健康法|「みかん風呂」 さわやかな甘い香りでリラックス
冬のフルーツといえば、やっぱりみかん。手軽に食べられるため、気がついたらいくつも食べてしまっていたという方も多いのではないでしょうか。ところで、みなさんは食べたあとのみかんの皮はどうしていますか? さわやかな香りがするみかんの皮は、リラックス効果があり入浴剤としても使えます。今回は、みかん風呂の入り方や注意点などをご紹介します。
冬のフルーツといえば、やっぱりみかん。手軽に食べられるため、気がついたらいくつも食べてしまっていたという方も多いのではないでしょうか。ところで、みなさんは食べたあとのみかんの皮はどうしていますか? さわやかな香りがするみかんの皮は、入浴剤としても使えます。今回は、みかん風呂の入り方や注意点などをご紹介します。
みかんの皮(陳皮)を入浴剤に再利用
みかんの皮をカラカラに乾燥させて、入浴剤として再利用したのが「みかん風呂」。みかんのおいしい12月から3月にかけての季節風呂です。さわやかで甘い香りが、気分をすっきりとさせてくれます。
日本でみかんといえば、温州みかんが一般的です。温州みかんの皮を乾燥させたものは「陳皮(ちんぴ)」と呼ばれ、食べ過ぎ・飲み過ぎ・消化不良などの胃の不調や、頭痛や悪寒を伴う風邪の初期症状に用いる漢方薬に配合されています。
陳皮をみかん風呂として使用する場合、効能を発揮するのは「リモネン」という精油成分。これはレモンやオレンジなど、かんきつ系の皮に含まれる香りのもとです。保温効果に優れているので湯冷めしにくく、さわやかな香りにはリラックス効果や体臭予防が期待できます。
みかん風呂の作り方
早速みかん風呂の作り方をご紹介します。まずは素となる「みかんの皮」を乾燥させるところからです。
- みかんの皮 5個分ほどを用意する
- 皮をよく水洗いする(皮だけだと洗いにくいので、食べる前に洗っておくとなおよい)
- 手でちぎってザルなどに広げ、5日から10日ほど陰干し。カラカラになったらOKです。
- 小さく刻んで、お茶パックや古布などで包み、出てこないように輪ゴムなどで縛ります。
陰干しが面倒な場合には、電子レンジでも乾燥させることができます。
キッチンペーパーの上に皮を敷き、電子レンジで2分。裏返して2分。乾燥が足りないようなら、追加で10秒ずつ加熱して、カラカラにしてください。
できあがったみかん袋を浴槽に入れてから、湯を沸かします。水から沸かすことでより香りが立ちますが、お湯をためてからみかん袋を入れても構いません。その場合には、みかん袋を入れてからしばらく待つとよいでしょう。後述しますが、みかんの精油(リモネン)に刺激を感じる方もいるので、香りを出そうと袋を強くもんだりつぶしたりするのはおすすめしません。
みかん風呂の入り方のポイント・注意点
みかん風呂のさわやかな香りや、保湿成分のもととなるリモネンですが、人によってはピリピリとした刺激を感じる方もいらっしゃるよう。お湯が熱かったり、みかん袋を強くもんだりすると、この刺激は強くなります。お湯はぬるめでゆっくり入ったほうが、リラックス効果も高まりますから、みかん風呂はぬるめ・長めに入るようにしましょう。また、リモネンが多く出過ぎないよう、カラカラに乾いた皮を使用するのもポイントです。
また、みかんの皮は紫外線を吸収する性質を持っているので、入浴後に日差しにあたる場合には、あがる際にシャワーで軽く流すことをおすすめします。これもまた、しっかり乾燥させたみかんの皮を使うことで軽減されます。
みかん風呂に入る際の注意点を以下にまとめました。事前にチェックして、さわやかな香りと保湿成分を楽しみましょう!
