日常生活マナー|いざというときあわてない! お見舞いのマナー
親しい方が入院したら、時間をやりくりしてお見舞いに行きたいと思う方も多いでしょう。お見舞いがかえって迷惑になってしまわぬよう、病院のルールや相手の状況を確認しておくことが大切です。今回は、おうかがいの仕方やお見舞いの品選びのマナーをご紹介していきます。相手に気遣う気持ちが伝わるようなお見舞いにしましょう。
親しい方が入院したら、時間をやりくりしてお見舞いに行きたいと思う方も多いでしょう。お見舞いがかえって迷惑になってしまわぬよう、病院のルールや相手の状況を確認しておくことが大切です。今回は、おうかがいの仕方やお見舞いの品選びのマナーをご紹介していきます。相手に気遣う気持ちが伝わるようなお見舞いにしましょう。
まず「お見舞いに行ってよいか」を確認
入院の知らせを聞いたらすぐお見舞いにうかがいたいところですが、まずは「お見舞いに行ってもよいのか」を確認しましょう。
面会制限中や手術直後など、相手の状態が良くなさそうな時のお見舞いは控えるべきです。どうしてもという場合には、ご家族にお見舞い品をお渡しして、面会は遠慮しておきましょう。
お見舞いの日程は面会時間内で、相手が検査などで病室にいない時間を避けて調整をします。大人数で訪ねることは周りの患者さんの迷惑になりますから、多くても3人ほどの人数が目安です。
また、抵抗力の弱い、小学生以下のお子さんを連れたお見舞いは、病院のルールとして禁止している場合も多く、禁止されていなくてもあまりおすすめできません。
花、果物、お菓子 定番の品の選び方&注意点
お見舞いの品といえば花や、“消え物”といわれる果物、お菓子です。それぞれの品を選ぶ際の注意点をご紹介します。
■花を選ぶ際の注意点
病気が“根付く”、長患いで“寝付く”を連想させる鉢植えは、お見舞いとして適さない品の筆頭です。それ以外にも、弔事で用いられる菊、血を連想させる赤い花、香りの強い花(ユリなど)は避けましょう。心配な方は花屋で「お見舞いなのですが」と伝えてアレンジしてもらうのがおすすめです。
また、病院によっては生花の持ち込みが禁止されている場合もあるので、事前に病院側に確認しておくようにしましょう。
■果物やお菓子を選ぶ際の注意点
お見舞いの品として果物やお菓子を持っていく際、食事制限されている場合もあるので、事前に相手への確認が必要です。痛みやすいものや、切り分けるのが大変なパイナップルといった、入院される方にとって扱いにくいものはやめておきます。ある程度日持ちする小分けしてあるゼリー、少量パックのジュースやお茶などは喜ばれることが多い品です。
お見舞い金の包み方
お見舞金の相場は3,000円~10,000円で、親戚などごく近い相手に贈ることが一般的です。それ以外の方へは、できればお見舞いの品を用意するのが望ましいでしょう。また、上司や恩師といった、目上の方のお見舞いにお金を包むことは失礼にあたります。
お見舞い金を包む袋は、熨斗(封筒の右上にある、縁起物を表すマーク)のない、紅白結びきりの水引封筒を選びます。結びきりは、例えば結婚やお見舞い、退院祝いなど、一度きりが望ましいイベントごとに用いる水引です。表書きは「お見舞」とします。
水引が大げさに感じる場合には、白封筒や赤い帯だけがついた袋を使うケースもあります。
退院祝いの選び方
退院祝いは「退院したことへのお祝い」なので、その後の病状にかかわらずお贈りすることができます。また、入院されていたことを後から知ったり、タイミングが合わずにお見舞いに行けなかったりした時に、お見舞いの意味も含めて退院祝いをお送りすることが可能です。
ちなみに「快気祝い」は、入院されていた方が、お見舞いにいらした方・お世話になった方にお贈りするものを指します。
退院祝いの金額は、同じく3,000円~5,000円くらいです。高価なものをお贈りするとしても、相手が恐縮するほどの品は控えましょう。現金ではなく品物をお贈りするのが一般的です。
