健康メニュー|「だし」は難しくない! 水出汁のだしのとりかた&だしパック活用術
和食をはじめとして、数多くの料理に使用されている「だし」。さまざまな材料から作られるだしは、それぞれ異なるうま味や健康効果があり、塩分が多くなりがちな和食の減塩にも効果的です。今回は、ぜひ料理に活用したいだしの健康効果や火を使わない手軽なだしの作り方、だしパックの便利な活用方法についてご紹介します。
和食をはじめとして、数多くの料理に使用されている「だし」。さまざまな材料から作られるだしは、それぞれ異なるうま味や健康効果があり、塩分が多くなりがちな和食の減塩にも効果的です。今回は、ぜひ料理に活用したいだしの健康効果や火を使わない手軽なだしの作り方、だしパックの便利な活用方法についてご紹介します。
だしをもっと使おう! 疲労回復、減塩などの健康効果
「だし」とは、肉や魚、野菜などの自然の素材を煮出した、うま味たっぷりの汁のこと。だしを使うことで料理の味が引き出され、よりおいしく仕上がります。和食では、昆布や煮干し、かつお節から取っただしが欠かせません。また、だしはおいしさアップだけではなく、健康にもさまざまな効果が期待できます。
だしのおいしさは、使われている食材に含まれるうま味成分によるものです。肉や魚には「イノシン酸」、干ししいたけには「グアニル酸」、昆布や野菜には「グルタミン酸」といううま味成分が含まれており、これらは「三大うま味成分」と呼ばれています。
和食はヘルシーな料理と思われがちですが、実は塩分量が高め。日本人は世界基準と比較すると約2倍の塩分を摂取しているといわれるほどです。塩分の摂りすぎは高血圧をはじめとした多くの病気の原因となるため、毎日の食事では減塩を意識したいところです。
うま味がしっかりしていると、少ない塩分でも風味がアップするので、塩分量が気になる方でもだしを活用すれば減塩しながらおいしい料理を味わえます。
かつおだし
かつおだしには、イノシン酸といううま味成分が含まれています。イノシン酸は、細胞の活性化・新陳代謝の促進に必要不可欠な核酸の成分の1つで、かつおの他に鶏肉や豚肉にも含まれています。イノシン酸には細胞の活性化による血行促進や疲労回復効果に加えて、満腹感が持続するため食べ過ぎ防止効果も期待できます。
かつおだしは、そばやうどんのつゆ、おみそ汁に欠かせないだしの1つ。あっさりとしながら深い味わいがあるため、優しい味付けの煮物にも最適です。
かつおだしを作るには、水1リットルに対してかつお節20~30グラムを浸し、一晩冷蔵庫でおいて取ります。作っただしは、1~2日で使い切りましょう。冷凍保存すれば、1~2週間を目安に使い切りましょう。
昆布だし
昆布だしのうま味成分であるグルタミン酸は、人の体にあるたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の1つです。消化促進効果やアンモニアを無毒化して体の毒素を尿として排出する働き、脳の活性化など、さまざまな効果が期待できます。
昆布だしはかつおだしとともに和食の基本のだしとして、煮物や汁物、炊き込みご飯など数多くの和食メニューに使用されています。かつおだしと昆布だしの合わせだしもよく使用されています。2種類のだしを合わせることでうま味が約7倍にもなるといわれ、満足感もアップします。
昆布だしの作り方は、まず乾いたふきんで昆布の表面を軽く拭いてから、ボウルに入れた水に浸して一晩おくだけ。かつお節と一緒に水に浸しておけば、合わせだしができあがります。
だしパックは裏技でさらに便利
だしを一から作るのは時間がかかるし面倒という場合は、市販のだしパックを使ってみましょう。だしパックとは、だしの素となる昆布やかつお節、煮干しなどの食材を粉砕してまとめてパックに入れたものです。だしの材料をお茶パックに入れることで、だしパックの自作も可能です。
だしパックの基本的な使い方は、パックを水に入れて煮出すだけ。煮出したあとは、取り出した中身を料理に使うこともできます。例えば、お湯と味噌、取り出しただしパックを合わせれば簡単におみそ汁が完成。唐揚げなどの衣や和風ドレッシングにちょい足ししたり、お好み焼きなどに練り込んだりすると、手軽にだしの味わいを生かしたアレンジになります。
ただし、だしパックは商品によってだしの材料の刻みが荒い場合があります。中身を取り出してそのまま使う時は粉砕度合いを確認しておきましょう。
だしの魅力については、こちらの記事でもご紹介しています。
だしは料理のうま味をアップさせる効果に加えて、減塩をはじめとしたさまざまな健康効果も期待できます。だしを取るのは面倒と思われがちですが、そのまま煮出して使えるだしパックも市販されています。普段の料理の塩分量を控えたい、料理のうま味をアップさせたいなら、ぜひだしを活用してみましょう。
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