世界遺産|比叡山延暦寺と門前町(滋賀県) 修行体験もできる日本仏教界の最高峰
京都と滋賀にまたがる霊峰・比叡山。この山に位置する比叡山延暦寺は、高野山金剛峰寺と並び、日本仏教界の頂点に君臨する名刹です。「写経体験」「坐禅体験」の2つの僧侶の修行も、手ぶらで気軽に体験できます。戦国時代に織田信長の焼き討ちに遭うなど、激動の時代を歩み続けてきた寺について、今回はその歴史とお膝元の門前町についてご紹介します。
京都と滋賀にまたがる霊峰・比叡山。この山に位置する比叡山延暦寺は、高野山金剛峰寺と並び、日本仏教界の頂点に君臨する名刹です。戦国時代に織田信長の焼き討ちに遭うなど、激動の時代を歩み続けてきた寺について、今回はその歴史とお膝元の門前町についてご紹介します。
写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー
「日本仏教の母」比叡山延暦寺
写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー
788年創建の比叡山延暦寺は、名僧・最澄が弱冠19歳で開いた天台宗の総本山です。比叡山山中にありますが、ひとつのお堂に集中しているのではなく山全体が寺域であり、僧侶たちの修行の場にもなっています。
境内は、延暦寺発祥の地「東塔(とうどう)」、第2世天台座主・円澄が開いた「西塔(さいとう)」、第3世天台座主・円仁が開いた「横川(よかわ)」の地域に大きく分かれ、それぞれにお堂や塔が点在。ほか、この寺に伝えられてきた仏像や仏画を納めた「国宝殿」もあります。
絶対見逃せない注目スポットベスト3
境内が広くどのスポットを見ればよいか迷ってしまう方には、これからご紹介する3つのスポットをおすすめします。
■大講堂(東塔)
写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー
僧侶が天台宗を勉強するための道場。お堂にはご本尊として大日如来が安置されているほか、日蓮や栄西、法然、親鸞など天台宗ゆかりの高僧の肖像が飾られています。
■写経・坐禅体験(延暦寺会館)
比叡山延暦寺では、僧侶の修行を気軽に体験できます。メニューは「写経体験」「坐禅体験」の2つ。写経体験、坐禅体験ともに手ぶらでOK。坐禅体験は午前11:00~と午後14:30~に1度ずつ開催しています。
凜とした空気の中で、自分を見つめ直すきっかけにしてはいかがでしょうか。
所在地:比叡山延暦寺内
電話番号:077-579-4180
体験料:写経体験、坐禅体験 各1,000円(1名)※2名より受付、要予約
■国宝・根本中堂(東塔)
写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー
東塔エリアで中心となるお堂。最澄が創建した「一条止観院(いちじょうしかんいん)」が前身となった、比叡山延暦寺の総本堂でもあります。
現代に至るまで何度も災害に遭いましたが、その度に復興、現在の姿は徳川家光公の命によって建てられました。
ご本尊の薬師如来の前には、創建以来灯り続けている「不滅の法灯」が安置されています。
2026年(平成38年)まで大改修中ですが、参拝は可能です。2018年8月に新しく設けられた「修学ステージ」では、修復の様子を間近に見ることができるとあって、人気を博しています。
所在地:滋賀県大津市坂本本町 4220
電話番号:077-578-0001
拝観時間・拝観料:施設により異なる。
詳細はHP:https://www.hieizan.or.jp/guide#hours
比叡山延暦寺の門前町「坂本」
写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー
坂本は門前町。比叡山延暦寺の鎮守社だった日吉大社や、明智光秀ゆかりの西教寺歴代の天台座主の住まい“本坊(ほんぼう)”の「滋賀院門跡(しがいんもんぜき)」など、史跡が町のあちこちに残り、情緒的な観光スポットとして人気を集めています。
この歴史的な景観が重要視され、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されています。
風情ある町並みを形作った「里坊」
写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー
坂本の町並みを象徴づける建物が「里坊(さとぼう)」と呼ばれる庭園つきの寺。かつて比叡山で厳しい修行に明け暮れた老僧が、里坊で余生をおくっていました。
近世の時代、一時期は80もの里坊があったことからも、比叡山延暦寺と坂本に密接なつながりがあったことがわかります。
日本屈指の石積集団「穴太衆」のふるさと
