
散策|安曇野・わさび田(長野県) 清らかな湧水に育まれた、ふるさとの原風景
雄大な北アルプス山麓に広がる安曇野(あづみの)は、清らかな湧き水によって作られた扇状地。訪れる人を惹きつける、昔懐かしい景観が広がっています。豊富な湧き水を利用したわさびの栽培が盛んで、なかでも大王(だいおう)わさび農場は日本最大規模の敷地面積を誇ります。
目次
雄大な北アルプス山麓に広がる安曇野(あづみの)は、清らかな湧き水によって作られた扇状地。訪れる人を惹きつける、昔懐かしい景観が広がっています。豊富な湧き水を利用したわさびの栽培が盛んで、なかでも大王(だいおう)わさび農場は日本最大規模の敷地面積を誇ります。

画像提供:(一社)安曇野市観光協会
オススメ散策ルート
↓
徒歩 約36分
B:大王わさび農場
↓
徒歩 約23分
C:あづみ野ガラス工房
↓
徒歩 約8分
D:田淵行男記念館
↓
徒歩 約45分
E:JR大糸線 穂高駅
徒歩約1時間52分(9.1km)
古い家並みや道祖神をめぐりながら、有名なわさび農場などをまわります。各スポット間は多少距離があるため、レンタサイクルを使うとスムーズです。急勾配はないので、徒歩でゆっくりめぐることもできます。
点在する道祖神を見つけながら安曇野を散策

画像提供:(一社)安曇野市観光協会
JR穂高(ほたか)駅に着いたら、まずは自転車を借りるのがおすすめです。駅前にはレンタサイクル店があり、荷物を預けることもできます(レンタサイクルを借りると無料)。
「安曇野といえば道祖神」といわれるほど安曇野には道祖神が多く、その数はなんと500体以上。素朴な造形の道祖神を見つけるのも散策の楽しみのひとつとなっています。道祖神は男女の神様が仲むつまじく握手をしている「握手像」(上画像)のほか、「接吻像」や「抱擁像」、名のある書家や庶民の手による文字のみが掘られた「文字碑」などさまざまです。
穂高駅前の安曇野市観光情報センターでは、穂高駅周辺の道祖神めぐりマップが無料で配布されています。安曇野市観光協会のHPでもダウンロードが可能です。道祖神をめぐるにはレンタサイクルがぴったりなので、利用してみるとよいでしょう。

※画像は、見本です。
画像提供:(一社)安曇野市観光協会
所在地:長野県安曇野市穂高5951-2(JR大糸線穂高駅前)
電話:0263-82-3730
営業時間:8:00~日没まで(貸出)
営業期間:3月中旬~12月中旬(冬季はレンタサイクル休業でレンタカーのみ)
料金:1時間200円~
所在地:長野県安曇野市穂高5951-1(JR大糸線穂高駅前)
電話:0263-82-3888
営業時間8:30~18:00 不定休(GW・8月無休)
料金:1時間300円~
所在地:長野県安曇野市穂高5955-1(JR大糸線穂高駅前)
電話:0263-82-4071
営業時間:7:00〜18:00ごろ(不定休)
料金:1時間200円~
一年を通じて絶品のわさびが楽しめる「大王わさび農場」

画像提供:有限会社大王
大王わさび農場は、安曇野に広がる日本最大規模のわさび園。45000坪の広大な土地に広がるわさび田は、まさに圧巻!わさび田に湧き出す澄んだ水は、北アルプスからの伏流水で、1日12万トンもの水量があります。
わさびは植え付けから収穫まで、2年ほどかかります。大王わさび農場では、水温が通年ほとんど変わらないことを利用し、植え付けの周期をずらして一年中収穫できるよう調整しています。そのため、大王わさび農場では時季を問わずいつでもおいしいわさびが楽しめるのです。
とれたての新鮮なわさびを購入できるのはもちろん、「本わさびソフトクリーム」「本わさび丼」「わさびカレー」「わさびビール」などなど……おどろくようなわさびメニューがめじろ押しです。こんなにわさび尽くしのグルメが楽しめるのは、大王わさび農場だけではないでしょうか。ぜひ召し上がってみてくださいね。
(下画像は「本わさび丼」。アツアツごはんに鰹節をのせ、すりおろした本わさびとお醤油で食べる、大人気の名物丼)

画像提供:有限会社大王
そのほか、北アルプスを一望する展望台、春には可憐な野花が咲く水車小屋、突然変異した黄色のニジマスが見られることで有名な親水広場など、見どころがいっぱい。特に4月~5月には忘れな草が咲きはじめ、農場の自然とあいまった素朴な美しさを見せてくれます。
所在地:長野県安曇野市穂高3640
入場料:無料
営業時間:年中無休
【3月~10月】9:00~17:20
【11月~2月】9:00~16:30
旅の思い出を形に「吹きガラス体験」

画像提供:あづみ野ガラス工房
溶けたガラスに息を吹き込んで形成する、コロンとした形がかわいらしい吹きガラス。あづみ野ガラス工房では、スタッフに教えてもらいながら自分だけの吹きガラス器が作れる「吹きガラス体験」ができます。
初めての方でも丁寧に教えてくれるので、心配は無用。選べる形は「そばちょこ」「グラス」「いちりんざし」「クリーマー」の4種類、安曇野の土地や自然にちなんだ8つの色を使ってドット模様を作ります。ドロドロのガラスが器に変わっていく様子は、一度は体験してほしい面白さ。製作時間20分と短めなのもうれしいですね。
※当日、作品の持ち帰りはできません。後日手渡し、もしくは発送となります。
所在地:長野県安曇野市豊科南穂高5076-17
営業時間:9:00~16:30
定休日:11月〜4月の木曜日、年末年始
料金:3,240円 ※郵送の場合は別途送料がかかります
制作所用時間:約15分~20分 ※混雑時は待ち時間が発生する場合があります
対象:原則中学生以上
※お酒を飲まれている方、心臓や肺に持病をお持ちの方はご遠慮をお願いしています
自然を愛した“日本のファーブル”「田淵行男記念館」

画像提供:(公財)安曇野文化財団
安曇野に長く住み、安曇野の自然と北アルプスを愛した「安曇野のファーブル」ともいわれた田淵行男の記念館。昆虫生態研究家で自然写真家の田淵行男が撮影した山岳写真や高山蝶の研究資料のほか、フィルム・ガラス乾板などの原版約73,000点を収蔵しています。少年の頃から蝶に興味を持ち、蝶の精密画を約34年間(中断期を挟む)ものあいだ描き続けました。安曇野を散策してから立ち寄れば、氏の自然への愛情がさらに胸に迫ってきます。わさび畑を望む休憩スペースもありますよ。
所在地:長野県安曇野市豊科南穂高5078-2
料金:高校生以上 300円
開館時間:9:00~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日、12月28日~1月4日
※展示替え作業のため、臨時休館する場合もあります。
美しい田園が広がり、道祖神が見守る安曇野の里は、私たちの胸にあるふるさとの原風景そのものです。美しい湧き水が流れる川沿いを歩いたり、古い家並みと道祖神を訪ねたり、地産の風味豊かなグルメを楽しんだりと、楽しみ方もさまざま。ぜひゆっくりとめぐって、安曇野の魅力を感じてくださいね。
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