
健康メニュー|ほうれん草×レモン 植物性の鉄分を効率よく取り入れよう
「貧血には鉄分を摂取したほうがいい」ことは、よく知られていることかと思います。鉄分に富む食品として知られるレバーやほうれん草を、貧血予防のために努めて食べるようにしている方も多いのではないでしょうか。 ほうれん草の鉄分は、組み合わせる食材を工夫することでより吸収されやすくなります。その代表的な食材のひとつがレモンです。今回は、血液を健やかに保つ、ほうれん草とレモンの食べ合わせについてご紹介します。

「貧血には鉄分を摂取したほうがいい」ことは、よく知られていることかと思います。鉄分に富む食品として知られるレバーやほうれん草を、貧血予防のために努めて食べるようにしている方も多いのではないでしょうか。
ほうれん草の鉄分は、組み合わせる食材を工夫することでより吸収されやすくなります。その代表的な食材のひとつがレモンです。今回は、血液を健やかに保つ、ほうれん草とレモンの食べ合わせについてご紹介します。
ほうれん草は冬が旬、栄養もたっぷり
鉄分には、酸素を体のすみずみまで運ぶ働きがあり、血液を健やかに保つために重要です。鉄分が不足すると、貧血を招くのはもちろん、体に酸素が行きわたらずに疲れやすくなったり、食欲が落ちてしまうといったことが起こり得ます。
野菜の中でも鉄分を多く含むほうれん草は、鉄分以外も栄養豊富。例えば、体内でビタミンAとなって体の成長を促進したり、視力や目の角膜を健やかに保ったり、免疫力を高めてくれるβカロテンや、疲労回復、抗酸化作用などに優れたビタミンCなどを含みます。
特に、旬を迎える冬のほうれん草は、これらの栄養素の含有量がより多くなるのです。
動物と植物で、含まれる鉄分の種類が違う?
鉄分の多い食品としてはレバーもよく知られていますが、実はほうれん草とは含まれている鉄分の種類が違うのです。
レバーやカツオなどの動物性たんぱく質に多く含まれている鉄分は「ヘム鉄」、ほうれん草や納豆など植物性の食材に多く含まれている鉄分は「非ヘム鉄」といいます。ポイントは体内への吸収率。非ヘム鉄の吸収率は、ヘム鉄の吸収率の20~25%ほどしかないとされています。
それでは、ほうれん草で鉄分を補うにはレバーの4~5倍の量を食べなければならない……?かというと、そうとは限りません。非ヘム鉄は、ビタミンCやクエン酸、動物性たんぱく質といった栄養素とともに摂ることによって、吸収率を高めることができるのです。
加熱調理が多いほうれん草には生のレモンを組み合わせて
先ほど、「ほうれん草はビタミンCも豊富」とご紹介しました。鉄分とビタミンCが揃っているなら、ほうれん草だけで吸収率アップは事足りそうなものですが、ここでネックになるのが調理法です。
ほうれん草は、生食用の品種を除けば、茹でたり炒めたりするなど加熱調理するのが一般的。しかしビタミンCは熱に弱いため、この調理過程で損なわれてしまいがちです。
そこで取り入れたいのが、ビタミンCやクエン酸を豊富に含む生の柑橘類です。特にレモンは、さまざまな調理法や味付けと相性がよく、和食、洋食を問わず手軽に幅広く使える優秀食材なのです。
例えば、ほうれん草のおひたしにレモンを絞って爽やかにいただいたり、ほうれん草の炒め物にいちょう切りにしたレモンを加えると味も締まります。肉や魚のレモン&バターソテーにほうれん草を付け合わせたり、レモンソースのパスタにほうれん草を加えるなど、洋食との相性もばっちりです。
また、茹でたほうれん草とレモン汁、バナナ、豆乳、氷などをミキサーやブレンダーで撹拌した「グリーンスムージー」も、手軽にたっぷりほうれん草とレモンを味わえるメニューです。
肉や魚、卵と組み合わせるのもおすすめ

非ヘム鉄の吸収率をアップするためには、ビタミンCやクエン酸だけでなく動物性たんぱく質を一緒に摂るのも効果的です。たんぱく質は赤血球の主成分でもあるため、血液を健やかに保つためにはもってこいの栄養素です。
疲労回復によいビタミンB1が豊富な豚肉、ビタミンAに富む卵、食材自体にヘム鉄が多く含まれる牛肉やカツオなどは、特におすすめの食材です。例えば、肉や魚などの主菜に、ほうれん草とレモンを生かした副菜を付け合わせれば、鉄分以外の栄養バランスにも優れた献立になります。
ちなみに、フライパンなど鉄製の調理器具を使うことでも、料理中の鉄分の量を増やすことができるといわれます。スキレットやダッチオーブンなど、アウトドア用の鉄製調理器具を家庭料理で使う調理法が流行しているので、これを機に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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