「冷え」と「乾燥」を防いで冬を乗り切ろう! ~前編(冷え)~
この時期に悩まされるのが体の冷え。また、空気が乾くことで肌などの乾燥を感じている人も多いのではないでしょうか。
「冷えや乾燥は女性の問題だと思われがちですが、近年は男性にも多く、誰にでも起こり得る症状です。冷えや乾燥には血行が大きく関わっていて、運動不足やストレスの増加で血行が悪くなり、気づかぬうちに症状を抱えてしまっている方もたくさんいます。そして、様々な病気を引き起こす要因にもなっていると考えられています」(川嶋先生)
まずは、チェックリストをもとにセルフチェックをしてみましょう。今は症状がなくても原因や仕組みを学び、しっかり対策して寒い冬を元気に過ごしましょう。
教えていただいたのは
監修:川嶋 朗(かわしま あきら)
医学博士
1957年東京都生まれ。東京有明医療大学教授・一般財団法人東洋医学研究所附属クリニック自然医療部門担当。北海道大学医学部卒業後、東京女子医科大学、ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院等を経て現職。漢方などの代替・伝統医療を西洋医学と統合した医療を手がける。『冷えとりの専門医が教える 病気を防ぐカラダの温め方』(日東書院本社)など著書多数
「冷え」チェックリスト
「冷え」の原因とメカニズム
健康な人の体温は36・5〜37・0℃といわれています。体温を保つために重要なのが血流です。血液は細胞の代謝に必要な酸素や栄養を運ぶほか、筋肉や内臓で作られた「熱」を全身に届ける役割も持つからです。
つまり、血流が滞ると代謝によって熱を生むことも、全身に運ぶこともできず、体温を保てなくなります。この血流に大きな影響を及ぼすのが自律神経です。不規則な生活やストレスによって自律神経が乱れると、血行が悪くなり体温が下がってしまうのです。冷えを防ぐには自律神経のバランスを保つことが大切です。
「冷え」をもたらす生活習慣
自律神経の乱れが冷えの大きな原因。冷えを感じている人は日々の生活を見直してみましょう。
運動不足
筋肉量が少ないと基礎代謝が落ちるため、体内で作られる熱量が減って体温が下がります。
食べ過ぎ、太り過ぎ
熱を作るにはタンパク質、脂質、糖質が重要ですが、摂りすぎると脂肪として蓄積されます。脂肪組織には血液が流れていないため、脂肪が増えるほど体は冷えます。
シャワーのみの入浴
シャワーでは体の表面しか温まらず、体温が十分に上がらないため血行がよくなりません。
冷蔵庫にも注意
冷蔵庫に保管されて冷えた物をそのまま口にすると体の内側から急速に熱が奪われます。頻繁な開け閉めも冷気で体が冷えるので注意が必要です。
「冷え」が招く体の不調
「冷え」の悪影響はこんなところにも
免疫力低下…感染症のリスクアップ
強いストレスなどで自律神経が乱れると、体内の免疫細胞の働きが悪くなります。また、体温が下がると体内の酵素の活動が鈍り、代謝が落ちて免疫力も低下します。その結果、細菌やウイルスの侵入を防げずに風邪やインフルエンザなどの感染症をはじめ様々な病気にかかりやすくなります。
つまり、健康でいるためには生活の質を上げて自律神経のバランスを保つとともに、体を温めて酵素の働きを良くすることが大切。特に体内の免疫を司っているリンパ球の7割が集まる腸(お腹)を温めることが大切だといわれています。
冬の健康2大トラブルのもと「冷え」対策
冷えを改善するためには体を内外から温め、血行をよくすることが大切。 すぐに始められる温活術を紹介します。
温めポイントを知ろう
体を温めるために重要なのは血管と筋肉です。血液を温めるには体の表面近くを動脈が通る首、手首、足首が効果的。また、筋肉には無数の毛細血管があるので、太ももや二の腕、お尻などの大きな筋肉がある場所も有効です。自律神経に関係する仙骨の周辺(お尻の少し上)、臓器が集中するお腹もしっかり温めましょう。
体を温める食材をとろう
体を温める食材はまず、寒い地域でとれるもの、寒い季節に旬なものが挙げられます。また、黒、赤や橙色の色の濃いもの、地中で育つものも体を温めます。体を温めるスパイス、味噌や醤油など代謝を高める発酵食品を使って調理すれば、より効果的です。
体を動かそう
運動で筋肉を動かすと血行がよくなります。運動が苦手でも取り入れやすいのがウォーキング。人間の筋肉は約7割が下半身にあるため、下半身を動かすウォーキングは効果的なのです。最初は無理せずに一日10分程度から始めてみましょう。
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