お見舞いは冠婚葬祭などと違い、決まったしきたりが少ないものです。それだけに、相手に配慮した自主的なふるまいが求められます。ここでご紹介した内容もふまえ、「相手にとって何が喜ばれるか、ご迷惑にならないか」を念頭に、お見舞いへうかがいましょう。
関連する投稿
ゴールデンウィークから初夏にかけては、陽気に誘われて過ごしやすい時季です。そこで今回は、これまでご紹介してきた旅記事のなかで、「丸山千枚田」「奥入瀬渓流」「尾瀬国立公園」などの、新緑が美しい自然豊かな観光地や散策ルートをご紹介します。
キャッシュレス決済を利用する方が増えるなか、最も使用されているのがクレジットカード。しかし、これまでクレジットカードをあまり使用されていなかった方や、これからクレジットカードの使用を考えている方には分からないことも多いのではないでしょうか。そこで今回は、いまさら聞けないクレジットカードの使い方や、注意したいポイントについてご紹介します。
語源・由来|「お雑煮」「羽根つき」 正月にまつわるめでたい由来
季節ごとの習わしや行事食は多々あれど、中でもお正月にまつわるものは、多く現代に残っています。今は簡略化されてしまって、そもそもの由来に思いを馳せることは少なくなっているかもしれません。今回は「お雑煮」と「羽根つき」が始まった理由や、言葉の意味をご紹介します。
イベント事のマナー|年の前半の締めくくり「夏越の祓」で、後半も健やかに
6月の終わりに行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」は、半年分の穢れを祓って夏を迎え、残りの半年を健やかに過ごすための神事。日本各地の神社で行われ、基本的にどなたでも参列できます。今回は、年の前半の締めくくりである夏越の祓について、また、茅の輪(ちのわ)くぐりのふるまい方についてご紹介します。
散策|美しい渓流や苔に癒やされる川沿い散策「奥入瀬渓流」(青森県)
十和田八幡平国立公園(青森県)を代表する景勝地のひとつが「奥入瀬(おいらせ)渓流」です。十和田湖から流れ出る奥入瀬渓流は、国指定の特別名勝、天然記念物にも指定されています。四季折々の自然が満喫でき、遊歩道もしっかり整備されています。高村光太郎作の乙女の像でも知られる十和田湖と合わせての散策がおすすめで、ガイド付きのネイチャーツアーも開催されています。「星野リゾート奥入瀬渓流ホテル」で大人で優雅なリゾートも楽しめます。
最新の投稿
朝食は、1日のスタートを切るための大事な栄養源です。できるだけ栄養バランスのとれたヘルシーメニューを摂りたいものですが、毎朝続けるのはなかなか難しいと感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、少しの工夫で朝食をヘルシーにするコツをご紹介します。
コミュニケーションの大切さや、心身の健康維持に効果的なポイントをご紹介します。
春の旬の食材が味わえる「郷土寿司」。古くから保存食としてや、お祭りやお祝いの席で食べられてきた趣のある料理で、地域ごとにさまざまな個性を持っています。今回は、長く愛され続けてきたその歴史や味わいについて詳しくご紹介します。
華やかで愛情を表現する花の代表格といえる「バラ」。バラは5~6月に咲くのが一般的ですが、品種によっては1年を通して楽しめるのも特徴です。今回は、バラが咲く時期やバラの花言葉、さまざまな健康効果も期待できるバラ茶やバラの香りについてご紹介します。
日々の食卓を彩る、上品な味わいの「お吸い物」。起源は奈良時代まで遡り、当時の文献にはお吸い物の元となった「羹(あつもの)」の記載が残っています。室町時代には「吸い物」と呼ばれるようになり、江戸時代には具材の数が増え、季節ごとに趣向を凝らしたお吸い物が登場したといわれています。今回はお吸い物の基本から主役となる具材、お吸い物をいただくマナーをご紹介します。