
健康メニュー|一年中おいしい「カレイ」の旬と栄養
煮付けや塩焼き、唐揚げなど幅広い調理法で食べられるカレイ。冬になるとスーパーや市場などで産卵期のおいしい子持ちカレイを購入できます。今回は、カレイの概要や栄養、煮付けの上手な食べ方などをご紹介します。
煮付けや塩焼き、唐揚げなど幅広い調理法で食べられるカレイ。冬になるとスーパーや市場などで産卵期のおいしい子持ちカレイを購入できます。今回は、カレイの概要や栄養、煮付けの上手な食べ方などをご紹介します。

年間を通して入手しやすく、幅広い調理法で味わえる「カレイ」

カレイは、あっさりとしながらうま味がある白身魚。煮付けや唐揚げ、ムニエルなど、和洋中さまざまな料理に用いられています。「左ヒラメに右カレイ」といわれ、腹を手前にした時に両目が右側にあるのが特徴。平べったい体躯で、漢字では「鰈」と書き、「薄くて平らな」という意味がある「葉」が使われています。
カレイは、日本海や太平洋、大西洋、インド洋、北極海など世界の海に生息。日本近海には40種類以上が生息しているといわれ、全国で広く水揚げされています。カレイの主な産地は、北海道や青森県、宮城県、茨城県、千葉県、島根県。漁獲量は少ないものの、そのおいしさからブランド化されている「城下カレイ」は、大分県で水揚げされます。
カレイの旬は子持ちカレイが獲れる時期を指しますが、種類によって異なるため、一年中スーパーや市場などに出回っています。カレイを購入する際は、表面にほどよくぬめりがあり、きれいなツヤのあるものを選びましょう。腹にハリがあり肉厚で、押した時に弾力があるものが新鮮です。
ストレスや心の疲れ、病後・胃弱に

カレイは、体にうれしい栄養素が豊富。消化がよく気力を充実させるため、薬膳の観点でも効果的な食材とされています。カレイの主な栄養素を見ていきましょう。
■低脂肪ながら良質なたんぱく質
三大栄養素のひとつであり、筋肉や血液の元となり、健康な体づくりに重要なたんぱく質が含まれています。たんぱく質が不足すると、イライラしやすくなったり、ストレスがたまりやすくなったりするともいわれています。カレイは低脂肪ながら高たんぱく質で、消化吸収がよいので病後やダイエットにも向いています。
■ビオチンの含有量が魚介類のなかでトップクラス
ビタミンB群に属する水溶性ビタミン、ビオチンが多いのも特徴です。肌や髪の毛を健やかに保ち、疲労回復に効果があるといわれるビオチンの含有量は、魚介類のなかでトップクラス。可食部100グラムあたり23.9マイクログラムのビオチンが含まれ、1日の摂取量の約半分を摂ることができます。
■肝機能を健やかにするタウリン
貝類に多いとされるタウリンも、カレイに含まれています。タウリンは、肝臓の働きを助け、眼精疲労の改善、コレステロールの低下や血液循環の正常化などに働きかける栄養素です。
■消化吸収のよいコラーゲン
肌のハリやツヤを保ち、新陳代謝をよくしてシミやニキビ跡などに働きかけるとされるコラーゲンも豊富。特に「えんがわ」と呼ばれる背びれや尻びれ部分に多く含まれています。魚のコラーゲンは、動物性のものより吸収消化がよいのが特徴です。
卵はしっかりと火を通して

冬の味覚として人気の子持ちカレイ。カレイの卵には、エネルギー代謝に関わるビタミンB1や皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンB2など、ビタミンB群がたっぷり含まれています。
子持ちカレイは、煮付けが代表的な料理で、卵のプチプチとした食感やふっくらとした身がおいしいですが、卵が生煮えだとおなかの調子が悪くなる可能性があります。卵にはしっかりと火を通しましょう。一方で、煮過ぎると身がパサパサしてしまうのが難点。煮付ける際に、煮汁を多めに入れて強火で火を通すのもポイントです。卵だけ取り出して先に加熱したり、卵の部分に何ヵ所か切れ目を入れたりするのもおすすめです。
カレイの煮付けの上手な食べ方

カレイの定番料理である煮付けは、身がほぐれやすく、骨も多いことから食べにくい料理でもあります。きれいに食べる方法をご紹介します。
1. 上の半身の背骨から尾に向けて箸で切れ目を入れます。皮の表面を軽くすべらせるように動かしましょう。
2. えんがわの切れ目が入った部分から背骨側の身を丁寧にはがし、上の半身を食べます。
3. 背骨を取り外して、下の半身を食べます。裏返すのはあまりよいマナーとはいえないため、箸で細かくほぐしながら食べましょう。
世田谷自然食品の「厳選さかな定期便」は、湯せんするだけで手軽に魚料理が味わえる御膳。甘辛いタレでやわらかく煮込んだ「かれいの煮付け」もお届け品に含まれています。
日本近海に生息し、ほぼ一年を通して流通するカレイ。あっさりしながらうま味があり、栄養もたっぷりのカレイを、煮付けや塩焼き、ムニエルなどお好みの調理法で味わいましょう。
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