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せたがや相談室~夏の不調~|第1回「クーラー病」とは?その症状と対策

せたがや相談室~夏の不調~|第1回「クーラー病」とは?その症状と対策

体調がイマイチだな、病院に行ったほうがいいのかな? ちょっとした体の不調は、なかなか人には相談できないもの。 そこで今回は、消化器内科、消化管内視鏡、予防医学を専門にされている近藤慎太郎先生に、 「夏の不調」をテーマに、夏場の体調管理についての心配や疑問、毎日を健やかに過ごすためのアドバイスをうかがいました。


今回の質問 クーラー病とはどのようなものですか?対策はどうすればいいのでしょうか?
●今回担当の専門家

近藤慎太郎 先生
日赤医療センター、東京大学医学部付属病院を経て、山王メディカルセンター内視鏡室長、クリントエグゼクリニック院長などを歴任。消化器内科、消化管内視鏡、予防医学専門。年間2000件以上の内視鏡検査・治療を手がけ、これまで数多くのがん患者を診療する。

クーラー病という診断名はないけれど、体にはさまざまな影響があります

確かにクーラー病という言葉はよく耳にしますが、医師が診察して付ける正式な診断名として「クーラー病」という病気はありません。
一般的にいわれている症状だと、炎天下の屋外とクーラーが効いた屋内の気温差に体がついていけずに起こる諸症状、例えば血管が広がったり収縮したりすることで頭痛が起きたり、倦怠感につながったりといったものが見られます。また、手足の血液循環がうまくいかずに体が冷えたり、胃腸が弱って食欲不振になるといったケースもあります。

こういった不調は他の原因でもよく起こるものですから、例えば自分でメンタルの不調と勘違いして心療内科へ行ってしまうこともあります。さらに、医師が「不定愁訴かな」と判断してしまうこともあり得ます。
折よく内科で診察を受けたとしても、医師が「クーラーの使い過ぎが原因ですね」と診断したり、「クーラーを使い過ぎていませんか?」と問診したりといったことは稀でしょう。
「そういえば最近、職場のクーラーが効きすぎているかも」「クーラーを付けっぱなしで寝てしまうことが多い」といったことをあらかじめ意識しておいて、自分から医師に伝えることが大切です。

日々の生活を工夫することがクーラー病対策のポイントです

いざ、クーラーの使い方が原因だとわかったとして、実は、クーラー病といわれる症状には共通の特効薬があるわけではありません。ですから、病院にかかった場合でも、一人ひとりの症状にあわせて、それを軽減するためにサポートするといった治療方針を採られることが多いと思います。投薬や点滴といったことだけでなく、日々の生活のなかでも、自身でうまく工夫してもらうことがポイントになります。

例えば職場のエアコンがきついのであれば、1枚羽織るようにする。半身浴でじっくり体を温めて自律神経を整える。ご夫婦で快適に感じる温度が違うのであれば、それぞれ自分に合った寝具を用意したり、寝室を分けるようにしてみる。こういったことは、ご自身がどう感じているか、どうすれば快適になるかが、とても重要になってきます。面倒くさいと感じるかもしれませんが、体調が悪くなる方がもっと面倒くさいですし、下手をすれば重症化することもあり得る話ですから、前向きに取り組めるようにしてみてください。

思い切って環境を変えたり、周りの意見を聞いたりするのもおすすめです

クーラー病を避けて快適に暮らすには「うちのクーラーは〇℃設定がベスト」ですとか、「寝室はこの部屋、この配置でなければいけない」といった昔からの感覚を見直して、どれだけ柔軟に対応できるかということも大きいように思います。

クーラー病なのか、他の原因なのかわかりにくい時は、思い切って環境を変えてみるのもいいかもしれません。身近な人に来てもらい、部屋の環境に意見をもらったりすると、思いがけず体調が変わって「あの部屋はクーラーが効きすぎだったかもしれない」、「配置を工夫すればクーラーの風が直撃せず快適に寝られる」と気づくかもしれません。そこまでしなくても、例えば寝室の隣の部屋のエアコンを付けておいて扉を開けておくといった、風にワンクッション置いた環境を作ったりしてもいいですね。

どんなこだわりも、命より大事なものはまずないわけですから。特に高齢者の方については、少しでも「おかしいな」と思ったら、我慢しないで対策するのが大事ですね。みなさん、「自分は大丈夫だ」と過信せず、ちょっとした体の変化をもっと意識したり、身近な人に相談したりしてみてください。それだけでも、クーラー病予防につながります。

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