野菜の豆知識|つるむらさき アレンジしやすく栄養豊富な夏野菜
夏の葉野菜として徐々に注目されてきている、つるむらさき。実は、冬に旬を迎えるあの葉野菜と、食べ方や栄養素がよく似ているのです。今回は、つるむらさきの栄養やおすすめの食べ方についてご紹介します。
夏の葉野菜として徐々に注目されてきている、つるむらさき。実は、冬に旬を迎えるあの葉野菜と、食べ方や栄養素がよく似ているのです。今回は、つるむらさきの栄養やおすすめの食べ方についてご紹介します。
つるむらさきの旬と栄養
■熱帯アジア生まれ、旬の時期は6月~8月の夏野菜
つるむらさきは中国南部から東南アジアにかけて古くから栽培されている葉野菜で、「インドのほうれん草」ともいわれます。もともとの品種は名前の通り茎が紫がかっているのですが、現在では写真のように全体が緑色の品種がよく見られます。旬の時期は6月から8月にかけてで、いわゆる夏野菜のひとつです。
■βカロテンやビタミン、ミネラルなど栄養豊富!
インドのほうれん草といわれるだけあって、つるむらさきも栄養豊富な野菜です。ほうれん草と同じで、血液を健やかにする鉄分がたっぷり。抗酸化作用に優れたβカロテンやビタミンC、疲労回復を助けるビタミンB2に加えて、体内の余分な塩分を排出するカリウムも多く含んでいます。
■実はねばねば野菜でもある
つるむらさきを食べてみて、シャキッとした見た目からはイメージできない独特のねばり気に驚いた方もいるのではないでしょうか。実はモロヘイヤやオクラなどと同じねばり成分を含む、いわゆるねばねば野菜の一種でもあるのです。
つるむらさきの食べ方
■定番はおひたしや和え物
つるむらさきはとれたての若い葉であれば生食できないこともないのですが、アクがあるので加熱調理するのが一般的です。定番のメニューはおひたしや和え物。かさが減って一度にたっぷり食べられますから、栄養面でもうれしい食べ方です。ただし、ゆで過ぎるとビタミンCなどがゆで汁に溶け出してしまいますので、サッとゆでたり、電子レンジで蒸したりするのがおすすめです。
■炒め物やパスタにもよく合う
つるむらさきのシャキッとした食感は、炒め物やパスタにもぴったり。つるむらさきのβカロテンは油と一緒に摂ると吸収されやすくなりますから、油炒めやオリーブオイルを使ったパスタなどで効率よく栄養を摂るのがおすすめです。
つるむらさきと組み合わせたい食材
■「つるむらさき+乳製品」で目を健やかに保とう
つるむらさきに多く含まれるβカロテンには視力や目の角膜を健やかに保つ働きがあり、乳製品はその吸収を助けてくれます。さらにつるむらさきは疲労回復や目の充血を改善するビタミンB2も豊富なので、疲れ目をカバーするのにぴったりなのです。クリームパスタやチーズグラタンなどは、彩りもよくおすすめです。
■「つるむらさき+味噌」、つまりおみそ汁で血液と脳を健やかに
つるむらさきも味噌も、血液を健やかにする鉄分が豊富な食材です。つるむらさきは鉄分の吸収を助けるビタミンCもたっぷり含んでいますから、相乗効果が期待できます。またつるむらさきのビタミンB2は、味噌に多く含まれ、脳の働きを活性化するグルタミン酸の吸収率を高めてくれます。つるむらさきのねばねばで汁にとろみが出るので、体があたたまりやすく、夏バテ対策にぴったりなところもポイントです。
■「つるむらさき+肉・魚・卵」でより血液を健やかに
つるむらさきなど、植物性食材に含まれている鉄分は、レバーなどの動物性食材に含まれる鉄分より吸収されにくいとされます。しかし、動物性たんぱく質を一緒に摂ることで、鉄分の吸収率を高めることができます。たんぱく質に加えて鉄分も多く含まれる牛肉やカツオなどは、おすすめの食材です。
ほうれん草の仲間ということもあって、食べ方や組み合わせたい食材もほうれん草と共通点が多いつるむらさき。まだまだ目新しい野菜ではありますが、案外取り入れやすいと感じた方も多いのではないでしょうか。この記事を参考に、ぜひいろいろなつるむらさきの食べ方に挑戦してみてください。
関連する投稿
朝食は、1日のスタートを切るための大事な栄養源です。できるだけ栄養バランスのとれたヘルシーメニューを摂りたいものですが、毎朝続けるのはなかなか難しいと感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、少しの工夫で朝食をヘルシーにするコツをご紹介します。
春の旬の食材が味わえる「郷土寿司」。古くから保存食としてや、お祭りやお祝いの席で食べられてきた趣のある料理で、地域ごとにさまざまな個性を持っています。今回は、長く愛され続けてきたその歴史や味わいについて詳しくご紹介します。
日々の食卓を彩る、上品な味わいの「お吸い物」。起源は奈良時代まで遡り、当時の文献にはお吸い物の元となった「羹(あつもの)」の記載が残っています。室町時代には「吸い物」と呼ばれるようになり、江戸時代には具材の数が増え、季節ごとに趣向を凝らしたお吸い物が登場したといわれています。今回はお吸い物の基本から主役となる具材、お吸い物をいただくマナーをご紹介します。
健康メニュー|頭に体にだんぜんヘルシー! 手軽に魚料理を取り入れるコツ
魚を食べることは体にいいと分かっているのに、調理の手間や骨が苦手といった理由で敬遠する方も多いよう。実際、どの世代でも性別に関わらず魚の摂取量は減少しています。そんな今だからこそ知ってほしい、魚を食べることのメリットや、手軽に食事に魚を取り入れるコツをご紹介。今より少しだけ魚を食べることからはじめましょう!
野菜の豆知識|おいしい柑橘のキーワード「タンゴール」って知ってる?
柑橘類にはさまざまな品種がありますが、みかんやオレンジという異なる品種をかけ合わせた「タンゴール」は、それぞれの柑橘類の特徴を持ち合わせた柑橘類です。今回は、タンゴールの基本と代表的なタンゴールについて解説します。
最新の投稿
朝食は、1日のスタートを切るための大事な栄養源です。できるだけ栄養バランスのとれたヘルシーメニューを摂りたいものですが、毎朝続けるのはなかなか難しいと感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、少しの工夫で朝食をヘルシーにするコツをご紹介します。
コミュニケーションの大切さや、心身の健康維持に効果的なポイントをご紹介します。
春の旬の食材が味わえる「郷土寿司」。古くから保存食としてや、お祭りやお祝いの席で食べられてきた趣のある料理で、地域ごとにさまざまな個性を持っています。今回は、長く愛され続けてきたその歴史や味わいについて詳しくご紹介します。
華やかで愛情を表現する花の代表格といえる「バラ」。バラは5~6月に咲くのが一般的ですが、品種によっては1年を通して楽しめるのも特徴です。今回は、バラが咲く時期やバラの花言葉、さまざまな健康効果も期待できるバラ茶やバラの香りについてご紹介します。
日々の食卓を彩る、上品な味わいの「お吸い物」。起源は奈良時代まで遡り、当時の文献にはお吸い物の元となった「羹(あつもの)」の記載が残っています。室町時代には「吸い物」と呼ばれるようになり、江戸時代には具材の数が増え、季節ごとに趣向を凝らしたお吸い物が登場したといわれています。今回はお吸い物の基本から主役となる具材、お吸い物をいただくマナーをご紹介します。