野菜の豆知識|「クルミ」 健脳作用や美容効果が期待できるスーパーフード
カリッとした食感や香ばしい風味が魅力の「クルミ」。スイーツやパンなどのアクセントになる食材ですが、健康や美容によいスーパーフードとしても注目を集めています。特に、血流の改善や脳の活性化につながるオメガ3脂肪酸が豊富。今回は、クルミが持つ健脳やアンチエイジングなど、さまざまな健康効果についてご紹介します。
カリッとした食感や香ばしい風味が魅力の「クルミ」。スイーツやパンなどのアクセントになる食材ですが、健康や美容によいスーパーフードとしても注目を集めています。特に、血流の改善や脳の活性化につながるオメガ3脂肪酸が豊富。今回は、クルミが持つ健脳やアンチエイジングなど、さまざまな健康効果についてご紹介します。
若々しさを保ち、咳や便秘の改善に役立つクルミ
たくさんの栄養がつまっているクルミ。なかでも特筆すべきは、普段の食事では不足しがちなオメガ3脂肪酸の豊富さです。クルミのオメガ3脂肪酸は、青魚の脂肪分に含まれる海洋由来のDHAやEPAの仲間。悪玉コレステロール値や中性脂肪値を下げる効果が期待でき、血流をスムーズにして心臓疾患の予防につながるともいわれています。また、クルミには赤ワイン以上のポリフェノールも含まれ、細胞の酸化予防により若々しさを保つことにも役立つと考えられています。
古くから伝承されてきた薬膳においても、クルミは「胡桃肉(こうとうにく)」や「胡桃仁(こうとうにん)」と呼ばれ、生薬や料理に使われてきました。肺と腎の活力を補うとされ、健脳作用や滋養強壮、咳や息切れ、便秘の改善などが期待できます。
記憶力や集中力の向上にクルミの「健脳」作用
古今東西を問わず、クルミは脳の活性化を促す「健脳」の木の実として重宝されてきました。薬膳のもとになっている中医学には、「似形補形(いけいほけい)」といって、似た形のものは形が似ている場所を補うという考え方があるとか。よく見ると、クルミの形やシワは人間の脳に似ています。
西洋医学でも、クルミの健脳作用が証明されつつあります。アメリカ・カリフォルニア大学で行われた研究では、年齢や性別、民族を問わず、クルミの摂取によって、記憶力や集中力、情報処理速度などの認知機能試験の成績を向上させる可能性があることが示唆されました。
また、同じくアメリカのアンドリューズ大学で行われた研究では、クルミ1日60グラムを8週間摂取した学生は、摂取しない学生に比べて「推論的論証能力(間違いから正解を発見する能力)」が改善されたという結果が出たそうです。健脳作用があるクルミを、受験生のおやつや、勉強の夜食に取り入れてみてはいかがでしょうか。
クルミの適切な摂取量は?
日常生活で意識的にクルミを食べることは、健康と美容につながります。1日の適量は10粒程度。厚生労働省が定めるオメガ3脂肪酸の1日摂取目安量は約2グラム。これはクルミ約10粒分に相当します。
クルミはコレステロールを含まず低糖質。不溶性食物繊維が含まれるため胃の中で膨らみ、満足感を得られます。空腹を満たしてくれるので、ダイエットにも向いている食材といえます。一方で、クルミを食べ過ぎると肌荒れの原因になる場合があるので、適量にとどめましょう。また、クルミを含むナッツはアレルギー特定原材料に含まれています。アレルギーがある方は医師に相談してから摂るようにしてください。
毎日少量ずつ食べるのがコツ
クルミは生で食べられますが、ローストすると香ばしくなり、食感もカリッとします。そして、しっかり噛むことによってクルミの健康効果をさらに引き出すことができます。咀嚼をすると栄養素の吸収がよくなるほか、記憶の司令塔である脳の部位・海馬の働きを活発にします。
クルミには、オメガ3脂肪酸や髪の健康を保つメチオニンなど、体内で合成できない栄養素が多く含まれることから、毎日少量ずつ食べるのがおすすめです。
