
健康法|家でできる「体幹トレーニング」入門
日常的にトレーニングをしている方にとっては、体幹トレーニングはごく一般的なトレーニングのひとつです。しかし、普段運動をあまりしていない方、体力に自信がない方にとっては、「トレーニング」はキツいものと思われがち。実は、家でもできて難易度が低い「体幹トレーニング」も多くあります。今回は、初心者でも実践しやすい基本の体幹トレーニングをご紹介します。
目次
日常的にトレーニングをしている方にとっては、体幹トレーニングはごく一般的なトレーニングのひとつです。しかし、普段運動をあまりしていない方、体力に自信がない方にとっては、「トレーニング」はキツいものと思われがち。実は、家でもできて難易度が低い「体幹トレーニング」も多くあります。今回は、初心者でも実践しやすい基本の体幹トレーニングをご紹介します。
体幹とは? 鍛えるとどんなメリットがある?

体幹とは、顔や首、腕や脚を除くからだの軸となる中心部、つまりからだの胴体部分のことです。体幹はからだ全体を支えることにより、姿勢や日常生活に必要な動作を支える役割を持っています。その他にも、体幹には手脚を伸ばしたりジャンプしたりする動作の土台や、運動をする際に必要なさまざまな動作の軸としての役割もあります。
ひと口に「体幹」といっても、ひとつの筋肉だけではなく、大小のさまざまな筋肉で構成されています。例えば、腹筋や背筋、太ももなどの脚の筋肉も、体幹に含まれます。さらに、からだの深い部分にある「インナーマッスル」と呼ばれる筋肉も含まれており、姿勢キープや内臓を支えるなど、からだにとって重要な役割を持っています。
体幹は、運動をする際だけではなく日常生活にも必要な動作に大きく関わるので、体幹を鍛えると安定した姿勢を保てるようになり、転倒を防ぐなどのケガ予防にも効果的です。さらに、からだの引き締め効果や体型維持、運動をする方にとってはパフォーマンス向上など、体内からの健康効果が期待できます。
基本の「ロープランク」を覚えよう

筋肉を鍛えると聞くと、運動が苦手な方はハードルが高いと思われるかもしれません。しかし、基本の動きから始めれば初心者でも取り組みやすいでしょう。体幹トレーニングの基本となるのが、「ロープランク」です。
ロープランクは、腹筋をメインとして腕や背中、お尻や脚も同時に鍛えられる動きです。体幹トレーニングを始めるなら、まずはロープランクから覚えましょう。
■ロープランクの手順
2. おなかと太ももに力を入れてからだを浮かす
3. 頭から脚まで一直線の状態をキープ
ロープランクは呼吸を止めずに、からだが一直線になるようにおなかに力を入れるのがポイント。最初は5~10秒から始め、慣れてきたら徐々に秒数を増やして、30~60秒を3セット行いましょう。
脇腹に効く「サイドプランク」

基本のロープランクに慣れたら、応用編の「サイドプランク」にもチャレンジしましょう。サイドプランクは、体幹を鍛えながら脇腹に筋肉をつけられるので、おなかが横から引き締まり、くびれ作りに効果的です。頭からかかとまでをまっすぐにするのは初心者には難しいので、最初は膝をついた状態で始めましょう。
■サイドプランクの手順
2. 肩の真下に肘を合わせて、肘から指先を床につけてからだを起こす
3. 上半身を一直線にキープ
サイドプランクは、真上から見てもまっすぐの状態をキープします。お尻が下がりやすいので、お尻もまっすぐになるように持ち上げるのがポイントです。
背中のインナーマッスルを鍛える「アームレッグクロスレイズ」

腹筋に加えて背中の筋肉も鍛えられるのが、「アームレッグクロスレイズ」です。手脚を対角線上に持ち上げてバランスを取ります。ゆっくりとした動きで小さな負荷を筋肉に与えるトレーニングで、無理なく筋力アップが期待できます。
■アームレッグクロスレイズの手順
2. 伸ばした手脚を水平の状態で10~30秒キープしてから3~5秒かけて手脚を下げる
3. 反対の手脚でも同様の動きを行う
手脚を下げる動作はゆっくり行い、慣れてきたら手脚を上げた状態の時間を延ばしていきましょう。
下腹を引き締める「V字クランチ」
下腹を引き締めるには、「V字クランチ」がおすすめ。その前に、基本となる「仰向けのドローイン」をマスターしましょう。
■仰向けのドローインの手順

2. 息を吐き切り、これ以上おなかがしぼまないと感じる状態で浅い呼吸を続ける
3. 10~30秒続けてからおなかを緩める
これらの動作を2~3回繰り返します。V字クランチは、この仰向けのドローインをしながら行います。
■V字クランチの手順

