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間違いやすい日本語|「辛党」「すべからく」 字の一部から意味を勘違いしがち?

間違いやすい日本語|「辛党」「すべからく」 字の一部から意味を勘違いしがち?

使われている漢字や、言葉の一部分がよく似ていることなどから、言葉の意味を勝手に解釈したり、勘違いしてしまっていることはよくあるもの。今回は、こうした勘違いをしてしまいがちな「辛党」と「すべからく」のふたつの言葉の正しい意味をご紹介します。


使われている漢字や、言葉の一部分がよく似ていることなどから、言葉の意味を勝手に解釈してしまっていることはよくあるもの。今回は、こうした勘違いをしてしまいがちな「辛党」と「すべからく」のふたつの言葉の正しい意味をご紹介します。

「辛党」

「甘党」といえば「甘いもの好き」。では「辛党」の意味は次のうちどれでしょうか?

1:ピリッと辛い「辛い味が好きな人」
2:甘くない「塩気のある食べ物が好きな人」
3:菓子などの甘いものより「酒の好きな人」。




問題の答えは、3が正解。実は「甘党」の意味もただの「甘いもの好き」というより、辞書によっては「酒よりも、甘いものを好む人」と書かれています。

1か2の意味だと思っていた方は、漢字の「辛」のイメージに引っぱられたのではないでしょうか。「辛」という字は現代では「辛い」食べ物を連想させますよね。また、「辛」から「塩辛い」という言葉も連想できることから、「辛党は塩辛い食べ物を好む人」と思っていた方もいるのではないでしょうか?
ただ、辞書では「辛党」は「酒好きな人」と定義されていますが、昔から「塩辛いものを好む人」の意味でも使われていた、という説もあり、2についてはあながち間違いともいえないようです。

「甘党・辛党」と同じ意味をもつ言葉に「右党・左党(うとう・さとう)」という言葉もあります。この場合、「右党」が「酒が飲めず、甘いものが好きな人」、「左党」が「酒の好きな人」。さらに「酒の好きなこと・酒の好きな人」のことを「左利き」ともいいます。
この「左利き」はなかなか洒落た語源をもつ言葉。大工や石職人の多くは、木や石などを削る際、左手に「鑿(のみ)」、右手に「槌(つち)」をもちますが、ここから左手を「鑿手(のみて)」というようになり「のみて=飲み手」と洒落をきかせ、「酒好き」のことを「左利き」というようになったといいます。

では「酒も好きなら甘いものも好き」という人のことをなんというのでしょう。これには「両刀使い」という言葉があります。「両刀使い」とは、本来太刀と脇差の2本の刀を左右の手にもって戦う、いわゆる「二刀流」の剣法のことですが、甘党と辛党を両立させる者のこともいいます。

「すべからく」

平成22年度の文化庁の「国語に関する世論調査」で実際に出題された問いです。
「すべからく」の意味は、次のうちどれでしょうか?

例文:学生はすべからく勉学に励むべきだ。
1:「すべて、皆」という意味
2:「当然、ぜひとも」という意味




答えは、2の「当然、ぜひとも」です。このときの調査で正解した人は41.2%、1と誤答した人は38.5%と、その差はごくわずかでした。最初に「すべ」とあるためでしょうか。「すべて」「おしなべて」という意味だと勘違いしやすいのかもしれません。

「すべからく」は漢字で書くと「須らく」。漢文訓読から生じた言葉で、「すべくあらく(すべきであることの意)」の訳であることから、「当然、ぜひとも」の意味となります。この言葉の下には「べし」が来ることが多いということもあわせて覚えておくといいですね。

唐時代の詩人、李白の「将進酒(しょうしんしゅ)」という詩に「人生得意須尽歓(人生 意を得て 須らく歓を尽すべし)」という一節があります。
「人生の歓びはぜひとも味わいつくすべきである」「人生はぜひとも楽しんでおくものだ」、との詩とともに「すべからく」の言葉の使い方もぜひ心にとめておいてはいかがでしょうか。

今回は、使われている字の一部から、意味を勘違いしやすいふたつの言葉をご紹介しました。言葉の正しい意味、由来、さまざまな派生語を知ることが、日本語の使い方をいっそう楽しむきっかけになりそうですね。

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