健康法|マスクドライアイに要注意
「マスクドライアイ」とは、マスクの隙間から漏れた呼気が目に当たり、眼球の表面を乾燥させてしまうこと。マスクが欠かせない生活が長引いていることに加え、テレワークでパソコンと向き合う時間が増えたことも相まって、このマスクドライアイが増えているといわれています。マスクドライアイは、目の不快感につながるばかりか、他の原因によるドライアイの症状を悪化させてしまうことがあるため、注意が必要です。
「マスクドライアイ」とは、マスクの隙間から漏れた呼気が目に当たり、眼球の表面を乾燥させてしまうこと。マスクが欠かせない生活が長引いていることに加え、テレワークでパソコンと向き合う時間が増えたことも相まって、このマスクドライアイが増えているといわれています。マスクドライアイは、目の不快感につながるばかりか、他の原因によるドライアイの症状を悪化させてしまうことがあるため、注意が必要です。
マスクドライアイとは?
最近、目が乾いたりかすんだりといったトラブルを感じたことはありませんか?さまざまな理由が考えられますが、それはマスクを長時間着けていることによる「マスクドライアイ」の症状かもしれません。
カナダのウォータールー大学の「the Centre for Ocular Research & Education(CORE:目の研究教育センター)」は、マスクの着用による目の状態について研究。マスクがドライアイに関係している可能性があると指摘しています。
そのメカニズムとしては、マスクの上部から呼気が漏れて、目に向かって流れ、その呼気が眼球の表面を乾燥させてしまうというものです。
とはいえ、感染症対策のためにマスクは欠かせません。マスクを正しい方法で使用し、目のケアをしっかりと行うことで、マスクドライアイの予防につながります。
コロナ禍で顕在化したマスクドライアイ
マスクドライアイは、昨今のコロナ禍における生活環境の変化によって顕在化してきたと考えられています。そのため、マスクドライアイという言葉をはじめて聞いた方もいるかもしれません。
■マスクを着ける機会の増加
メガネをかけてマスクを着けると、メガネが曇ってしまうことがあります。これは、水蒸気を含んだ呼気がマスクの隙間から漏れ、レンズに付着するためです。マスクドライアイも同じ理屈で起こると考えられ、マスクの上部から漏れ出た呼気によって涙が蒸発し、眼球の表面が乾燥してしまいます。マスクを日常的に着けている環境では、そのリスクが高くなるのです。
■テレワークによる目を酷使する機会の増加
在宅勤務が一般化し、自宅でパソコン作業をする時間が増えたことで、目を休める時間が少なくなっていることが指摘されています。画面を長時間見ていると目のまわりの筋肉が緊張し続け、自律神経が交感神経優位になり、涙が出にくくなるそうです。
■精神疲労による影響
コロナ禍でストレスや不安感が蓄積することによって、自律神経のバランスが乱れ、涙が分泌されにくくなる可能性があると考えられています。さらに、涙の蒸発を防ぐための、油性の分泌物をつくるマイボーム腺の働きが鈍り、角膜が傷つきやすくなるリスクもあるそうです。
マスクドライアイから目を守ろう
マスクドライアイが心配だからといって、日々の生活でマスクを手放すことはできません。マスクドライアイから目を守るため、次のようなポイントを意識してみましょう。
■マスクを正しく装着する
マスクドライアイを防ぐには、サイズの合ったマスクを着用し、鼻のワイヤーをしっかり肌に密着させることが大切。どうしても隙間ができてしまう場合は、市販のノーズパッド(マスクに貼り付けて顔との隙間を埋めるアイテム)を使うのもおすすめです。
■こまめに休憩をとって目を休ませる
パソコンやスマートフォンを使う時には、定期的に休憩をとるようにしましょう。目の乾燥が気になったら、目薬でうるおいを補給。蒸しタオルで目のまわりをあたためるのも効果的です。
■室内の明るさを工夫する
室内が明るすぎても暗すぎても、眼精疲労の原因になります。見るものの明るさと、部屋の壁の明るさとの差を少なくするのがよいといわれています。室内への太陽光の入り方や照明の明るさを調整して、目が疲れにくくなる工夫をしましょう。
■意識的にまばたきをする
涙は眼球の表面を守るバリアのような役割をしてくれるもの。まばたきをすると、涙腺から分泌された涙が眼球の表面に運ばれます。パソコンやスマートフォンの画面に集中していると、まばたきの回数が減って眼球の表面が乾燥し、マスクドライアイにつながりかねません。意識的にまばたきをするようにしましょう。
秋から冬にかけては、外気そのものが乾燥し、暖房によってさらに乾燥しやすい季節になります。肌はもちろん、目の健康にも気を配るようにしましょう。マスクドライアイの症状が気になる場合は、一度眼科医に相談してみてもよいかもしれません。
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