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間違いやすい日本語|「危機一髪」「二の舞を演じる」 その日本語、実は間違っているかも!?

間違いやすい日本語|「危機一髪」「二の舞を演じる」 その日本語、実は間違っているかも!?

人が言葉を覚えていくプロセスに、「音を拾う」という行動があります。日本語の中には、この音を拾っている過程でつい勘違いをしてしまうような言葉があります。感覚で正しいと思い込みやすい代表的な言葉「危機一発」や「二の舞を踏む」の正しい使い方をご紹介します。


人が言葉を覚えていくプロセスに、「音を拾う」という行動があります。日本語の中には、この音を拾っている過程でつい勘違いをしてしまうような言葉があります。感覚で正しいと思い込みやすい代表的な言葉「危機一発」や「二の舞を踏む」をご紹介します。

「ききいっぱつ」

次のうち、どちらが正しい使い方でしょうか?

1:とっさの判断により、危機一髪で正面衝突を免れた。
2:とっさの判断により、危機一発で正面衝突を免れた。




問題の答えは、1が正解です。音が同じため間違いやすい四字熟語「危機一髪」と「危機一発」ですが、「危機一発」は、実は誤用です。

「危機一髪」の語源は、中国の思想家・韓愈が記した『与益尚書書』の一節「其の危うき事一髪の千鈞を引くが如し」であるといわれています(千鈞=約18トン)。この一節は、髪の毛1本のわずかな差が影響を及ぼすほど、非常に危険であることを、「18トンの重りを1本の髪の毛で釣り上げるかのようだ」と表現した言葉です。
対する「危機一発」は商業的な目的、つまり、商品名として作られた造語です。元となる「危機一髪」に似せた言葉で、映画のタイトルやおもちゃの商品名などに使われています。キャッチーで浸透しやすく、元の「危機一髪」と混同してしまい「危機一発」が誤用されるようになったのです。

会話では「ききいっぱつ」と表現しても、文章にすると混同しがちな「危機一髪」と「危機一発」。言葉の語源を知ってしまえばもう間違えることはありませんね。

二の舞を演じる

次のうち、どちらが正しい使い方でしょうか?

1:かつての戦争の二の舞を演じてはいけない。
2:かつての戦争の二の舞を踏んではいけない。




この問題の正解は1。「二の舞を演じる」よりも、「二の舞を踏む」のほうがしっくりくるという方は、「二の足を踏む」と混同しているのかもしれません。では、さっそく「二の舞を演じる」の語源を見ていきましょう。

「二の舞を演じる」の語源は、舞楽(ぶがく)の曲「案摩(あま)の舞」です。一の舞と二の舞があり、二の舞は一の舞の次にわざと滑稽に舞う様から、「二の舞」という言葉は、前の人の失敗を繰り返すことや、滑稽な様を意味するようになりました。
「二の舞を演じる」とは、舞楽の正式な演目のひとつだったのですね。

また、舞の振り付けのひとつに「踏む」という動作があります。この動作から、「初舞台を踏む」や「場数を踏む」などの言葉も生まれ、舞の世界では「演じる」と同様に「踏む」が多用されてきました。
前述の「二の足を踏む」との混同も相まって、「二の舞を踏む」という誤用の言葉が浸透したと考えられます。誤用する人が多かった結果、2008年には、三省堂国語辞典に「二の舞を踏む」が登録されたのだとか。
誤用とはいえ、辞書に載るほどにまでなった「二の舞を踏む」。思わず使ってしまっている方も多いのではないでしょうか。

ちなみに、「演じる」と「踏む」とでは意味が変わります。「二の舞を演じる」は先ほど述べたとおり、滑稽な様を表現しますが、「二の舞を踏む」は同じ失敗を繰り返す、前轍を踏む、という意味です。誤用の言葉が、元になった言葉とは異なる意味を持ったことになりますね。

「危機一発」「二の舞を踏む」の共通点は、語源があり、そこから派生した表現も作られたということになります。認知されて多くの人が使うようになったことで、現代用語として根付いた言葉なのですね。言葉の語源を追求すると、時代背景や流行などで変化し、その時代に合うよう馴染んでいく様子が分かり、歴史がみえてとても興味深いですね。

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