健康食品、自然派化粧品、美味しい食品なら世田谷自然食品

世田谷自然食品公式SNS

LINE連携でもっと便利に!

マイページへのログインがかんたんに!
おトクな情報、お知らせも定期的にお届け!

閉じる
世田谷自然食品がお届けする「せたがや日和」
語源・由来|「おやつ/四六時中」 時間を語源とした言葉

語源・由来|「おやつ/四六時中」 時間を語源とした言葉

1日が24時間なのは今では当たり前のことですが、実はこの時刻制度になったのは、約150年前のこと。明治6年(1873年)1月1日に国の暦が太陽暦に変わり、時刻制度も現在と同じものになったのです。しかし、明治5年12月2日までは太陰太陽暦が使われ、時刻は不定時法というまったく違う制度が使われていました。今回はその、昔の時刻制度に由来をもつ「おやつ」と「四六時中」の二つの言葉をご紹介します。


1日が24時間なのは今では当たり前のことですが、実はこの時刻制度になったのは、約150年前のこと。明治6年(1873年)1月1日に国の暦が太陽暦に変わり、時刻制度も現在と同じものになったのです。しかし、明治5年12月2日までは太陰太陽暦が使われ、時刻は不定時法というまったく違う制度が使われていました。今回はその、昔の時刻制度に由来をもつ言葉をご紹介します。

江戸時代の「昼八つ」からきた言葉 「おやつ」

「おやつ」という言葉を聞くと思わず頬が緩みますよね。お菓子や軽食をとりながらのひと休みは、心がほっとするひとときです。

主に、午後3時ごろに摂る間食のことを「おやつ」といいます。現代では、時間に限らず、間食やお菓子をさして「おやつ」といっていますが、どうして間食のことを「おやつ」というようになったのでしょう。

おやつという言葉ができたきっかけは、江戸時代の時間の区分で、今の午後2時から午後4時ごろにあたる時間を「八つ」もしくは「昼八つ」といったことからきています(江戸の時刻制度について詳しくは、後段の「四六時中」で解説します)。江戸時代の中期ごろまで、食事は1日に2食が基本でしたから、八つ刻に間食をとることで、体力を持続させていたのです。そのため、この時間の間食が「お八つ」と呼ばれるようになり、次第に、時間を問わず間食のことを「おやつ」というようになったといいます。ちなみに、おやつのことを「お三時」ともいいますが、まさに「お八つ」の現代時刻版にあたる言葉ですね。

江戸の後期以降、日本人は1日に3食とるようになりますから、間食の必要性も、1日2食の時代とはだいぶ変わったといえます。それでも、おやつは小腹を満たすエネルギー補給としての役割だけでなく、肩の力を抜ける気分転換の時間として、私たちに欠かせないものとなっています。また同時に、「おやつ」という言葉はどこかノスタルジーも感じさせてくれます。子どもの時からいくつになっても、おやつの時間の楽しみは変わらないのではないでしょうか。

二十四時間を表す言葉 「四六時中」

「彼は四六時中、新しいアイデアを考えている」などと使う「四六時中」。「一日中」という意味の言葉で、そこから転じて、いつも、しじゅう、年中といった意味でも使われます。実はこの言葉、もともとは「二六時中」という言葉だったのをご存じですか。

この言葉は江戸時代の時刻表記に由来があります。現代は1日を24に区切った時刻を使っていますが、江戸時代は下の図のように12に区切られ、それぞれに干支が割り振られていました。今でいう0時ごろが「子(ね)の刻」、お昼の12時ごろが「午(うま)の刻」にあたります。時刻は数によっても表されました。子の刻、午の刻が九つにあたり、そこから八つ、七つ、六つ、五つ、四つまでくだって、また九つに戻ります。

こうした時刻制度だったため、二六時中は2×6=12で、12刻、つまり1日中を意味したのです。明治に入ると、1日を24時間で区切る現代と同じ時刻制度へと変わりました。それに合わせて、4×6=24であることから、二六時中を四六時中と変えたのです。制度の変更に合わせて言葉も変わったおもしろい例です。

江戸時代の時刻には、もうひとつ、現代とは大きく違う特徴がありました。それは日の出と日没を基準とする「不定時法」だったこと。日の出のおよそ30分前を明け六つ、日没のおよそ30分後を暮れ六つとして、その間を6等分したのです。つまり、一刻の長さが、季節によって昼と夜とで変わるということ。日の長い夏は、日中の一刻が長く、夜の一刻は短くなり、日の短い冬はその逆になるのです。

サマータイムの導入が繰り返し検討されますが、なかなか実施には至らない現代。日の出と日没に合わせて生活していた時代のおおらかさや賢明さが羨ましいような気もします。時には季節と太陽のリズムに合わせて就寝や起床の時間を変えて過ごしてみたいもの。江戸時代の生活に思いをはせつつ、自然の周期に敏感になることは、体や心を整えることにつながるかもしれません。

