
郷土料理|香ばしくて甘辛い豚肉がおいしい「豚丼」
甘辛く炭火焼の香ばしい味わいの豚肉がたっぷり乗った「豚丼」は、北海道の十勝地方の名物料理として日本全国で知られるメニューです。なぜ十勝地方で豚丼が名物になったのでしょうか。豚丼が生まれた理由や家庭でおいしく豚丼を作るコツ、豚丼に合わせるおすすめメニューをご紹介します。
甘辛く炭火焼の香ばしい味わいの豚肉がたっぷり乗った「豚丼」は、北海道の十勝地方の名物料理として日本全国で知られるメニューです。なぜ十勝地方で豚丼が名物になったのでしょうか。豚丼が生まれた理由や家庭でおいしく豚丼を作るコツ、豚丼に合わせるおすすめメニューをご紹介します。

十勝名物「豚丼」

北海道十勝地方発祥の料理として知られる豚丼は、炭火であぶった厚切りの豚肉に、砂糖醤油ベースの甘辛いタレをかけてごはんに乗せた名物丼。具材は豚肉の他は白髪ねぎやグリンピースのみの、シンプルな料理です。帯広市内の食堂で、うなぎの蒲焼き風タレを炭火焼の豚肉にからめて丼を作ったのが、豚丼の始まりとされています。
なぜ十勝地方で豚丼が生まれたのかというと、明治時代末頃から養豚業が盛んな地域であったことが背景にあります。帯広市内の食堂で、汗水流して働く農家や開拓者にスタミナがつくメニューを提供したかったけれどうなぎが高価だったため、入手しやすい身近な食材だった豚肉が代わりに使われたのが、豚丼誕生の理由だったといわれています。
現在、豚丼は日本全国で知られる十勝名物となり、帯広市内には多数の豚丼専門店があります。
■他にもこんな名物が!
豚丼は帯広を代表する名物料理ですが、帯広市には、他にも隠れ名物として「中華ちらし」という丼料理があることをご存じでしょうか。中華ちらしとは、帯広市内の中華料理店で長年親しまれている、帯広のB級グルメ。ラードで炒めた豚肉やシーフード、野菜に炒り卵を加え、砂糖やしょうゆで味付けした具をごはんに乗せた、和風の丼料理です。「ちらし」という名前ですが、酢飯を使っておらず、あんかけではないので中華丼とも違うのが特徴です。
豚丼をお家で食べたい!柔らかく仕上げるコツ

本場十勝の豚丼は炭火で豚肉をあぶるので、家庭で作るにはハードルが高いと思われがちですが、フライパンで手軽に調理できます。
焼いた豚肉が硬くなることを防ぐには、加熱しすぎないのがコツ。豚肉を焼いた後にタレと一緒に煮詰めてしまうと、加熱のしすぎで硬くなってしまいます。そのため、最初にタレを煮詰めてから豚肉とからめるのが、柔らかくジューシーに仕上げるポイントです。
豚肉にからめるタレは市販のものも販売されていますが、砂糖としょうゆ、みりんを合わせても作れます。煮物や焼き肉のタレに甘さを加えて使ってもいいでしょう。
豚丼に使う豚肉は、適度に脂があり柔らかい豚ロースが定番ですが、赤みと脂のバランスがよい肩ロースでもおいしく作れます。肩ロースは冷めても硬くなりにくいので、お弁当のおかずにもおすすめです。
お家で食べるなら、おすすめの組み合わせは?

豚丼に使われる豚ロースは、100グラムで約27グラムのたんぱく質が取れる食材。たんぱく質の1日あたりの推奨摂取量は、18歳~64歳の男性が65グラム、女性が50グラムなので、豚丼1食に使われる150グラムの豚肉で1日に必要なたんぱく質のおよそ5分の3から5分の4を摂取できます。
また、豚肉には肌をきれいに整える効果や疲労回復効果が期待できるビタミンB1、皮膚や粘膜の健康維持や脳神経の働きを活性化するなどの働きを持つナイアシンなども豊富に含まれています。
豚丼と合わせるメニューなら、ほうれん草のおひたしがおすすめです。ほうれん草といえば鉄分豊富な野菜ですが、非ヘム鉄という吸収しにくいタイプの鉄分です。そんな非ヘム鉄は、たんぱく質と組み合わせると吸収率がアップするので、豚肉と一緒に食べると鉄分吸収アップが期待できます。
また、脂溶性ビタミンであるきのこに含まれるビタミンDも、豚肉の脂と一緒に摂取することで吸収率アップ。豚丼にきのこのおみそ汁を添えれば、きのこのビタミンDを摂取しながら豚肉には含まれない食物繊維も摂取できます。
豚丼は家庭でも調理しやすいメニューですが、世田谷自然食品の「十勝名物 炭火焼豚丼の具(3袋セット)」なら、豚肉はもちろん、炭まで北海道産にこだわった本格的な炭火焼の豚丼を、湯煎やレンジで手軽に楽しめます。
十勝地方の名物料理の豚丼は、手軽に調理できるのにボリュームたっぷりのご当地メニュー。豚肉の種類やタレを工夫して、家庭でも味わってみてはいかがでしょうか。
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