2. 息を吐き切った状態で頭を起こす
3. 立てていないほうの脚を3秒かけてゆっくりと膝の高さまで上げる
4. 上げた脚をまっすぐ伸ばしたままで3秒キープ
5. 反対の脚も同様に行う
脚を上げる際は、腰が浮かないようにするのがポイントです。左右交互で10回ずつ行いましょう。難しい場合は、仰向けで両膝を立てて上体を起こす一般的な「クランチ」でもOKです。
今回ご紹介した体幹トレーニングは、いずれも自宅で気軽に取り組めるものばかりです。最初は少しずつ取り組んで、筋力がついたら回数を増やすなどして、体幹を鍛えてみましょう。
関連する投稿
健康習慣|なんだか毎日だるい……? 「梅雨だる」対策に習慣にしたい簡単セルフケア
雨と曇天、ジメジメする梅雨の時季は、体が空模様に合わせるように重く感じたり、やる気が出ないと感じたりする方が増えるようです。この時期特有の体調不良は「梅雨だる」や「6月病」などと呼ばれ、湿度や気圧の変化が影響しています。今回は、そんな「梅雨だる」の原因と、日常でできるセルフケアの方法をご紹介します。
健康習慣|見直そう「布団の干し方」、快適な眠りのための新常識
お天気のよい日に干した布団は、本当に気持ちのよいものです。布団は正しく干すことによって長持ちしますし、ニオイやカビ・ダニの予防にもなります。今回は布団を天日干しにする理由や、押さえておきたいポイントをご紹介します。
健康習慣|散歩が楽しくなる「バードウォッチング」をはじめよう!
春から初夏のお出かけに、いつもの散歩にバードウォッチングをプラスしてみませんか?遠くへ行かなくても、自然の豊かさを感じられるのがバードウォッチングの魅力。身近な場所でも意識して探してみると、さまざまな鳥たちに出会えます。今回は、初心者でも気軽に楽しめるバードウォッチングのはじめ方をご紹介します。
健康法|「塩分を摂りすぎた」と思ったら!塩分の排出を助ける対処法
「塩分控えめで健康的な食事」は日々心がけるべきと意識してはいるものの、忙しい時や外食時などには「たまにはいいか」と自分を許してしまう場面も多いはず。今回はそんな時の対処法について解説します。塩分の多い食事を摂った時には、しばらく対処法を意識して、普段の食生活を取り戻していきましょう。
年末年始に向けて、寒い日が増えてきましたね。あたたかい部屋でのんびり過ごしたいところですが、冬になるとお通じがいまいちな方は、日常の過ごし方を少し見直すことで改善が期待できます。今回は、すぐに試せるお通じをよくする小技を5つご紹介します。
最新の投稿
健康メニュー|元をたどればアヒル!? 鶏肉とはひと味違う「鴨肉」の魅力に注目
濃厚な風味と食べ応えで、鶏肉とは異なる魅力がある「鴨肉」。鴨からとった「鴨だし」は、脂とうま味がスープに溶け出してぜいたくな味わいです。今回は、鴨肉のなかでも主流となっている「合鴨」について、その栄養価や郷土料理を含めたおすすめの食べ方まで幅広くご紹介します。
イタリア料理をはじめとして、アジア料理に登場することも多いハーブの一種「バジル」。バジルがどのような植物なのかは、意外に知られていないのではないでしょうか。今回は、バジルの基本と栄養、おすすめの食べ方をご紹介します。
健康習慣|なんだか毎日だるい……? 「梅雨だる」対策に習慣にしたい簡単セルフケア
雨と曇天、ジメジメする梅雨の時季は、体が空模様に合わせるように重く感じたり、やる気が出ないと感じたりする方が増えるようです。この時期特有の体調不良は「梅雨だる」や「6月病」などと呼ばれ、湿度や気圧の変化が影響しています。今回は、そんな「梅雨だる」の原因と、日常でできるセルフケアの方法をご紹介します。
「豆苗」は、新芽を野菜にしたスプラウトの一種です。価格が安定しており、淡白でさまざまな料理に使いやすい味や再収穫できるという特徴から、広く食卓にのぼっている野菜です。今回は、豆苗の基本的知識や栄養、再収穫のコツなどを解説します。
健康習慣|見直そう「布団の干し方」、快適な眠りのための新常識
お天気のよい日に干した布団は、本当に気持ちのよいものです。布団は正しく干すことによって長持ちしますし、ニオイやカビ・ダニの予防にもなります。今回は布団を天日干しにする理由や、押さえておきたいポイントをご紹介します。