関連する投稿


散策|新緑の時期に歩きたい、自然豊かな観光地5選

散策|新緑の時期に歩きたい、自然豊かな観光地5選

ゴールデンウィークから初夏にかけては、陽気に誘われて過ごしやすい時季です。そこで今回は、これまでご紹介してきた旅記事のなかで、「丸山千枚田」「奥入瀬渓流」「尾瀬国立公園」などの、新緑が美しい自然豊かな観光地や散策ルートをご紹介します。


日常生活マナー|いまさら聞けない、クレジットカードの使い方

日常生活マナー|いまさら聞けない、クレジットカードの使い方

キャッシュレス決済を利用する方が増えるなか、最も使用されているのがクレジットカード。しかし、これまでクレジットカードをあまり使用されていなかった方や、これからクレジットカードの使用を考えている方には分からないことも多いのではないでしょうか。そこで今回は、いまさら聞けないクレジットカードの使い方や、注意したいポイントについてご紹介します。


語源・由来|「お雑煮」「羽根つき」 正月にまつわるめでたい由来

語源・由来|「お雑煮」「羽根つき」 正月にまつわるめでたい由来

季節ごとの習わしや行事食は多々あれど、中でもお正月にまつわるものは、多く現代に残っています。今は簡略化されてしまって、そもそもの由来に思いを馳せることは少なくなっているかもしれません。今回は「お雑煮」と「羽根つき」が始まった理由や、言葉の意味をご紹介します。


イベント事のマナー|年の前半の締めくくり「夏越の祓」で、後半も健やかに

イベント事のマナー|年の前半の締めくくり「夏越の祓」で、後半も健やかに

6月の終わりに行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」は、半年分の穢れを祓って夏を迎え、残りの半年を健やかに過ごすための神事。日本各地の神社で行われ、基本的にどなたでも参列できます。今回は、年の前半の締めくくりである夏越の祓について、また、茅の輪(ちのわ)くぐりのふるまい方についてご紹介します。


散策|美しい渓流や苔に癒やされる川沿い散策「奥入瀬渓流」(青森県)

散策|美しい渓流や苔に癒やされる川沿い散策「奥入瀬渓流」(青森県)

十和田八幡平国立公園(青森県)を代表する景勝地のひとつが「奥入瀬(おいらせ)渓流」です。十和田湖から流れ出る奥入瀬渓流は、国指定の特別名勝、天然記念物にも指定されています。四季折々の自然が満喫でき、遊歩道もしっかり整備されています。高村光太郎作の乙女の像でも知られる十和田湖と合わせての散策がおすすめで、ガイド付きのネイチャーツアーも開催されています。「星野リゾート奥入瀬渓流ホテル」で大人で優雅なリゾートも楽しめます。


最新の投稿


健康メニュー|旬の食材をあしらい、四季を感じる「お吸い物」

健康メニュー|旬の食材をあしらい、四季を感じる「お吸い物」

日々の食卓を彩る、上品な味わいの「お吸い物」。起源は奈良時代まで遡り、当時の文献にはお吸い物の元となった「羹(あつもの)」の記載が残っています。室町時代には「吸い物」と呼ばれるようになり、江戸時代には具材の数が増え、季節ごとに趣向を凝らしたお吸い物が登場したといわれています。今回はお吸い物の基本から主役となる具材、お吸い物をいただくマナーをご紹介します。


不用品処分 環境にもお財布にもやさしく!

不用品処分 環境にもお財布にもやさしく!

引っ越し時や家電製品の買い替えなど、不用なものが発生した時に困るのが、処分方法ではないでしょうか。不用品の処分は品目によって方法が異なり、業者を利用するなどの方法もあります。そこで今回は、家庭で発生した不用品の処分方法について解説します。


健康メニュー|頭に体にだんぜんヘルシー! 手軽に魚料理を取り入れるコツ

健康メニュー|頭に体にだんぜんヘルシー! 手軽に魚料理を取り入れるコツ

魚を食べることは体にいいと分かっているのに、調理の手間や骨が苦手といった理由で敬遠する方も多いよう。実際、どの世代でも性別に関わらず魚の摂取量は減少しています。そんな今だからこそ知ってほしい、魚を食べることのメリットや、手軽に食事に魚を取り入れるコツをご紹介。今より少しだけ魚を食べることからはじめましょう!


さまざまな桜の品種、いくつ覚えている?

さまざまな桜の品種、いくつ覚えている?

日本人にとって身近な桜。実は、桜の種類は数百種にものぼることをご存じでしょうか。広く知られる品種に「ソメイヨシノ(染井吉野)」、「ヤエザクラ(八重桜)」、「シダレザクラ(枝重桜)」などがありますが、その他は、あまりなじみがないのではないでしょうか。今回は、名前は知られていなくても、街角や観光地などに咲く桜をご紹介します。


脂質は大事な栄養素 見直そう!からだにイイあぶらの選び方

脂質は大事な栄養素 見直そう!からだにイイあぶらの選び方

肥満のもと、健康の敵と、なにかと悪者にされがちな「あぶら(脂質)」。しかし、生きていくために欠かせない栄養素でありむやみに断ってしまうと健康に悪影響をおよぼします。最近はエゴマ油、アマニ油など体にいいと注目されている食用油もあります。あぶらの性質や効果を学び、美味しく健康的に摂り入れましょう。