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平成特集|メンタルが話題になる時代の言葉

平成特集|メンタルが話題になる時代の言葉

言葉は時代とともに変わり続けます。昔からある言葉も意味が変わっていきますし、平成は、さまざまなメディアを通じて、新しい言葉が生まれ、拡散されるスピードが一気に上がった時代でもあります。今回は、「心が折れる」「上から目線 」と、平成の世に、変化した言葉・新たに生まれた言葉を見つめながら時代を振り返ってみませんか。


言葉は時代とともに変わり続けます。昔からある言葉も意味が変わっていきますし、平成は、さまざまなメディアを通じて、新しい言葉が生まれ、拡散されるスピードが一気に上がった時代でもあります。今回は、平成の世に、変化した言葉、新たに生まれた言葉を見つめながら時代を振り返ってみませんか。

骨でも、肉でもなく 「心が折れる」

「心が折れる」という言葉を使ったことはありますか?実はこの言葉、比較的新しい表現なのです。よく使うという方もいれば、そもそも聞いたことがない、という方もいらっしゃるかもしれません。

「心が折れる」とは、苦難や逆境などで、その人を支えていたよりどころがあっという間になくなってしまうことや、心の支えを失い、意欲がなくなる、障害にぶつかってくじけることをいいます。
文化庁による平成28年度の「国語に関する世論調査」では、「心が折れる」について「聞いたことがない」と答えた人はわずか1割でしたが、年齢別に見てみると、70代以上では「聞いたことがない」人が2~3割に上りました。また「心が折れる」を「使うことがある」と答えた人は、10~40代では6~7割にも上るのですが、60代以上となると「聞いたことはあるが使うことはない」を選ぶ人が5割以上をしめました。「心が折れる」は世代によって親しみ度が大きく違う言葉なのです。

では、「心が折れる」は、いつからどのように使われる言葉になっていったのでしょう。デジタル大辞泉(小学館)は「心が折れる」について、“近年になって「心折れる」から意味が転じたとみられる。2000年代半ばからスポーツ選手が多用し、一般に広がった”と補説を入れています。
「心折れる」は、気持ちや考えを相手側に曲げるという意味です。気持ちが弱る意味にも使いますが、心がやわらぐ、気がなごむという意味でも使われる点が、現在の「心が折れる」の意味とは違う点です。

スポーツ選手が多用して広がったという「心が折れる」ですが、昭和から平成に変わろうとするまさにその時代に、元柔道選手にして女子プロレスラーの神取忍が語った言葉として「心が折れる」が登場します。1991年(平成3年)に第22回大宅壮一ノンフィクション賞を受けた井田真木子『プロレス少女伝説』で、神取忍は自身が柔道をやっていたことに触れ、「勝負に負けるときっていうのはさ、最初に、心が折れるってこと知ってたんだよ」と続けています。優れたスポーツ選手はイメージ力も強いといわれます。勝負師の鋭い感性には、目に見えないはずの「心」が感じ取られ、またその「折れる」音すら聞こえたのかもしれません。

「メンタル」という言葉がよく使われるようになったのは平成に入ってからではないでしょうか。精神的な強さや弱さが生きていくうえで問われる時代に、「心が折れる」は、見えないはずの心のありさまを誰にでもイメージできるようにしたからこそ、広まったようにも思えます。他者への共感を呼ぶ言葉が新たに生まれ、広まるというのは、いかにも平成らしいといえるかもしれません。

上司から後輩まで、汎用性のある言葉 「上から目線」

「上から目線」は、上の立場からものを言っているような言葉づかいや、人を露骨に見下した態度を取ることをいいます。文化庁の平成29年度の「国語に関する世論調査」で、「上から目線」について聞いたことや使ったことがある言い方かをたずねたところ、全年代においてよく知られた言葉であることがわかりました。その一方で、「使うことがある」と答えた人は、10~40代では7~8割に上ったのに対し、70代では「使うことがある」のは3割程度、「聞いたことはあるが、使うことはない」と答えた人が6割となりました。

「上から目線」という言葉は、基本的に、実際に上の立場の者が下の者に対して示す言動に使う言葉です。例えば、子どもが親や先生の注意や指導に反発するような場面で、「上から目線で言うのはやめて」などと使います。しかし近年、「上から目線」は、「後輩のくせに、上から目線だ」というような使い方もされてきています。この表現は、対等、または下の立場の人に、上から見下すような言い方をされた、ばかにされているような接し方をされたと感じて、その態度を非難するという意図で使われているようです。

「上から目線」という言葉に、ギスギスしたものを感じる方もいるかもしれません。しかし、よくよく考えてみると、実はユーモアのある言葉にも思えます。「目線」は、「消費者目線」「子ども目線」などと使うように、その立場におけるものの考え方やとらえ方をいう言葉ですが、「上司目線」や「上役目線」といった言葉でもなりたつところを、「上から」と位置だけ示して、目線の主は限定させていません。そのおかげで「上から目線」は汎用性があり、かつ、にやりと人を笑わせる、うまい言葉になっているとも捉えられる気がしますね。

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