健康にうれしい、さまざまな効果が期待できるスーパーフード・クルミ。生でもローストしてもおいしく、スイーツや料理にも合わせやすい食材です。1日約10粒を目安に、日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。
関連する投稿
日本には全国各地に数多くのおいしい牛肉の産地があり、一部は高級ブランド肉として流通しています。佐賀県で育てられた「佐賀牛」もその一つで、厳しい基準をクリアした最高級ブランド肉として知られています。今回は、佐賀牛の基本情報と特徴、おいしい食べ方についてご紹介します。
野菜の豆知識|有名品種のいいとこどり!「あきづき梨」の魅力&保存方法
夏が終わりに近づくと、みずみずしい梨の季節がはじまりますね。梨は品種によって甘さや食感が異なりますが、なかでも「あきづき梨」は柔らかい果肉で、酸味が少なく、しっかりした甘さを感じられる品種です。今回は「あきづき梨」の魅力や、梨の効能、保存方法などをご紹介します。
健康メニュー|「だし」は難しくない! 水出汁のだしのとりかた&だしパック活用術
和食をはじめとして、数多くの料理に使用されている「だし」。さまざまな材料から作られるだしは、それぞれ異なるうま味や健康効果があり、塩分が多くなりがちな和食の減塩にも効果的です。今回は、ぜひ料理に活用したいだしの健康効果や火を使わない手軽なだしの作り方、だしパックの便利な活用方法についてご紹介します。
宮崎県の郷土料理「冷や汁」は、暑い季節にうれしい栄養がたっぷり含まれ、サラサラと食べやすいメニューとして人気が高まっています。その起源は鎌倉時代といわれ、宮崎の冷や汁を原形に全国に広まったといわれています。アツアツのご飯に冷たいおみそ汁をかける「冷や汁」には、本来はほぐしたアジの干物が入っていますが、今回は、より手間を省けるように、栄養面でもおすすめのさば缶を使った冷や汁をご紹介します。
健康メニュー|暑気払いに! からだの熱を追い出すおすすめ食材
日本で古くから行われてきた暑気払いは、暑さを感じはじめる初夏から涼しさが訪れる秋くらいまでの時期と考えられており、飲食物だけでなく、打ち水や風鈴、海水浴など夏の風物詩も含まれます。今回は、「暑気払い」をテーマに、おすすめの飲み物、食べ物をご紹介します。
最新の投稿
まっすぐ伸びた茎に豊富なカラーと重なり合った花弁が華やかな印象を与えるガーベラ。1年を通して入手できる花で、さまざまな場面で贈り物として多く利用されています。今回は、多彩な楽しみ方ができるガーベラの基本情報や花言葉、長く楽しむためのコツをご紹介します。
秋の夜長、どのように過ごす予定でしょうか?酷暑がすぎ、さまざまなチャレンジをしたくなる季節になりました。今回は静かな秋の夜をさらに心地よく過ごすための、おすすめのアロマをご紹介。趣味に勉強に美容にと、シーンに合わせて選べるようにセレクトしています。
日本には全国各地に数多くのおいしい牛肉の産地があり、一部は高級ブランド肉として流通しています。佐賀県で育てられた「佐賀牛」もその一つで、厳しい基準をクリアした最高級ブランド肉として知られています。今回は、佐賀牛の基本情報と特徴、おいしい食べ方についてご紹介します。
台風は地震とは異なり、ある程度進路が予想できるため、早い段階で接近する時期が分かります。台風が直撃すると甚大な被害が出ることが予想されるため、台風が来る前にできるだけ備えをしておきたいものです。今回は、台風の被害を最小限にとどめるために必要不可欠な、台風への備えの見直しについて解説します。
野菜の豆知識|有名品種のいいとこどり!「あきづき梨」の魅力&保存方法
夏が終わりに近づくと、みずみずしい梨の季節がはじまりますね。梨は品種によって甘さや食感が異なりますが、なかでも「あきづき梨」は柔らかい果肉で、酸味が少なく、しっかりした甘さを感じられる品種です。今回は「あきづき梨」の魅力や、梨の効能、保存方法などをご紹介します。