- みかんの皮はしっかり乾燥させたものを使う
- ぬるめのお湯でゆっくり入る
- 袋を強くもまない
- あがるときに、シャワーで軽く流す
捨てる前に! みかんの皮をお掃除に再利用
みかんの皮には、香り成分リモネンのほか、油汚れを中和して落とすクエン酸、ツヤを出すペクチンなど、掃除に活用できる成分が豊富に含まれています。みかん風呂以外にも、こんな活用方法はいかがでしょうか。
■電子レンジ庫内の掃除に
食べ終わったみかんの皮(生)と水を、耐熱性の器に入れて、電子レンジ600wで1分30秒。庫内が水蒸気で湿っているうちに、ふきんで拭き取ってください。頑固な汚れは、みかんの皮の内側にある白い部分でこすると落ちやすいです。
また、ここでできた皮入りの水も、油汚れに効果を発揮します。そのままスプレーにしたり、ふきんを湿らせたりして、コンロやキッチン周りの拭き掃除に使ってください。
■下足箱・冷蔵庫の消臭に
乾燥させたみかんの皮を、適当な皿や袋に入れて下足箱や冷蔵庫へ。みかんの香りが、気になる匂いを抑えてくれます。落とすと危ないので、皿は割れない素材がおすすめです。カビてしまわないよう、しっかり乾燥したものを使用しましょう。
すっきりした甘い香りが心地良いみかん風呂は、1日の終わりにぴったり。ぬるめのお湯でじっくりあたたまった体が冷える前に、ベッドへ行けば寝付きもスムーズです。みかんの皮は捨ててしまうにはもったいないほど、優れた香りと成分を持っています。お風呂に掃除にと、さまざまな場面で再利用してみてくださいね。
関連する投稿
華やかで愛情を表現する花の代表格といえる「バラ」。バラは5~6月に咲くのが一般的ですが、品種によっては1年を通して楽しめるのも特徴です。今回は、バラが咲く時期やバラの花言葉、さまざまな健康効果も期待できるバラ茶やバラの香りについてご紹介します。
寒い季節に出番の多い使い捨てカイロですが、屋外で使うだけになっていませんか?カイロは風邪のひきはじめや、手足・おなか・全身の冷え緩和と幅広く使えます。最近は機能もアップしていますので、さまざまなシーンで役立ちます。体調のくずれ、冷え、疲れ、だるさなどに、カイロを使ってからだを養生することもできます。今回は、貼るタイプのカイロの活用法を中心にご紹介します。
秋から冬にかけては、日に日に乾燥が厳しくなります。この時期の風邪は、喉の痛みからはじまる方も多いもの。なかには、この季節になると、喉からくる風邪に悩まされている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、喉の痛みがつらい時にすぐ試したい、さまざまな対処法やおすすめの生活習慣についてご紹介します。
「美容のため」というイメージが強い保湿ケア。きれいでいるために欠かせなお手入れですが、肌の乾燥が進んでしまうと美容はもとより健康面でも弊害が出てしまいます。乾燥すると肌が美しく見えないだけでなく、かゆみや湿疹などの症状に悩まされることもあります。今回は、健やかな美肌を守るための保湿について、見直したいポイントをご紹介します。
パソコンやスマホによる目の疲れや、涙の量が減少するドライアイ、慢性的な目の疲れによる眼精疲労など、増加する目のトラブルは現代病のひとつ。目の疲れが続くと、肩こりや頭痛などの症状も出てしまうので厄介です。今回はご自身でできる、目のセルフケアをご紹介します。
最新の投稿
朝食は、1日のスタートを切るための大事な栄養源です。できるだけ栄養バランスのとれたヘルシーメニューを摂りたいものですが、毎朝続けるのはなかなか難しいと感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、少しの工夫で朝食をヘルシーにするコツをご紹介します。
コミュニケーションの大切さや、心身の健康維持に効果的なポイントをご紹介します。
春の旬の食材が味わえる「郷土寿司」。古くから保存食としてや、お祭りやお祝いの席で食べられてきた趣のある料理で、地域ごとにさまざまな個性を持っています。今回は、長く愛され続けてきたその歴史や味わいについて詳しくご紹介します。
華やかで愛情を表現する花の代表格といえる「バラ」。バラは5~6月に咲くのが一般的ですが、品種によっては1年を通して楽しめるのも特徴です。今回は、バラが咲く時期やバラの花言葉、さまざまな健康効果も期待できるバラ茶やバラの香りについてご紹介します。
日々の食卓を彩る、上品な味わいの「お吸い物」。起源は奈良時代まで遡り、当時の文献にはお吸い物の元となった「羹(あつもの)」の記載が残っています。室町時代には「吸い物」と呼ばれるようになり、江戸時代には具材の数が増え、季節ごとに趣向を凝らしたお吸い物が登場したといわれています。今回はお吸い物の基本から主役となる具材、お吸い物をいただくマナーをご紹介します。