写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー
坂本の町並みを印象づけるものをもうひとつ。
町を歩いていると、目をひくのが里坊の石垣の美しさ。これは坂本の隣町「穴太(あのう)」を発祥とする石積みの技術「穴太衆積み(あのうしゅうづみ)」によって造られました。
この技術を継承しているのが、技術者集団「穴太衆(あのうしゅう)」。堅牢さと美しさを兼ね備えた技術は、織田信長に認められて以降、現在に至るまで高い評価を得ています。
厳格な規律と教えを守り、後世に伝える名刹・比叡山延暦寺と、その門前町・坂本の歴史ある物語は、訪れる人の心に深く語りかけてきます。次の旅は、比叡山や坂本のある滋賀県を訪れてみませんか。
※掲載されている情報は平成30年8月現在のものです。
関連する投稿
ゴールデンウィークから初夏にかけては、陽気に誘われて過ごしやすい時季です。そこで今回は、これまでご紹介してきた旅記事のなかで、「丸山千枚田」「奥入瀬渓流」「尾瀬国立公園」などの、新緑が美しい自然豊かな観光地や散策ルートをご紹介します。
キャッシュレス決済を利用する方が増えるなか、最も使用されているのがクレジットカード。しかし、これまでクレジットカードをあまり使用されていなかった方や、これからクレジットカードの使用を考えている方には分からないことも多いのではないでしょうか。そこで今回は、いまさら聞けないクレジットカードの使い方や、注意したいポイントについてご紹介します。
語源・由来|「お雑煮」「羽根つき」 正月にまつわるめでたい由来
季節ごとの習わしや行事食は多々あれど、中でもお正月にまつわるものは、多く現代に残っています。今は簡略化されてしまって、そもそもの由来に思いを馳せることは少なくなっているかもしれません。今回は「お雑煮」と「羽根つき」が始まった理由や、言葉の意味をご紹介します。
イベント事のマナー|年の前半の締めくくり「夏越の祓」で、後半も健やかに
6月の終わりに行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」は、半年分の穢れを祓って夏を迎え、残りの半年を健やかに過ごすための神事。日本各地の神社で行われ、基本的にどなたでも参列できます。今回は、年の前半の締めくくりである夏越の祓について、また、茅の輪(ちのわ)くぐりのふるまい方についてご紹介します。
散策|美しい渓流や苔に癒やされる川沿い散策「奥入瀬渓流」(青森県)
十和田八幡平国立公園(青森県)を代表する景勝地のひとつが「奥入瀬(おいらせ)渓流」です。十和田湖から流れ出る奥入瀬渓流は、国指定の特別名勝、天然記念物にも指定されています。四季折々の自然が満喫でき、遊歩道もしっかり整備されています。高村光太郎作の乙女の像でも知られる十和田湖と合わせての散策がおすすめで、ガイド付きのネイチャーツアーも開催されています。「星野リゾート奥入瀬渓流ホテル」で大人で優雅なリゾートも楽しめます。
最新の投稿
体があたたまる冬の定番メニュー鍋料理は、各家庭でも食卓にのぼることが多いものです。スーパーや通販では、カット・下ごしらえ済みの具材が揃った鍋セットが人気ですが、冷凍保存できる「冷凍鍋セット」は自作も可能です。今回は、冬にぜひ試していただきたい、自作の冷凍鍋セットの作り方をご紹介します。
健康習慣|「スロースクワット」軽い負荷・少ない時間で筋肉アップ!
新しい年になると、心機一転、「今年こそ運動不足を解消したい」と意気込む方も多いのではないでしょうか。でも激しい運動は続かないし、ケガも心配……。そんな方にこそおすすめしたいのがスロースクワット。軽い負荷・少ない回数でも筋肉にしっかり効く、効率的なトレーニング方法です。1セット1分未満でも継続すれば大きな効果につながります。
健康メニュー|地方で味や食べ方が変わる? 冬の和菓子「ぜんざい」
「ぜんざい」は、年末年始に余った餅を活用してあたたかい冬のおやつとして食べられるほか、夏には冷やしぜんざいとしても親しまれている和菓子です。今回は、全国各地で異なる特徴や呼び名を持つぜんざいの歴史、おしることの違いなどを解説します。
健康メニュー|“冷え”に特効!「しょうが」の使い方をあらためて
冬の冷え込みが深まるころ、しょうがの香りがいっそううれしく感じられます。しょうがには体をあたためてくれるはたらきがあり、便利な使い方がある一方で、体質によってはたくさん摂るのは控えておきたい人も。冬におさらいしておきたい、しょうがのキホンをご紹介します。
青汁は冷たい水に溶かすものとばかり思われていますが、あたたかい飲み物で溶かしても栄養素をほとんど損なうことなく、アレンジ次第でさまざまな味わいを楽しめます。今回は、冬の寒い季節においしく飲める、ホット青汁のメリットやアレンジ方法をご紹介します。
