいた方へ

余寒お見舞い申し上げます。
先日は年始のごあいさつをいただきまして、ありがとうございました。
私どももおかげさまで、つつがなく過ごしております。
季節の変わり目、お風邪など召されませぬようご自愛くださいませ。
○○○○年(または元号)○月

文例2:通常の余寒見舞い

寒が明けてもなおも寒さの残る折、○○様にはお障りございませんか。
おかげさまで私どもも、皆元気にしております。
まだしばらくは厳しい寒さが続きそうとのこと、春の訪れが待ち遠しいですね。
時節柄、どうぞお体を大切にお過ごしください。
○○○○年(または元号)○月

電話やメールは便利ですが、お便りが届くとやはりうれしいもの。先方の健康と親しいお付き合いを願って書いたごあいさつは、きっと気持ちが伝わります。親しい方はもちろん、しばらく交流のなかった方へも、今年は余寒見舞いを出してみてはいかがでしょうか。